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かさぶた
かさぶたは剥がしちゃだめ。そう教わってきた。
でも日本にはそれを剥がす奴が多い。
怪我をして、自然治癒力で蓋がされてきて治るだけなのに。
勝手に剥がれて元通りになるのを待つだけなのに。
それをひっぺがす。無駄に。
他人の怪我をいじり、かさぶたを剥がし、また痛みつける。
そして一生モノの傷が残る。なんの意味があるのか。
皮を被って、嘘をまとって、
いつしか、人は色を失った。
機械に夢中になり、SNSに操られている。
普通を普通以上に求められ、個性が死んでいく。
そして、それを取り戻そうとした派手な装飾や過度に意識された映えに目が痛くなる。
忖度のにまみれ、従順の檻になった人間に呆れた。
信じることを忘れ、疑うことでしか物事を見れない。
真っ白であることが正義で、一滴の黒すら許されない。
綺麗事にまみれ、本質を見失う。
そして、弱者が群れ弱者