ウマ娘 アニメ3期の悪意ある感想
ウマ娘アニメ3期、めちゃくちゃ面白かったですね!!!!!
・・・と早速書いたらタイトル詐欺だと思われるかもしれませんが、以下きちんと多方面に悪意を持って感想を書いておりますので最後までお読みいただけると嬉しいです。
多方面と書きましたが、ここで取り上げている『悪意』というニュアンスが、恐らくタイトルに釣られて来た方々と自分とでは大きく異なっています。
例えばアニメに対して不平不満を口にする方々による『悪意』の言葉
「レースが単調でつまらない」
「他の馬にスポットが当たらない」
「キタサンブラックが気に入らない(シンプル失礼」
それら全部、悪意ある競馬ファンが当時のキタサンブラックに対して言っていた事そのままです。
自然とアニメを見ている人達から当時の競馬ファンと同じ言葉が出ているのを見て、「アニメの史実再現度が素晴らしく過去最高だな」と自分は思った訳ですね。それが自分にとってこのアニメの面白さへと相当なバフを掛けて「3期が一番面白かった」と思わせてくれたというのは間違いありません。
という事で競馬歴は29年とそこそこ長く、ウマ娘は2016年から接している自分がアニメ3期の感想を、キタサンブラックが主人公だけにブラックジョークを満載で書いていきたいと思います。
なお当時の競馬の事、そして当時のウマ娘の事に合わせて、これまでのウマ娘に関しての事も書き連ねたら結構な量になってしまいましたので太字部分を中心に適当に流し読みしていただければ幸いです。
ヘッダーはウマ娘アニメ1期の頃の展示です。アニメ3期の伏線だったりそうでなかったり?
※なお感想は個人の憶測・思い込み・感覚などを悪意を込めて書かれており、多方面に対して不快に思われる記述も大量にありますので予めご了承ください。
1話の衝撃
世間一般において1話で一番衝撃的だったのは、ドゥラメンテのサプライズ登場だったかと思います。
実際『サンデーレーシングのウマ娘』というのはウマ娘界隈及び競馬界隈でも大きな話題になりました。その辺りの理由に関しては、この後すぐ。
ただ個人的には元々からドゥラメンテに興味なかったのもあり
「ドゥラメンテ出しても元々キタサンブラックとの対戦少ないし、今後あんまり出番がなさそうな…でもサンデーRのウマ娘増えるのは未来が見えるな」
ぐらいでした。
じゃあ何でドゥラメンテ出したの?って聞かれたら、ウマ娘アニメ3期発表の時からお前らが散々言ってたから期待に応えたんやろとしか…実際2015年クラシック世代を描くに辺り最重要な馬ではありますからね。
個人的にドゥラメンテ以上に衝撃的だったのは
「キタサンブラックが八百屋さんと仲良し」
という事でした。
キタサンブラックと八百屋さんはじめ商店街の方々との関係は最終回まで描かれています。
何故そこに驚いたのか?というのは、また後ほどに。
1話から3話ぐらいの頃は割と好印象で見ていた方々も多かったように感じます。
下記は当時X(とか名乗っている正体twitterのクソSNS)に書いた感想です。
1話当時の感想はこちら。
2話当時の感想はこちら(急に感想が長い…そしてマリアライトとリアファル間違えている)。
3話当時の感想その1(初手)。
3話の感想その2と、当時の実況(ラブリーデイ川田のクソ騎乗を下記レース
映像リンクから見てください)
3話の感想その3と、最古参ウマ娘勢アピール
特に3話のルービックキューブによる伏線は個人的にも良かったかなと。
3話の2015年有馬記念ですが、ゴールドシップ8着とはいえタイム差では0.3秒とそんなに大敗はしていませんでした。
参考としてゴルシの晩年の着順とタイム差はこんな感じ。
宝塚記念 15着 +1.2
ジャパンカップ 10着 +0.4
有馬記念 8着 +0.3
『宝塚記念・ジャパンカップは2桁着順だった』という部分だけを見れば完全に衰えたと捉えられても仕方がないかもしれません。
後々キタサンブラックに対して「衰えを引退の理由にするな!」と言っていた人達、ゴルシに対しては何にも言ってなかったのを覚えてますからね。
アニメではちょっと差を大きく描いたのは、アニメ特有の表現という事でしょう。
ちなみにゴールドシップは引退式での内パクの涙を是非見ていただきたいです。これを知っていると上記のレースで向上面で上がってくるシーンがより感動的に見えるかと。
4話ぐらいから批判の声が増えたよね?
さて、急に話が変わりますが…ウマ娘というコンテンツにおいて過去最も多かった批判?といえば
「馬主を怒らせて実装できないウマ娘がいる」
という、いわゆるウマ娘アンチの憶測・思い込みでしかないものでした。
今現在ウマ娘ファンから『存在しない記憶』など言われているウマ娘初期PVにだけ登場して、未だに日の目を見ないウマ娘たちもいます。
アイススケート要素を回収する日は来るのか?
