ベイスターズファンになるまで

子どもの頃、野球には全く興味がなかった。
高校1年生の夏に連れていかれた高校野球の県大会初戦、応援用のメガホンを持ちながらずっと応援団を見ていた。当時好きだった子が学ランを着て踊っていたからだ。
試合は確か勝った。「確か」と付けないといけないくらいには興味がなかった。

そんな私も今や立派にベイスターズファン。
シーズン中は試合展開に一喜一憂し、ドラフトで盛大に喜び、戦力外通告やトレードに悲しむ、至って普通のベイスターズファンだ。
ここまでベイスターズにハマったのは、主人がきっかけだ。

主人と知り合ったばかりでまだ交際してもいなかった頃、私はフライアウトの存在を知らなかった。
一方の主人は小学生の頃から学童野球をやっていて、学生時代にベイスターズファンになっていた。ちなみに子どもの頃はヤクルトファンだったらしく、家に現ヤクルトスワローズ監督の高津さんのサインボールがある。

ここまで言えば、「ああ、旦那さんの影響でハマったのね」と思う人もいるだろう。
それは半分くらい合っていて、半分くらい間違っている。

というのも、私がベイスターズにハマったのは、主人に教えてもらったからではない。
自分で調べて勝手にハマっただけだ。

主人がベイスターズファンだと知って、話題作りのために勉強しはじめた。気が付いたらハマっていた。
ネタを振る。より込み入ったネタが返ってくる。調べて返信する。もっと深いネタが返ってくる。この間にずぶずぶと沼にはまっていった。
付き合った頃はちょうど交流戦だった。知らないなりにオリックスの投手を調べて、一球速報とにらめっこしていた。

知らないなりに楽しかった。勝てば楽しいし、負ければ悔しい。
分かってくるともっと面白い。分かれば分かるほど楽しくなっていく。勝てば楽しいし、負ければ悔しい。

そんなベイスターズの今シーズンが終わった。
最終回は夫婦で見守っていた。敗戦が決まった瞬間から、何も言えなかった。
話題作りのために調べはじめたベイスターズは、今では生活に欠かせない存在になっている。
来シーズンも夫婦で応援するだろう。再来年も、その先も。

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