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失って初めて分かった、その大切さ。ぬくもり。
いや、大したものを失ったわけじゃないんですよ。でも確実に大きなものを失ったということに気づいたんです。
当たり前だと思っていたことが、当たり前じゃなかったんだって。
まぁ、事実としては、マンションの玄関の外にあるランプが付かなくなったというだけのことなんですが。ただですね、ウチのマンションの「全部の」ランプがここ2日間も付いていないんですよ。
2日前、朝起きて小粋に「ネットを閲覧あそばせましょうかねぇ」などと思ったら、どうもネット接続が切れている。おまけにテレビもなんだか見れなくなっているぞ、と。(私が住んでいるのは地方なので、CATV回線に乗ってテレビ放送を見ているのです)
マンションの管理会社に聞いたら、どうやら「マンションの共用部分のブレーカーが壊れたみたい」ということらしい。つまり、各個別の電気は普通に使えるんだけど、マンションの住人が共有して使うネット接続用の中間機器とか、CATV設備とか、玄関前にある外灯が使用不能にあるということらしかった。
なるほど、そんなこともあるのねー、と最初は簡単に考えていましたね。使えないのがその3つだけなら、まあ大した問題ではないなと。
ネットはWiMAX回線を別に持っているし、テレビはワンセグがあるし、外灯なんて「あんなの夜もずっと付けているなんて、電気の無駄だよなー」くらいに思っていましたから。
ところがです。
夜、家につくと、というかマンションが目に入ってきたとたん、「これはホーンテッドマンションか?」と思うくらい、マンションが暗いんです。これは正直言って、こわい。
不具合が判明したその日にネットとテレビの回線は回復して使えるようになっていたんです。でも外灯は直っていなかった。マンションの管理会社の人と電気工事屋さんがなにやら外で話し込んでいたので、今考えれば、「新しい部品が届くまでは、まだ使える『外灯用』のヒューズを壊れてしまった『ネット&テレビ用』に流用しておくしかないね」という相談をしていたんじゃないかと思う。
この選択自体は間違いじゃないと思います。ネットが使えず、テレビも見られないのに、外灯がついてるマンションってありえないですから。
はじめて分かった、あの明かりのありがたさ
しかし、こわい。
明かりがないって、こんなにそら恐ろしいことなのかと。
ちょっと前までは、「少しうざいやつ」くらいにしか評価していなかったのに。
想像してもらいたくても、想像しきれないだろうな、というくらいの寒々しさですよ、外灯がついていないと。そこだけ計画停電中のときみたいな「人が本当に住んでいるのか」という感じが蘇ってきます。
それも、一戸建てならともかく、マンションの全戸の外灯がついていないんですからね。
失って、はじめて分かる大切なモノがあるんだなぁ、って思いました。当たり前だと思って過ごしている毎日、そしていつもそばにいるのが当然だと感じている人たちのこと。そうしたものが全て大事なんだなと実感したり。
大切な存在を失ってから気づくのでは、遅いですからね。
そして、自分もささやかながら、そんな存在になれているかなぁ、と物思いにふけってみたり。。
っていうか、外灯、早く直して欲しい。
以上
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