オリックス・バファローズ

2016年からオリックス・バファローズを応援している。
これを聞いただけでピンとくる人もいるかもしれない。あのバファローズポンタが登場した年だ。

この年のオリックス・バファローズは、お世辞にも強いとは言えなかった。
バファローズポンタを知らない方のために簡単に説明すると、共通ポイントサービス「Ponta」のイメージキャラクターであるタヌキがバファローズを応援するイラストが試合前に投稿される。試合に勝利すれば喜び、負ければユニフォームを脱いで悲しむ。
2016年のバファローズポンタは脱ぎまくっていた。すぐにネットユーザーのおもちゃになった。

2016年のオリックス・バファローズの最終成績は、57勝83敗3分け。勝って喜んだ回数より、負けて嘆き悲しんだ回数の方が26回も多かった。
どんなにひどい負け方をしても、バファローズポンタは必ずユニフォームを着て次の試合を応援する。昨日全ての感情を失ったかのような顔をしていても、バファローズの勝利を信じて疑わない眼差しでユニフォームに袖を通す。

好きにならずにいられなかった。
当時の私はセ・リーグの球団の選手を覚えるのに精いっぱいで、とてもパ・リーグを追っている余裕などなかった。
けれど、健気にバファローズを応援し続けるバファローズポンタを見ていると、オリックス・バファローズも好きにならずにはいられなかった。

繰り返しとなって申し訳ないが、当時のバファローズはお世辞にも強いとは言えなかった。
金子や西、ディクソンのような交流戦で当たりたくない良いピッチャーもいたし、糸井は打って走っての大活躍でT-岡田は復調の兆しを見せていた。
それでも、はっきり言ってしまえば当時のバファローズは弱かった。

だが、その弱さにかえって惹きつけられた。
この前年、2015年の横浜DeNAベイスターズは、この頃のバファローズと同じくらい弱かった。
「前半戦を首位で折り返したチームが最下位になったことは今まで一度もない」という前例を打ち破り、首位ターンからの最下位をキメたのが2015年のベイスターズである。
この頃にはとっくに「弱いチームを応援する」ことに楽しみを見出していた。

バファローズポンタとともにオリックス・バファローズを応援して、もう7年になる。
21世紀になってから一度も優勝したことがないフレンズだったオリックス・バファローズは2021年に優勝し、2022年には劇的な勝利で2連覇を果たした。
ヤバい。完全に置いてかれている。お互いBクラスの常連だったはずなのに、ベイスターズだけ20世紀に取り残されてしまった。

バファローズは本当に強くなった。あの頃の虚無みたいなバファローズポンタはもういない。
ベイスターズだって優勝してやるからな。一緒に日本シリーズで戦おう。てっぺんで待ってろよ。

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