ウマ娘ファン界隈ではレースシーンで4角をまくって来るのがディープインパクト、マスクが吹き飛ばされて豹変するのがオルフェーヴル、とよく言われています(言われているだけで証明はありません)。
またこのPVには社台関係の馬が一切登場していない辺りから『その辺りの大手馬主を怒らせたのではないか』と何年間にも渡り言われ続けてきました。
そんな声が一気に減ったのが、ゲーム版ウマ娘の2周年特番でもあった2023年2月22日、社台RHの馬であるネオユニヴァースのウマ娘実装が突然発表された事により『社台解禁』というフレーズがトレンド入りしました。
そもそも社台封印してた(されていた)訳でもないと思うんですけど、それほど勝手にそう思っていた人達が多かったという事でしょう。
さらにアニメ3期放送前にはクラブではなく社台の吉田照哉氏が個人所有しているサウンドオブアースが発表、さらに1話でドゥラメンテ、2話でヴィルシーナとヴィブロスの姿、3話ではオルフェーヴルとジェンティルドンナの名前が次々と発表されました。
その中でもオルフェーヴルは前述のPVにそれらしいウマ娘として登場していたという事もあり、特に散々たぬき(ウマ娘ファンアートの1カテゴリ)でネタにしていた方々から大きな騒ぎとなりました。
実装される?されない?の条件
ウマ娘というコンテンツは2023年の間に様々な馬主の馬をウマ娘に実装した事で、これまで最も多かった批判?を一気に沈めました。
とはいえまだまだ未実装の馬主は多く
オールハイユウ(ゴールドアクター)
リバーライト(マリアライト)
ツウカア(マカヒキ)
ディヴィニティ(ディーマジェスティ)
ツーアンドロンリー(ワンアンドオンリー)
などすべての有力馬がアニメ内でウマ娘として実名登場していた訳でもありませんし、今でもその辺りのモブウマ娘を指して「馬主を怒らせたから」と言っている人達もいます(特に金子・キャロット・シルク辺り)。
先日配信されたイクイノックスやタイトルホルダーの引退式のコメント欄にも「実装されるな」的なものを多数見かけました。
そういう批判をすべてをゼロにする事は不可能でしょうし現実的ではないと思っています。
それとはまた別の、現実的な問題として『なんでもかんでもウマ娘にする訳にもいかない』ってのはあると感じます。
現実つながりの具体例として、アニメ内に登場したゲンジツスチール(リアルスティール)は今後多数実装されるであろうサンデーレーシング枠を埋めたくないってのはありそうに思いますし実際オルフェやジェンティルよりは格下、初期PVにいたブエナビスタらしきウマ娘も今となってはそういう点で可能性が薄そうにも感じます。
(スペシャルウィークの子でG1勝ちまくった名牝ですが、やらかしも結構ありましたし…)
ちなみにディーマジェスティは自分にとっても思い入れの強い大好きな馬ですけど、実際実装した所で戦績や脚質・体質が弱いエピソードなど劣化ナリタタイシン感あるよなと元から諦めていました。
そもそも単に強いからというだけでなく、前述のサウンズオブアースはじめサムソンビッグやロイスアンドロイスなど印象に残る馬も今年に入って実装している辺りのウマ娘および競馬ファンとの謎の駆け引きが個人的にはとても良いなと楽しめています。
サムソンビッグは後々障害レースで活躍する事になったので、スピンオフゲーム用の実装なのかな?とは少し思っています。
という事で、アニメ3期では以前より多かった悪意あるウマ娘アンチ達の発言を多くを減らしたというのは実際の大きかったと思います。
ただその代償という感じで、ウマ娘の各コンテンツ毎の批判が増えた印象もあります。アニメに限らずゲームの方もそうですが。
それがオルフェ・ジェンティルが発表された後の4話辺りだったのもあって、自分は「怒りの矛先そっちに向いちゃったかー」と解釈した訳ですね。
実際4話は割と話の展開が退屈だったり、レースシーンをダイジェストにしたという点が不評だとも言われていたのも知った上でね。
4話当時の感想はこちら。
アニメ3期に関しては、ノルマ的に『過去作やゲームで人気の(強調)ウマ娘達を3期アニメ内でも出したい』って部分もあるように感じていて、その辺りはアニメ1期・2期と制作する上で大きく異なる所だったかと思います。
2期アニメで人気になったミホノブルボン・ライスシャワー、そしてチームカノープスで特に人気だったナイスネイチャなどがこの辺りでキーキャラクターとして登場した辺り経緯が凄く分かりやすいなと。
アニメ1期はともかく、アニメ2期は『コケたら皆コケる』状態ではありました。
その頃はまだウマ娘というコンテンツに対して
『産まれる前から死産』
など競馬知らんオタクでも許されないけど、競馬知ってるオタクが言ってんならマジでヤベーだろってレベルの暴言・罵声が平気で飛び交っていた時期です。
それがアニメ2期とアプリゲームが両輪としてうまく噛み合い、その評価を一変させて今に至っています。
両輪とは言えアニメ2期でも少しだけゲームと連動する部分はありましたけれども、アニメ内で描かれているトウカイテイオーとメジロマックイーンの新衣装の話とゲーム内実装に関しては全然噛み合ってなかったよね?あんまり言及してる人おらんけど。
最終回であの衣装トウカイテイオーが着なかったの未だに謎なんだけどな。
4話ぐらいから批判の声が増えたと言っても、そういう批判の変化やアニメ内でのノルマという事情を汲んだり、そもそも自分は以前を知っているせいで「せいぜい馬券外した競馬ファンが言ってるレベルだなぁ」という感じでした。それが最終回まで続いていた感じですね。
2018年4月にスペシャルウィークが死亡した直後のABEMAステークス(今で言うぱかライブTVみたいな特番)では泣いている和氣あず未さんへボロクソ言ってた人達とか、翌月テイエムオペラオーも死亡して『呪いのコンテンツ』とか言われたりしてましたなー…とかアニメ1期時の怨嗟は尽きないのでこの辺で終了。
本編最後にダイジェストとしていた2016年天皇賞春ですが、実際は大接戦でキタサンブラックが差し返すという見応えがあるレースでしたが上記の件を優先した結果ダイジェストにしたという感じがします。
どうせこの先殆ど逃げるキタサンブラック見る訳ですし。
ところで前述のリンク先にある2016年天皇賞春の実況を聞いて、何となく気づく事はないでしょうか?
