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第27回新南陽CSメタゲームブレイクダウン

 第27回新南陽CSにご参加いただき大変ありがとうございました。

 今大会は64名の方にご参加いただけました。また、新型コロナウイルス対策で参加者の皆様にはご不便をおかけしましたが、皆様のご協力もあり無事全日程を終えることができました。

 今大会からデッキリストの提出方法を紙とオンラインで実施させて頂きましたが、参加者の皆様の適応能力の高さもあり、リスト未提出でお呼び出しした方はいませんでした。しかし、受付番号が未記入であるなど、こちらが指定した形式に沿っていないリストも一定数ございました。オンラインデッキリスト提出の詳細は別記事にてまとめておりますので、オンラインデッキリスト提出の際はそちらを参考の上でリスト提出をよろしくおねがいします。

・アーキタイプ分布

27回分布

  使用者数の多いアーキタイプ上位4つによって全体のアーキタイプの75%を占める画一的ともとれる分布となった今大会ですが、特に<5C>の使用者数の割合は25%、予選通過者数は6名とその圧倒的な人気とポテンシャルを発揮することとなりました。先月発売の20thクロニクルデッキではあまり強化を貰えなかったアーキタイプであったものの、4月から研究され精錬された結果他のアーキタイプと比べるとデッキの完成度は一つ抜けており、アーキタイプの性質上構築の拡張性も高いことから、今日の環境においての首位を獲得することとなりました。
 <5C>の後に続くアーキタイプは様々なアプローチで打倒<5C>を狙っており、S・トリガーが意味を成さない程の打点やパワーカードを押し付ける<ボルシャック>、相手のビッグアクションの前に殴りきる<我我我>や<ドギラゴン閃>、盤面の取り合いやS・トリガーに付き合わない<ジョー星ゼロルピア>が続く形となりました。そのようなアーキタイプが大半を占めたにも関わらず<5C>が決勝トーナメント進出枠の約40%を獲得しており、このアーキタイプのポテンシャルと対応力の高さが伺えます。打倒<5C>勢力においては<我我我>や<ドギラゴン閃>を始めとする相手のビッグアクションの前に殴りきるアーキタイプが決勝トーナメントに多数進出しており、先に攻めるというアプローチが、<5C>だけでなく他のアーキタイプに対しても有効な戦略であったことは間違いないでしょう。

・5C

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 オリジナルとは打って変わって今大会のメタゲームの中心となった本アーキタイプですが、その背景としては《最終龍覇 グレンモルト》というアドバンスならではのパワーカードを採用可能であったことが関係していることでしょう。ほとんどのプレイヤーが《ドラゴンズ・サイン》と《龍風混成 ザーディクリカ》とセットで採用しており、アドバンスの<5C>というアーキタイプの攻守の要となるパッケージと言えるでしょう。
 今大会においては、決勝トーナメントに進出した6名の内4名が《FORBIDDEN STAR ~世界最後の日~/終焉の禁断 ドルマゲドンX》を採用しており、ミラーマッチにおいてどれだけ盤面を固められても禁断爆発によるリセットが可能であるという利点はミラーマッチが多発した予選ラウンドを勝ち抜く上で無視できない要素であったのではないでしょうか。しかし、《とこしえの超人》の様な非コマンドクリーチャーが殴れなくなることが<我我我>の様な早期に攻撃してくるアーキタイプに対して勝敗を分かつ可能性もあることから、同型対決とその他のアーキタイプの分布を考慮した上で採用を検討することがベターでしょう。

・ボルシャック

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 先月開催された前回大会において圧倒的な存在感を示した本アーキタイプですが、アドバンスレギュレーションの今大会においても使用者数2位と人気の熱は冷めることはありませんでした。
 オリジナルレギュレーションと異なる点はほとんどのプレイヤーが《超戦龍覇 モルトNEXT》を採用していることでしょう。<ボルシャック>というアーキタイプの性質上採用されるカードのほとんどがドラゴンであるため、ボルシャックの名を持たないこのカードであっても無理なく採用することが可能でありデッキパワーの向上に貢献したことでしょう。
 しかし、前回大会よりもデッキパワーが向上しているにも関わらず今大会においては決勝トーナメント進出者は0名と結果はあまり振るいませんでした。その背景としては、ほとんどの<5C>に採用されている《とこしえの超人》によって踏み倒しやドラグハートによる動きを阻害されている間に<5C>のビッグアクションが間に合ってしまう場合があることや、<我我我>や<ドギラゴン閃>といった自分より早く攻めてくるアーキタイプをやや苦手としていることなどが挙げられ、今大会においては板挟みの様な形となりあまりおいしくない立ち位置であったのではないかと考えられます。デッキパワーは環境随一であるため、今後も注目すべきアーキタイプであることは間違いないでしょう。

