生徒達の本質を見たい
いろいろ問題もあったし、時には先生を困らせる部員もいた。されどまだ高校生。
しかし有馬先生は全て許していた。遅刻や忘れ物に対しても。
後々こんな理由があったことを聞いた。
「軍隊みたいにやればもっと強くなるのかもしれないけど、形式的な返事とかそこに心がないのは嫌い。そうすると生徒は隠すと思うから」
卒業後年末はご挨拶へ同級生と母校へ顔を出すようにしていた。
どんなにヤンチャな生徒でも潰すことは絶対にしない。
どうやったら生かせるのかを考えるのが有馬先生の寛大さだろう。
その理由は「緊張しないから」
高校野球はトーナメントであり、負けたら終わりの一発勝負。真面目な子を否定するわけでないが、打席では考えすぎないほうがいいと。
だからどのような生徒であっても、受け入れるし入学してくれた生徒で勝負する。よくこんなことを言っていた。「監督が生徒を信じていないと、生徒も俺を信用してくれないだろう」
2期生は有馬先生を信じていた。
甲子園出場はならなかったが、創部4年目で春季都大会ベスト8に進出し夏の東東京大会を第三シードで戦うことになった。左下に入ったことは個人的にはテンションが上がっていた。なぜなら強豪がシードを取るからちょっと仲間入りできたのかなと。
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