「キタサンブラックが先頭を走っているとはいえ、実況でやたら武豊の事ばかり強調してないか?」
そう、この頃にはそういう経緯もありましてキタサンブラックに対して競馬ファン内でアンチが急増していました。
それは何故か?まずはその前提となるお話から…。
競馬における世間一般人気とファン人気
「競馬は馬を使ったスポーツでありギャンブル」
というのは世間一般でも競馬ファンでも周知している事ではありますが、それでも世間一般向けに向けてイメージを良くしたいというのは競馬を運営している各団体及び関係者・競馬ファンが望む所ではあります。
特に各団体は、何かしらのクリーンなイメージからの切り口で競馬ファンを増やしたいと画策しているわけです(当然といえば当然ですが)。
何時の時代も強い手なのが、「有名人が競争馬のオーナーをやっている」というものです。
今現在でもフォーエバーヤングやオマタセシマシタなど『有名人がオーナーだから』という理由で話題になっている馬も数多くいます。
そういった傾向が非常に強かったのがアニメ3期で取り上げられている頃です。
キタサンブラックはじめ主たる新実装ウマ娘はオーナーが『本業・馬主』ではない有名人ばかり。その点で言えば、そういった方々から許しを得てウマ娘として実装したという事はもっと評価されるべきだと個人的には思います。所有馬の美少女化を嫌っているのは、何も本業・馬主の人たちだけではないのですし。
キタサンブラックのオーナーは北島三郎氏(厳密には馬主は個人事務所名義)で、長きに渡り馬主をやっていますがこれまでG1を勝つ馬は現れませんでした。
自分が知っている活躍馬はキタサンフドーやキタサンチャンネル(サンデーサイレンス産駒初勝利馬)ぐらいで、同じ演歌歌手でいえば先に前川清氏にG1制覇(コイウタ)を先を越されたりもしていました。
そんな北島三郎氏がようやく菊花賞でG1制覇、しかも調子良く『まつり』を歌ったとして大きな話題になりました。
キタサンブラックが勝った菊花賞はスポーツニュース以上に芸能ニュースで大きく取り上げられ、これが世間一般的には何時の間にか「キタサンブラックが勝ったら、北島三郎氏が歌ってくれる」という認識に変化していきました。
それとは真逆で、キタサンブラックは競馬ファンから全然人気が出なかったのです。
一番わかり易いのが、3話で描かれた有馬記念。
『菊花賞勝った3歳馬が、有馬記念で4番人気』
というのは、競馬ファンならすぐに「人気ない上に、実力が認められていない」というのが伝わるかと思います。
今年の有馬記念でもタスティエーラ・ソールオリエンスに対して割とそう判断をされ、レース後は「今年の世代弱いのでは?」とも言われていますが…。
キタサンブラックが人気なかった理由としては
・血統が地味(父ブラックタイド)
・勝ち方が地味(着差をつけない)
・騎手が地味(北村宏司)
・菊花賞の勝利がフロック視
などがありました。
ただこれらはすべて競馬ファンから人気が出ない要素であり、競馬ファンから嫌われる要素ではありませんでした。
「母父サクラバクシンオーで菊花賞を勝つなんて!」
「セントライト記念勝利馬が菊花賞を勝てないジンクス(後述)を破ったぞ!」
「騎手が北村宏だから応援したい!」
という人も普通にいました。
ただ翌年の大阪杯で『主戦が武豊に変更』という大きな発表があり、それが競馬ファンの一部から嫌われる最初の一因となりました。
北村宏司は年末に大怪我をし有馬記念でも怪我で乗れなかったのですが(代打ノリ)、その怪我が大阪杯まで長引きオーナーの意向により決定しました。
一部では某エージェントが「キタサンブラックは弱い」発言してオーナー激怒→乗り替わりって噂もありますけどあまりに胡散臭いので信じていません。自分は元々小原軍団とかエージェント関連について基本聞いてないフリするスタンスなので。
「どうした急に」って話を書きましたが、まあ気にせず。
それはさておき良い馬に良い騎手を乗せるのは当たり前の事なのですけど、特にネット上では『強奪』としてファンから嫌われるよくある理由ではあります。
最近ですと、有馬記念のディープボンド和田→マーカンド乗り替わりなどで荒れていましたね。結果も15着と振るわなかったし…。
シンプルに強奪を嫌う競馬ファンもいれば「武豊だったら馬券に旨味がなくなる」って競馬ファンもいたり、様々な理由でキタサンブラックは競馬ファンからマイナスイメージを持たれてしまったのです。
一方で世間一般的には「今年から北島三郎さんの馬に武豊が乗るんだ!」という競馬に対して大きなプラスイメージを生み出します。
キタサンブラックが引退した翌年の2018年、武豊がが騎乗する事で大きな話題になったのがオジュウチョウサン。平地初勝利時は異例の記事の数となり、また有馬記念参戦時にはNHKで特集を組まれる程大きな話題となりました。
2023年有馬記念でもそうでしたが30年間変わらない『武豊が乗る馬』というステータスの世間一般アピールは凄いのです。
実際に自分も武豊が乗るという事で
「今後キタサンブラックは、わかりやすい『広告塔』になるかもしれない」
とは感じましたし、馬・騎手の好き嫌いはさておき同じ事を思っていた競馬ファン・競馬関係者は当時多かったと思います。
もちろんそれを統括する運営も…という流れから、キタサンブラック以前に圧倒的に世間一般で人気が出た『広告塔』、そしてキタサンブラックとも血統・騎手に縁があるディープインパクトのお話をします。
ディープインパクトとキタサンブラック
※ここの項目はだいぶアレなので、流し読み推奨
ディープインパクトは自分にとってデビュー戦そして2戦目の若駒ステークスの走りを見て「三冠確定」と確信した程の馬です。
あれほど自信を持って言える馬はディープインパクト以後いませんし、今後も出てこないのではというぐらいの馬です。
しかしディープインパクトが日本ダービーに出走する当日、東京競馬場に運営がディープインパクトの像を建てた事から、自分は大好きだったディープインパクトを冷静な目で見るようになってしまいました。
『競馬には偶然がある』
それが競馬の面白さではあります。
上記の件も、たまたま運営が
「話題になるから〜でも絶対ディープインパクトが勝つって訳じゃないよ〜」
って感じで像を建てて、単勝1.1倍という圧倒的人気を背負って偶然勝っちゃったというだけだと解釈しています。
その後も『日本近代競馬の結晶』として菊花賞を勝ち、
有馬記念ではハーツクライに負けて、
天皇賞春では大レコードを出して、
宝塚記念では弱メン相手に圧勝して、
凱旋門賞の3着および薬物失格…はなかった事にされて、
ジャパンカップでは喘鳴症でまともに走れないハーツクライを倒して「有馬のリベンジ達成!」して、
ラストランの有馬記念では間違いなく飛んだ(馬券は飛ばしてない)
というのが自分に於いてのディープインパクト。
…とまあ、世間一般の人気とは裏腹に興味を失った競争馬に対してはこんな感じで語ってしまうのが競馬ファンのサガなのです。
一番不服に思っている部分は強調しました。
ディープインパクトは『英雄』と称されます。
「皇帝や帝王は民衆に愛されてなくても即位できるが、英雄は民衆に愛されてこそ呼ばれるものである」
という話を当時聞いて、なるほどなぁと思ったわけです(ナチュラルにルドルフやテイオーに失礼やろとも)。
自分はそんな感じでディープインパクトに対して冷めていた側ですが、世間一般は言うまでもなく最後まで冷めない競馬ファンが沢山いました。
実際ディープインパクトは豪快な大まくりの追込で圧勝というキタサンブラックとは異なる勝ちっぷりを続けてくれたというのも大きかったかと。
薬物失格に対しても「運営は禁止してない薬物だから!」と擁護する人も結構いましたし。まあディープインパクト引退後に運営もその薬物禁止しましたけどね。
サンデーサイレンスが死亡した後の三冠馬という事で後継種牡馬としての期待も大きかったのもあります。まあ実際SSラストクロップである後継種牡馬はマツリダゴッホでしたが、なぜかディープが最後のって感じになってましたけどね。
さてさてキタサンブラックに話を戻して…ディープインパクトと同じ騎手である武豊へと乗り代わった大阪杯以降、こちらでも様々な偶然が起きました。その代表例が、ネタバレになりますが2016年時の枠番です。
武豊に変わってから極端に内枠を引く事が増えました。偶然だぞ?