・我我我

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 <5C>や<ボルシャック>といったマナを伸ばしてビッグアクションをとるアーキタイプが増えた環境においてマナを伸ばす前に致死打点を形成可能なこのアーキタイプを忘れてはいけません。
 特に<赤単我我我>は『王来篇拡張パック第2弾 禁時王の凶来』によって打点生成の《我我我ガイアール・ブランド》、メタカードの《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》を獲得しており生半可な受けは貫通し、踏み倒しによるカウンターを許さないことから、従来の<赤単アグロ>よりも一段階上のデッキパワーを誇ります。 今大会においては2名がベスト8以上の成績を修めており、そのポテンシャルの高さが伺えます。
 しかし、そのポテンシャルがありながら使用者数に対し決勝トーナメント進出者が少なかった背景として、<5C>や<ボルシャック>側も黙ってやられるわけでなく、《ドラゴンズ・サイン》や《ボルシャック・ドギラゴン》の様なマナがなくてもカウンター可能なカードを採用していることから、それらのカードの有無が勝敗に直結しやすいことが挙げられます。そのような欠点もありますが、それらのカードが有効になる確率の方が低いこと信じてノーガードの殴り合いを挑むプレイヤーが今後もこのアーキタイプを選択することでしょう。

・ドギラゴン閃

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 <我我我>と並んで早期に攻めるアーキタイプとして人気を集めることとなった本アーキタイプですが、特に<赤白ドギラゴン閃>は使用者数3名ながら、ベスト8以上に2名を送り込み尚且つ優勝という今大会におけるダークホースとなりました。
 その背景として、<5C>に対しては《音奏 プーンギ》を始めとするメタクリーチャーを展開した上でS・トリガーをケアしながらビートプランを取ることが可能であり、<ボルシャック>に対しては相手がマナを伸ばす前に攻めこみ、<我我我>に対しては《奇石 ミクセル / ジャミング・チャフ》の刺さりが良いなど、使用率の高いアーキタイプに対して有効なプランやカードを採用できていることから今大会においてとても立ち位置が良いアーキタイプであると言えます。
 一見すると愚直に殴る<我我我>の上位互換の様に見えますが、デッキのポテンシャルの代償に多色カードのタップインによって一手遅れてしまうことや、刺さるメタカードの種類が多いことを欠点としています。それを差し置いても現在のメタゲームにマッチしているアーキタイプであることは間違いないので、他のアーキタイプに対応されて淘汰されてしまうのか、それとも再び環境の主権を握るのかその動向から目が離せません。

・次回予告

 今月の新南陽CSはあと1回開催予定です。フォーマットはオリジナルで開催します。9月25日発売の『王来篇拡張パック第3弾 禁断龍VS禁断竜』収録のカードも使用可能となっておりますのでこちらのご参加もよろしくお願いいたします。

 9月に開催する新南陽CSにつきましては、現在の社会情勢を踏まえ、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、山口県在住でない方のご参加の『自粛』をお願いする場合がございます。県外に在住の方でご参加を希望される方には大変申し訳ございませんが、ご理解の程よろしくお願いいたします。

 それでは、また次回の新南陽CSでお会いしましょう!

・第28回新南陽CS(64名:オリジナル:9月26日(日))大会ページ

  参加表明開始:9月5日(日)20時より

・第29回新南陽CS(64名:オリジナル:10月10日(日))大会ページ

  参加表明開始:9月26日(日)20時より

・第30回新南陽CS(64名:アドバンス:10月17日(日))大会ページ

  参加表明開始:10月3日(日)20時より

・ベスト4デッキリスト

優勝 リファール 選手(赤白ドギラゴン閃)

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2位 ARROW 選手(赤白青カメカメン)

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3位 ナリキョウ 選手(赤白t青ヴァイカー)

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4位 shirasu 選手(赤単我我我)

*第29回新南陽CS開催日以降公開

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