解説者が振り返る「パズルボブル エブリバブル!」招待制トーナメント大会

2023年5月27日に秋葉原で開催された「パズルボブル エブリバブル!」招待制トーナメント大会にて、実況・解説を担当させていただきました。ご関係者様、ご覧いただいた皆様、ありがとうございました。
この記事では、「解説者が振り返るトーナメント大会」と題して、全7試合を振り返っていきます。
まだアーカイブをご覧になっていない方は、ぜひご覧ください。一度ご覧になった方も、この記事を読んでから見るとまた違った発見があるかもしれません。(露骨な再生数稼ぎ)(あとチャンネル登録と高評価もよろしくお願いします)

第1回戦

第1回戦からアツい試合ばかりで最高でしたね!

第1試合(ででお選手 vs. タッキー選手)

開幕にちょっとしたトラブルがあったので戸惑ってしまい、やや締まらないスタートになってしまいました。対応能力のなさが露呈しましたね。
あと、実況みたいにその場で対応しないといけないのならまだしも、ゲームシステムの説明は事前に準備できるはずなので、もっと準備しておくべきだったと思いました。
さらに、散々「アイテムバブルじゃなくて特殊バブルだ」って自分に言い聞かせていたのに、半分くらい「アイテム」って言ってますね。間違えないように気を付けましょう。
でもって、1セット目の結果が決まった瞬間に別の話をしていて気が付くのが遅れたのも問題ですね。ちゃんと盤面を見ましょう。
反省会は以上です。

この試合が本大会の最初の試合であり、お2人はかなり緊張されたのではないかと思いますが、落ち着いた表情でプレイしていらしてさすがだと感じました。
試合は序盤からタッキー選手優勢で、ででお選手が送られてきた攻撃を処理する側に回る時間が長かったのですが、私も見ていて「うわっ、このタイミングでこの場所にこの量が送られるの、嫌だなあ」と思ってしまうほどの攻撃をででお選手が冷静に対処できていたのを拝見して、さすが歴戦のゲーマーだと感服いたしました。
タッキー選手は第1試合から絶好調で、休むことなく攻撃を送り続けていてさすがの一言でした。ブランクバブルの処理が上手く守備が堅いででお選手にストレート勝ちできたのは、タッキー選手の適切な判断とエイム力に支えられた攻撃力のたまものだと思います。

第2試合(伊与政選手 vs. poshi選手)

社員さんと旧知のお兄さんによる試合だったので、多少煽っても許されるかなと思い、好き勝手喋らせていただきました。
当日は目が足りなくて全く見ている余裕がなかったのですが、アーカイブで見ると伊与政選手がとても良いリアクションをされていたので、実況で触れればより盛り上がったと思います。反省点は尽きませんね。

試合の方は、poshi選手のスピードが圧倒的でした。
皆様ご存知の通り彼は国内では最強のパズルボブルRTA走者であり、正確無比なショットと世界トップクラスの射出速度を強みとしています。今作は過去作と感覚が異なるため、まだショットの正確性においてはご本人の満足のいくレベルには達していないようですが、それでもバブルの射出速度はすさまじいです。相手プレイヤーが悩んでいるその一瞬に次々とバブルを射出できるので、特殊バブルに頼らずとも攻撃力がどんどん蓄積されていきます。
伊与政選手も素晴らしく、第2セットの18秒ごろ(動画時間で言うと27分24秒ごろ)の板の処理は非常にお見事で、そこからのカウンターはとても鮮やかでした。ただの素人が開発者の方にこんなことを申し上げるのも非常に恐縮なのですが、因縁の対決というだけあって、とても見ごたえのある試合だったと思います。

第3試合(米陀選手 vs. らど竜選手)

この試合が私の最大の反省点です。
第1セットで「スターバブルの前に別の特殊バブルを取得していたためストックできなかった」と説明しましたが、正しくは「同時に複数の特殊バブルを落とした結果、スターバブルではないバブルがストックされてしまった」でした。スターバブルの2段下にガイドバブルがあり、「下にあるバブルが優先される」という仕様上、スターバブルではなくガイドバブルがストックされたというのが正しい説明になります。
遊んでいるなかで理解していた仕様であり見落としていただけなので、説明を間違えたのは完全にこちらのミスです。誤った説明をしてしまい申し訳ございませんでした。訂正してお詫びいたします。

試合の方は、らど竜選手の特殊バブルの使い方が非常に上手だったのが結果を分けたと思います。
しかし、米陀選手もただやられるわけではなく、特殊バブルの準備をさせないほどの攻撃量を常に送り続けていて、さすが「タイトー最強のパズルボブラー」だと感じました。
それを上回る攻撃が作れるらど竜選手、本当に強かったですね。とくに第1試合のスターバブル全消しの直前、相手から送られてきたブランクバブルすら己の攻撃力に変換するテクニック。さすがすぎます。

第4試合(ゲーム芸人フジタ選手 vs. みお選手)

RTA走者がいない唯一の試合となりました。
芸人さんの試合の実況をするのは初めてなのでちょっと緊張していたのか、実況がやや大人しいですね。これまでの試合がラフすぎたと言った方が正しいのかも……?
余談ですが、「サザエヘアーさん見てますか~?」と呼び掛けていたところ、後からアーカイブを確認したらちゃんとサザエヘアーさんがチャット欄でコメントしてらっしゃったので嬉しくなりました。