前述の「キタサンブラックが勝ったら歌ってくれる」だったり、ディープインパクトの件だったり、『広告塔』だったり…特に2016年の秋(3連続1枠1番)の頃は、特にネット上での競馬ファンがある言葉を使って批判をするようになりました。
自分が第1話で「キタサンブラックが八百屋と仲良し」という部分に反応したのがまあそれなんですけど、基本競馬界隈ではストレートに言うのはご法度なのでお察しくださいという事で…。
念押しに、この章での記載はすべて『偶然』ですので鵜呑みにしないようにしてくださいね。ネットに書いてある事を鵜呑みにしてはいけませんよ?
「ココにこんな事書いてあったからー!」って言い出す人は多分競馬・ウマ娘・アニメなどなどオタクに向いてないと思います。
『まあそんなこんなありまして、キタサンブラックは世間一般人気と競馬ファン人気の差が大きくついてしまいました』
とだけ記憶しておいてください。
5話で誰~?って言っていたのは誰~?
5話当時の感想はこちらから。
淡泊な感想になっているのは、翌々日に蛯名正義調教師・髙橋ミナミさんにお会いするエルコンドルパサーのタオル購入イベントに参加する為、この時からそれで頭いっぱいになっていたからです。
それはさておき、アニメ5話でよく見かけた批判として2016年宝塚記念の描写で
「リバーライト(マリアライト)に対して『誰〜!?』とは失礼だ!」
というのがありました。まあ正論だと思いますし、実際3話で描かれた有馬記念でもキタサンブラックとは直線で競り合いしていた相手ですからね。
マリアライトは上記の蛯名正義・髙橋ミナミとも縁あるエルコンドルパサーの血を引いていて、自分もエリ女勝った時からお気に入りの馬でした。
しかし現実として、世間一般はそんな8番人気の馬について何にも知らないのです。
単勝1.9倍だったドゥラメンテや、産経大阪杯でキタサンブラックに勝っているアンビシャスぐらいならともかく。
当時競馬ファンも「ドゥラメンテ軸だったのに、誰か知らんヤツ突っ込んできたから馬券外したぞクソ以下略」って山ほど言われていたので「誰~?だけで済ますなんて凄くマイルドだなぁ」って思ってしまいました。
世間一般でも競馬ファンでも、人気薄の馬・騎手がレースを勝つと大体そう口走るものなのです。そういうのを知らない人もウマ娘のアニメ見ているというのもあるんでしょうけどね。
1期の京都大賞典や、2期のダイサンゲンが勝った有馬とか、度々ギャグ的にレースを描かれていた事はあるもするけどな…?
まあ運営目線による「誰~?」という可能性も・・・いやこの話は止めよう。2枠ではキタサンブラック勝てなかったか〜じゃあ・・・。
ジンクスブレイカーと真ジンクスブレイカー
6話当時の感想はこちらから。
6話ではサトノダイヤモンドの菊花賞、そしてサトノのジンクスを中心に描いていました。
サトノダイヤモンドはキタサンブラックと違い、デビュー時より競馬ファンから人気でした。
・高額馬
・名前通りのダイヤモンド型の流星
・騎手がルメール
と素質と期待を感じる所から、皐月賞まで
『デビューから単勝1倍台の1番人気で3戦3勝』
という、それこそディープインパクトレベルの圧倒的な人気を誇っていました。
しかし皐月賞は直線での不利・ダービーは落鉄と不運続きでなかなか勝ち切る所まではいけませんでした。そういったG1になると勝てないという辺りはゲームでもアニメでも『サトノのジンクス』として描かれています。
実際現在でもサトノの馬はツイてないなと感じる事はあります。リアルタイムで書いたサトノレイナスやサトノグランツ、つい最近でもサトノとMリーグファンの夢を乗せたサトノフェニックスが全日本2歳優駿で出遅れて敗北していたり…。
そんなサトノのジンクスを破って菊花賞を制したシーンを描いた6話の評判は、概ね好評だったように感じます。
自分がこの話で評価した点は『真ジンクスブレイカーの気配を消した』事です。
真ジンクスブレイカーとは?そう、キタサンブラックです。
キタサンブラックはアニメ2話で描かれた2015年菊花賞で様々なジンクスを打ち破りました
・北島三郎氏初めてのG1制覇
・母父サクラバクシンオーという極端な血統
・セントライト記念勝利馬が菊花賞を勝ったのはシンボリルドルフ以来(現在もなおキタサンブラック以降で達成していない程に強いジンクス)
・なかなかG1を勝てない北村宏
と、前述した通りこの頃キタサンブラックのファンが少し増えたのは『ジンクスを打ち破ったから』からというのもあります。
アニメ・ゲーム内で描かれている『サトノのジンクス』といっても馬主歴からすればサトノより圧倒的にキタサンの方が長いし、サトノダイヤモンドの方はトップジョッキーのルメールだし、このレースではダービー馬のツウカア(マカヒキ)もいないし、サトノエトワールという馬がうまくラビットしていたし、そりゃサトノダイヤモンド勝つよね…と当時京都競馬場で見ていた時から思ったのでした。
続いて7話ではそんなジンクスブレイカーと真ジンクスブレイカーが有馬記念で激突します。
1番人気はキタサンブラック…ではなく3歳菊花賞馬であるサトノダイヤモンドです。前述の通り、3歳かつ菊花賞馬が1番人気になるのはまあ普通の事です。
一方で1番人気はいらないけど1枠1番が欲しいキタサンブラック、前述の通り秋は3戦連続で1枠1番を引き万全の状況です。何が万全かは知らんけど。
7話当時の感想はこちらから。
当時の感想にも書きましたが、アニメ3期ではネイチャ先生を代表に割と先輩・後輩という縦の関係を中心に描いていて、そろそろ横の関係を描いて欲しいなと思っていたタイミングで描いてくれたのは良かったですね。
7話もそこまで大きな批判の声はなかったようには感じます。レースの描き方も良かったと思いました。
「シュヴァルグランをもっと目立たせろ!」とかは聞いたけど、まあレースでは着外だもんなぁ。5話で「誰〜」と言われていたリバーライト(マリアライト)も蛯名激怒の大外枠で惨敗していますし。
4話の時からずっと運え…ゲフンゲフンはじめテレビカメラも実況もキタサンブラックを見てくれ!って感じでしたのでね。史実通り描いたらそうなりますよ。
ちなみに8着だったサウンドオブアースは前走のJC2着が最後の輝きで、以後は着外を繰り返します。
サウンズオブアースは元々1つ上の2014年世代ですし、実装した時も何となく『世代ズレてるな』って感覚があったんですよね。
あくまでも推測ですけど
「2014年世代が1人もウマ娘にいないけど、どうする?」
って話で選ばれたようにも感じます。
実際この世代で活躍したのがオジュウチョウサンが筆頭で後はハープスター・マリアライト・レッドファルクスぐらいですし…だったらカノープス枠で『最強の2勝馬』ことサウンドオブアースというのは良いチョイスだと個人的には思います。
キタサンブラック以外は2018年も、シュヴァルグランに至っては2019年も走っていますし今回アニメで初登場したキャラは世代の前後を埋める役割もあったようには思います。今は出番がなくとも、今後の実装する馬次第でまた脚光を浴びる時が来るかもしれませんね。
てかまあ、各キャラ詳しく知りたいならゲームでガシャ引けば良くね?
