大学受験

とてもリスキーな大学受験をした。
滑り止めを含め第二志望以下が全滅し、慌てて第二志望の一般入試を受けた。そんな状態なのになぜか第一志望は受かった。

第一志望は、数学がⅠAしか要らない試験方式だった。ⅡBの授業中はひたすら世界史を内職していた。
センター試験はびっくりするほどⅠAができなかったが、全く勉強していないⅡBで点が取れると思わなかったので、諦めて友人と一緒に帰った。
翌日、自己採点のために登校した教室で担任にものすごい剣幕で叱られた。そりゃそうだ。
しかし当時の私は図太かったので、「ほうほうそれが何ですか、もしセンターの点数が足りてなくても志望校変えませんけど?」くらいの面の皮の厚さで乗り切った。
ちなみに、第二志望のセンター利用入試は得点率が5%以上足りなくて落ちた。

当時の私は行きたい大学が一つしかなかった。
第二志望もあったにはあったが、「まあ行ってやってもいいかな」くらいの気持ちだった。そんなだからセンター利用入試で落ちるんだぞ。
受験対策は完全に第一志望しかやっていなかったので、他の大学は過去問を数年分解いただけだった。割と変わった出題をする大学も受けたのに。そんなだから記念受験も全部落ちるんだぞ。

第一志望の試験の日、後ろの席に座っていたのはおじいちゃんだった。昼休み中に机にみかんを乗せていて、私の席まで転がってきたので拾ってあげた。
入学式におじいちゃんの姿はなかった。おじいちゃんは今何をしているんだろう。元気に勉強をしているんだろうか。
試験の方は、論述で実在しない姉の話を書いた以外は概ねよくできた。母親に叱られたのは言うまでもない。

そんなこんなで、なんとか第一志望には無事に合格できたので今ここにいる。
あの時第一志望にも落ちていたらどうしていたのだろう。RTAをやってないかもしれない。結婚もしてないかもしれない。「もしも」が飛躍しすぎて分からない。
人生を大きく左右する場面でリスキーな行動を取るのはやめよう。

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