実力がほぼ互角ということもあり、試合展開はどちらが勝つのか分からない緊迫したものになりました。
試合中も散々言っていますが、フジタ選手は本当にブランクバブルの処理がお上手で、みお選手から大量の攻撃が来ても落ち着いて対処できていたのが印象的でした。ででお選手と同様、やはりゲームが上手い方というのは共通してこのような処理が得意なんでしょうね。
対するみお選手はパズルボブル歴3日とは思えない順応能力の高さで、熱い試合を見せてくださいました。とくに攻撃力の高さは目を見張るものがあり、このまま続けていっていただけたらすさまじい実力のプレイヤーになるのではないかと楽しみです。
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準決勝

RTA走者3人と芸人さんという、ここを逃すともう見られないんじゃないかというなかなかにすごい構図となった準決勝。試合内容もすごかったです。

第1試合(タッキー選手 vs. poshi選手)

いやもうそれはRTAのオフイベなんよ。
私も完全に「自由にやらせてもらえる方のRTAイベント」のノリで話してました。開幕1分、ほぼ試合の実況も解説もしてない。

試合はもうハイレベルすぎて言うことが全然ないくらいですね。
1セット目のタッキー選手がスターバブルを3色で消していたのは、ミスではなくあえてです。対戦では同時に消すよりちぎって落とした方が攻撃力が高い(※ゲーム内の説明にも明記されています)ので、あえてピンクを消さずに落とすことで、4色全部を消すよりも高い火力を実現しています。
2人とも「なんでこれを耐えるんだ」と思ってしまうほど粘りが素晴らしく、poshi選手が負けたのも「いやあの位置に攻撃が来たら耐えられないわ」と思う盤面でした。どちらが先に特殊バブルに手をかけられるかわからない混戦のなかでタッキーさんに勝利の女神が微笑んだと言えるでしょう。

第2試合(らど竜選手 vs. ゲーム芸人フジタ選手)

らど竜選手の攻撃力が本当に圧倒的でしたが、フジタ選手にもちゃんと見どころがあって、さすがゲーム芸人さんだなあと思いました。
2セット目のフジタ選手の最終盤、ああいう両端が下がった盤面になっちゃうと本当に処理が難しいんですよね。こればっかりは本当に仕方がない。

ちなみに、試合後のインタビューについて、イベントが終わってかららど竜選手が「僕、言っちゃいけないこと言っちゃいましたかね……?」と心配されていたので、「あれはあれでものすごく面白かったので大丈夫です、良いオチをつけてくれてありがとうございました」と伝えておきました。
何があったのかはアーカイブを見てください。

決勝戦

いやもうそれはRTAのオフイベなんよ。(2回目)

試合が終わってからも言いましたが、特殊バブルの使い方が明暗を分けた試合だったと感じました。
この試合が今大会初めて3セット目がおこなわれた試合であり、決勝戦らしい緊迫した試合であったことは言うまでもありません。

1セット目でとくに見ていただきたいのが、第1セットの36秒(動画で言うと57分12秒)のタッキー選手の対応です。
直前でらど竜選手がブラスターを活用した特大の攻撃を送っており、送られた時点で複数のブランクバブルがデッドラインより下に来てしまっています。
普通のプレイヤーであれば諦めて当然の場面で、即座に機転を利かせてバブルを消し窮地を脱したタッキー選手の対応力は素晴らしかったと思います。
しかし、最終的にはこのセットをらど竜選手が取ることになったのは、通常であれば勝てるはずの攻撃を送ってもなお攻撃の手を緩めなかったことに尽きると思います。
実際に決め手となったのはらど竜選手がブラスターで消したことによって送られた板だったのですが、このゲームではキャラごとに固有の攻撃ボイスがあり、相手プレイヤーがバブルを消している音や攻撃を作った音が聞こえてきます。
ご本人がどう感じていたかは分かりませんが、「悠長に処理していたら追撃が来るかもしれない」という焦りをタッキー選手に与えるに十分な消し方をらど竜選手はできていたと思います。

2セット目はタッキー選手がスターバブルを有効活用、スピーディーな決着となりました。
あの量の攻撃が来てしまったら、さすがに耐えきれませんね。

勝負を決める3セット目は、らど竜選手が先にスターバブルを入手し、2セット目と同じような形で決着が決まりました。
チャットでは「スターバブル強すぎない?」などのコメントがありましたが、実況でもちょっと触れたとおり完全に返しきってカウンターを決めることもあるので、最上位勢の戦いはすごいですね。

まとめ

イベントでもお伝えしたとおり、本当に発売3日目とは思えないほどハイレベルな戦いが見られて、実況していてとても楽しかったです。
私自身はといえば、対人戦の実況・解説をするのはこれが初めてだったので、見返してみると至らぬ点が多々ありました。今回の反省点を洗い出して、精進したいです。

最後になりましたが、ご視聴いただいた皆様、参加者をはじめとしたご関係者の皆様、本当にありがとうございました。

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