アニメ2期の頃ならまだしもね。射幸心煽りではなく、普通にゲームとの連動施策としてそういう風にしているようにも思いますね。
ゲーム育成ではアドマイヤデウス(シャインプレイズ)が登場すると聞いて一気にシュヴァルグラン引きたくなりましたし…。
2期と比較して3期は最終回後もガシャやイベントとうまく連動していると思いますよ。
ちなみにどうでもいい話ですが、この頃自分はウマ娘のCD『STARTING GATE 01』を聞きました。
CDを聞いた感想は
「CDドラマだと絵が見えないせいで、ウマ娘ではなく世代を超えて馬同士で会話している様に感じる」
でした。
元々アイマスが好きで、元ディレ1石原絡みでウマ娘というコンテンツの存在自体は前述の初期PVを見た時から知っていました。
とはいえ自分もアレを見て頭を抱えてしばらく見なかった事にしていました。
CDが発売された際に思い出して「競馬もアイマスも好きだし、実際触れてみて判断しなければ」という事で飛び込んでみたのでした。実際手にしたのは発売から数週間後ですがまあ『最古参』と言えるぐらいじゃないかと。
自分は未だにウマ娘というキャラクターとしてではなく、殆どモデル馬のままとして捉えています。好きなウマ娘は現実でも好きな馬という感じ。
前述のシュヴァルグラン自体はそこまで…でもアドマイヤデウスは当時めちゃくちゃ好きな馬だったので…みたいな他のウマ娘ファンにある「かわいいからガシャ引きたい」ってバイアスが全然掛からないという問題を抱えています(おかげでめちゃくちゃ節約できているようには思いますが)。
8話をどう捉えるか?
8話から自分の中で火がついて当日にめちゃくちゃ語るようになってしまった為、その分こちらのnoteでの記述が少なめになります。
詳しくは後述のリンクよりお読みくださいね。
8話は自らを見つめ直すキタサンブラックの回でしたが、史実ではこの頃にJRAポスター ヒーロー列伝のポスター
『そして、みんなの愛馬になった。』
が発表されました。
世間一般では既に愛馬となっていましたが、競馬ファンからはそうなっていなかった頃です。
アンチどうこう以前に、そもそも「キタサンブラックより愛している馬がいますが?」ってのが普通にいるのが競馬ファンですから。
キャッチコピーはさておき、ポスターのクオリティー自体は素晴ら
しく評判も上々でした。
ディープインパクトのヒーロー列伝は評判が悪く『ディープインパクトのヒーロー列伝作った人が、一番のディープインパクトアンチ』とも言われています。
8話はレースシーンもなく「必要だったのか?」と言われがちですが、上記のヒーロー列伝の事や実際にここから
『世間一般はもちろん競馬ファンも巻き込んでの、みんなの愛馬となる』
というキタサンブラックにとって大きな転換期だった、という史実を描いていると思えば必要かなと自分は思います。
自分にとってはかなりの重要回でした。当時の感想にも書いた通り、ネイチャやテイオーなど人気者達に話を聞くって辺りとかね。
8話当時の感想はこちらから(ここから長文が普通になって来る)。
「9話でダイジェストになっていた大阪杯を、8話で描くべきだったのでは」
と言っている人達もまあまあいましたが、この時競馬ファンもじキタサンブラックを褒めずに
「G1昇格してすぐに勝つとか、さすが武豊は持ってるな〜」
って武豊の事ばかり言っていましたので、あんまりキタサンブラック自体に注目を集めていなかったんですよね。
展開もマルターズアポジーが逃げてキタサンが好位抜け出しと有馬記念と同じですし、そもそも描いた所で
「キタサンブラックが勝つレースは何時も同じ展開」
ってあの頃の競馬ファンと同じ事をアニメファンが言うだろうし必要ないかと。
そもそも競馬に於いて『何時も同じレース展開にして勝つ』というのは強い証拠ではあるんですけどね。テイエムオペラオーと同様に着差がないから尚更地味に見えてしまうのは仕方がない。
9話による競馬ファンの掌返し(春)
この頃からだいぶリアルタイム感想が長文になってきました。
9話当時の感想はこちら。
あまり重複するのも良くないので、詳しくはあちらをお読みください。
代わり以後こちらの記述を減らしていきます。
追記するなら、ここが最後のキタサンブラックvsサトノダイヤモンドの戦いだったので、史実を知らない人がアニメを振り返って見た際に前半の『キタサト思い出作りパート』やエンディングで流れたAmbitious Worldがまた感慨深いものに変化するのではないかなと思います。
この頃からアニメを見ている一部の人達が上記のように
「いつも同じレース展開ばっかり」
などなどを口にするのを見かけるようになりました。
アニメ2期からレース展開に関してはそうですよ?
1期のスぺは先行差しなので、レース毎に多少位置取りの差はありましたけどテイオー・マックイーンは先行でしたし。
ただそういう話を見る度に
「あの頃のアンチキタサンブラックの競馬ファンと同じだ。アニメを通じて史実を同じ様に伝えられているの凄いな」
と度々思うようになって、この辺りから3期の評価が急上昇しました。
この頃ふっと、競馬評論家の柏木集保がキタサンブラックのアンチ筆頭だった事を思い出し、そちらも追いかけてみる事にしました。
自分の国ではいいかもしれないが、世界で相手にされない。高い評価を受けることが不可能になっては、サラブレッドビジネスが成立しないのである。
結局このレースでキタサンブラックは世界レコードを出すわ、今となっては世界ナンバーワンホース・イクイノックスの父親になるわ…と振り返ってみるとなかなかの逆神名文。
タイムも早いしこの頃がキタサンブラックのピークだ!という人もいるでしょうけど実際ハイペースで飛ばす馬がいたのでね。
着差的には2016年のジャパンカップが一番突き放していたので、その頃が一番強かったようにも感じます(もちろん最内枠という補正もあるけど)。
何を言い訳にして、サトノクラウンが勝った事にするべきか?
10話前半では『ノルマ』的な感じでで様々なウマ娘たちを描き、後半は2016年宝塚記念について描いています。
10話当時の感想はこちら(前半部分ついては触れなかったので控え目)。
宝塚記念では普段通りのレース展開に持ち込むものの直線で失速しキタサンブラックは惨敗してしまいます。
敗因のひとつとして言われているのが大外枠です。実際1話でも描かれていた日本ダービーでも大外で惨敗しています。
キタサンブラックを嫌って(あくまでも強いから勝てないという意味)大外といっても11頭立ての少頭数レースだったので、そこまでは枠の影響はなかったのでは?というのが主な見解です。
当時の関係者ですら、結局この時の敗因は不明と語っています。
まあ競馬に絶対はないので負ける時は負ける訳ですけども、アニメで描く場合
キタサンブラック「よくわからないけど負けちゃった」
で済むわけがないので、何らかの理由付けをする必要があります。
そこでアニメでは『衰え』として描く事になりました。
それに対して怒っている人達、上記の史実通り描いて納得するかと言えば絶対しないでしょ?
『宝塚記念で惨敗』といえば3話でも触れていた2015年のゴールドシップも有名です。
ウマ娘から競馬に入った人ほど『120億円飛ばしたゴルシ』とかシンプルに失礼な事を口走ってますが、単勝支持率はゴールドシップより高かったのにも関わらずキタサンブラックに対しては特に何も言われる事はありません。ゴルシの場合はネタにしていいって判断したらとことんネタにするオタクの悪いクセが出ているのと、キタサンブラックの方はネタにしづらい深刻な惨敗だったという違いがあります。
ゴールドシップの方は大きな出遅れが惨敗の原因というのが一目瞭然だったのですが、キタサンブラックの方はそんな事もなくいつも通りの競馬をして惨敗だったからのもありレース直後は「怪我や何かあったんじゃないか?」という見方をする人も結構いました。
実際はそんな事もなかったので、『敗因は衰え』と判断されてしまうのは普通にある事かなとは思います。
実際に数ヶ月で別の馬かと思う程弱くなってしまう馬なんてよく見かけます。例えばグラスワンダーはアニメ1期では1999年有馬記念でスペシャルウィーク・テイエムオペラオーとの接戦までを描いていましたが、その3ヵ月後の2000年日経賞を皮切りに惨敗を繰り返して宝塚記念を最後に引退しました。
そんなグラスワンダーや、アニメ3期でも前述のサウンズオブアース・後述のサトノクラウンなどの急激に衰えたに関してアニメ内で誇張して描く必要は別にないと思います。
キタサンブラックの衰えは、まだネタにできるレベルという描写だったというのもあり「衰えた!」「衰えてない!」の言い争いになっていたようには思います。その辺りの口論も競馬ファンあるあるです。「あの馬の何時がピークだったか?」などを語らせると止まらなくなります。
そして、それと同じ事を言わせているウマ娘アニメ3期が凄いなと感じられる部分だと思っています。
余談ですが、この頃ウマ娘では1stライブを開催していました。
自分はライブには行かず、ライブ途中に行った新情報発表会だけをニコニコ生放送で見ていました。
またライブ前にtwitterアカウントで細々とやっていた新ウマ娘の名前当てクイズの正解発表も行いました。
後にファインモーションと発表される、当時のウマ娘公式ツイートがこちら。
5話のキタサンブラック「誰〜!?」
ってぐらい、マンハッタンカフェやアグネスデジタルなど当時と今でだいぶ設定など変化しているウマ娘もたくさんいますよ。
当時のRTやいいね数などから、ウマ娘が全然盛り上がっていなかったコンテンツだったのかもお察しいただけるかと思います。
11話による競馬ファンの掌返し(秋)
放送する前から
「どうせ当時を全然知らんヤツがYoutubeやニコニコのレース映像とnetkeibaの成績だけでアニメ内容の文句言うだろうから、こっちはレース以外の競馬中継映像も使って論理武装したろ」
とした結果とんでもなく長文の感想になってしまいました。
11話当時の感想はこちら(という事で過去最長)。
夜中に2時間ほどかけて書いた分反響も大きく、実際の事をみなさんに広く伝えられたのは良かったかな。
アニメ内では少し引き伸ばしていましたが、実際は
『宝塚記念惨敗から凱旋門賞は回避、残り3戦で年内引退を発表』
というほどにキタサンブラックは無理して走らせたくない状況ではありました。それを自分も当時の競馬ファンの多くも『衰え』として解釈しましたが、どうもそうでないって人もいるっぽい?
たまに勘違いする人がいますが『強い競馬』と『凄い競馬』は違っていて、普段強い競馬をするキタサンブラックがこの時は凄い競馬をしていました。
実際サトノクラウンをギリギリ凌いで勝ったというレースでしたし、着差も僅か。後少し距離が長かったら差されてた可能性も高そうに思います。
アニメ内でもレース後は相当しんどそうに描かれていましたし…。
そもそも普通に出て競馬をしてたら「まーたキタサンブラックだよ。ツマンネ」って言われていたでしょう。
例えばよく『凄い追込み』として紹介されるブロードアピールの根岸ステークス。あれもあくまで凄い競馬であり強い競馬ではないのです。レースの格はG3ですし実際ブロードアピールはG1を勝てませんでしたので。
普通にノンコノユメの2018年フェブラリーSの方のが上なんだよなぁ…もっと評価されるべき。
キタサンブラック絡みで言えば、2022年天皇賞秋のイクイノックスは『凄い競馬』、2023年天皇賞秋のイクイノックスは『強い競馬』というニュアンスが分かりやすいかも知れません。
2022年の時は最後方からギリギリパンサラッサを交わしたから凄かった訳で、2023年ジャパンカップのような前目の位置取りでパンサラッサを交わす展開だったら凄くは感じなかったのではないかと。
(4歳時のドバイとか秋2戦のイクイノックスはキタサンブラックと似たようなレースぶりだったなぁと改めて)
レース描写に関しては「レース中のキタサンブラックをもっと描け」ってお前らいつもと逆張りか?って批判を見かけましたが、史実の特にフジテレビ競馬実況ではキタサンブラック及び武豊の事ばかり言っていたのでああいう描き方をしたのは個人的には良かったように思います。
そのおかげで史実のレースと見比べもできますし。
あのレースに関して一番のポイントは向正面から4角にかけての『キタサンブラックのワープ』なのですが、放送中あれだけキタサンブラックの事ばかり実況していたのにも関わらず気がついたらワープしていたという辺りも印象強くさせたかなと。
(実際はサトノクラウンもグレーターロンドンもワープしている)
また個人的に良かったなと感じたのはキタサンブラックが直線で足を滑らせて寄れたシーンです。
実際のレース映像でも外へ外へと寄れながら走っているのですが、後の11話に繋がりそうな史実として
・天皇賞秋の後に武豊が脚を負傷している
・ジャパンカップの際も直線での踏み込みが浅く、蹄鉄が緩んでしまった原因となった
というニュアンスも感じ取れました。
何を言い訳にして、シュヴァルグランが勝った事にするべきか?
12話放送の数日前から「noteにまとめよう」と決めたので多少減らせるかなと思ったのですが、結局まあまあの長文に。
12話当時の感想はこちらから。
10話同様に、衰えなどを言い訳にせず
キタサンブラック「なんか武豊?って人が怪我明けだったし、直線で落鉄しそうになってたから負けちゃった」
と史実の敗因にした方が納得できない人が多そうに思います。
まあ何を言い訳にしても文句言う人は文句を言うってのは、ウマ娘のアニメを見てる人も競馬ファンも同じですけども。
ジャパンカップでは出遅れもせず内枠から正攻法の逃げ勝ちパターンに持ち込んだものの粘り切れなかったという辺り、騎手の怪我や落鉄はさておき「あれで勝てないなら、残り1戦で引退も止む無し」と判断した競馬ファンも多かったのでは。
シュヴァルグランのポエム&その曲はなかなか良かったと思います。この時の実況はポエマー塩原じゃなかったんですけどね。
キタサンブラックに掌返しした競馬ファンの感情って感じもしましたけどね。
当時の感想にも書きましたが、以後はシュヴァルグランが2015年クラシック世代の代表として長く活躍しました。G1を勝つ事はありませんでしたが、7歳時には海外を中心に走りラストランの有馬記念でも14番人気ながら6着と善戦しアーモンドアイにも先着しています。
ちなみにこの時のサトノクラウンは10着で、以後掲示板に上がる事すらありませんでした。
衰えたウマ娘vs真衰えたウマ娘の差も隠したままで良かったかなと思います正直サトノクラウン自身は『引き際』を間違えたようには思っていますが…1年種牡馬入りを遅らせたからこそタスティエーラという馬を排出できたとも感じられて、まあ何とも言えない。
2期の頃から「どうした急に」でお馴染みのみなみとますおを嫌う人も結構います。「喋らずレースを集中しろ」と。
この3期12話では実際そうしてた辺りもなかなか面白かったですね。3期6話でも1周目スタンド前に来た時だけ声援送るという辺り競馬ファンだなぁというのをうまく描いているように思いましたし。
実際競馬場に行くとああ言う事を言っている競馬ファンしかいません。自分も連れと行く場合でもそうなる。
「(出遅れを見て)紙くず確定しました」
「内枠の逃げ馬でハナ叩きにいかんのかい」
「4角でその位置じゃ届かんぞ」
「っぱ、武豊だわ!(テノヒラクルー」
とかね。
でもラストランだったり現地で見るのが残り僅かだと元から分かっていると黙って走りを見てしまうものです。無事に悔いなく走り切って欲しいという気持ちが上回るような。
キタサンブラック引退まであと1戦。
これまで3着・2着と勝てていない有馬記念を残すのみです。
??「2枠だったけど最後の府中でキタサンブラック勝てなかったか〜じゃあ今年も有馬は・・・」
キタサンブラックの代名詞といえば?
ウマ娘からの人は『お祭りキタちゃん』だったり『張り切っていこう!』だったりするかと思いますが、競馬ファンは異なるのです。
とその前に…
13話(最終回)当時?の感想はこちら。
当時というか当日ですけどね。
世間一般ファン目線でのマイルドな感想は大体そちらに書ききったので、こちらでは競馬ファン目線でハードな感想を。
2017年の流行語大賞は『忖度』でした。それもあって武豊が前年同様に1枠2番を引いた時にキタサンブラックに対して忖度と呼ぶ人たちが多数現れ、キタサンブラックを指す代名詞となりました。
忖度というフレーズはアノ言葉よりまだマシっちゃマシなんですけれども…いずれにせよ有馬記念の枠順に関しては毎年公開抽選会なので「偶然だぞ?」って事なんですけどね。
当時発売された競馬雑誌だったり、レース後でも各種スポーツ新聞にて忖度と絡めたキタサンブラックのラストランについての記事があったり、著名落語家も忖度と絡めて話をしていたり…といった感じです。
有馬記念は世相を反映するとオカルトで言われがちですが、あまり良い使い方ではない忖度という言葉と絡め過ぎな辺り、当時キタサンブラックが競馬ファンからどう思われていたかが伝わるのではないかなと。
X(とか名乗っているクソSNSことtwitter)のアニメ感想を見ていると、意外とこの言葉を使っている人が少なく感じました。まあ元々あまり公に使わない方がよい言葉ではありますが。
でもアニメに対しての批判、叩いているのにも関わらず使ってない人には「それすら知らないのに批判しているの?」という割と分かりやすいリトマス試験紙だなぁと思って見ていました。
10・11話同様に、衰えなどを口にせず
キタサンブラック「忖度で勝っちゃった」
と史実で言われている勝因にした方が納得できない人が多そうに思います。
とまあ結局この辺りは悪い繰り返しになっちゃうので、衰えで良かったんですよ。その辺りはエアグルーヴとドゥラメンテの会話でもフォローしていましたけどね。
キタサンブラックと忖度に関して、当時よくそう言われていた事は事実ではあるのですが、現実社会で「キタサンブラックは忖度で勝っただけ!」など言うようなヤベー競馬ファンにはならないようにお願いします。
世の中には良い知識と悪い知識があって、これは悪い知識だと知る必要もあるのですよ。
当日はキタサンブラックが1.9倍の1番人気、一方で前走でキタサンブラックに勝ったシュヴァルグランは6.7倍の3番人気でした。
ちなみにシュヴァちがG1で1番人気になるのは翌年の2018年天皇賞春だけです(2着)。
キタサンブラックもそうでしたが、『勝っても評価されない』のが2015年クラシック世代の特徴なのかなぁともちょっと思います。2017年天皇賞秋のサトノクラウン(2番人気)もそうでしたし。
元々クラシックの頃はドゥラメンテだけが評価されていた世代で「ドゥラメンテがいなければ…」と言われていた世代でもあります。
古馬になってからも「キタサンブラックがいなければ…」という意味では3番手以降の馬(ウマ娘)には不遇な扱いを受けていたのは否めません。
それは他の世代でも言える、競馬あるあるですけどね。
結局史実通りでシュヴァルグランは惜敗、サウンズオブアースは健闘、サトノクラウンは惨敗とキタサンブラックには勝てませんでしたが
「負けた馬を責めるより、勝った馬を称えるべき」
というのが競馬ファンの基本スタンスですから素直に1.9倍の支持を背負って勝ちきったキタサンブラックが偉いという事で。
「衰えた相手に負けたとかwww」
とかは5chかnetkeibaにでも書いといてね。忖度で負けたでもあかんでしょうに。
アニメが時代に追いついた
3期13話の最後にエピローグ的な感じで描かれていたくシーン。
詳しい年代はアニメ内で描かれていませんが、仮にキタサンブラックが引退直後の春であれば…
2018年の4月、史実では『ウマ娘アニメ1期』が始まりました。
まだまだウマ娘というコンテンツ自体がほとんど知られておらず奇異な目で見られていた頃、「ウマ娘を見てください」とか何か怖い事を一言を残している人がここにいました(今もここにいます)。
なんかいい雰囲気で終わったシーンをどう捉えるかは人それぞれ。度々記載しているように、当時からウマ娘を知っている人にとっては前述の通り良い事ばかりでなく紆余曲折あって今に至るコンテンツなので、あの儚げなキタサンブラックの表情が絶妙で心を打ちました。
ヘッダーにしていた展示は自分以外誰も撮影してないし、秋葉原のポップアップストアも自分以外誰もいないし…とそんな頃を思い出すと自分もあんな表情になります。
ちなみにアニメ放送翌日にアーモンドアイが桜花賞を勝ちました。そこからウマ娘を応援している方々はまあまあ古参競馬ファンです。
何かと「ウマ娘から」っていう部分に引っ掛かって突っかかる競馬ファンがいらっしゃいますけれども…キタサンブラックの息子イクイノックスと、すでに引退しているアーモンドアイが来春交配するってよ。
3期制作発表から振り返って
最後になんとなく3期の感想をまとめます。
2022年11月、アニメ3期発表時に自分はこんな事を言っていました。
追記しますと
「日本競馬史上屈指のドラマティック名馬トウカイテイオー&各種エピソード大盛メジロマックイーン、忖度されてたキタサンブラック&一瞬だけ輝いたサトノダイヤモンドでは明らかに差があるし、そんな事を知らないウマ娘ファン・アニメファン・にわか競馬ファンなどなどから比較されそうなのがかわいそう」
というのがファーストインプレッションでした。
それに関しては、構成を考慮して何とかして要所要所でドラマティックに描こうとしていたなと評価をしています。キタサトの思い出旅行とかね。
それらの『自分にとっての想定内』だったものに加えて、史実通りの批判をする方々が現れた事によりアニメ3期全体の面白さにエッセンスを加えて相対的に評価が上がりました。
「アニメ2期は色んなドラマがあったのに、アニメ3期はそういうのが無かった」
と言っている人達を
「テイオーは色んなドラマがあったのに、キタサンブラックはそういうのが無かった」
と置き換えた所で自分は「史実でもそうだったね。そもそも比べる意味ある?」としか返す他ないし、結局史実を知らない人達からも同じ様なそういう感想が出るほど忠実にアニメで描いていたという評価を自分はするだけです。
なんか文字を置き換えた後だとめちゃくちゃ老害競馬ファンムーブが出ていてすごくすごいです(トプロ風)。アニメ3期の批判している人達を大体この一言で潰せるんじゃないですか?
キタサンブラック(とサトノダイヤモンド)が主人公と発表された際に
「ウオッカとダイワスカーレット主人公じゃないのか」
という方々がいらっしゃいまして、3期を批判したい人達も
「ウオッカとダイワスカーレット主人公の方が良かった」
という方々もいらっしゃいました。
「あんな馬券売り上げも人気も一番低かった暗黒時代をアニメでやってどうすんの?」
「どうせ大接戦ドゴーンしか知らんでしょ?」
「ディープスカイやアサクサキングスをウマ娘にしたい人?」
「ウオッカは鼻出血が原因で引退したけど、それを面白くできる自信があるんだね」
と多方面にボロクソにしか言いようがない。
またもうひとつ懸念していたのが
「(当時は社台解禁される前)明らかにモブウマ娘多そうだから、その都度ウマ娘アンチが元気になりそう」
でした。そちらの方は前述の通り、予め叩き所を潰していったのは良かったかなと。
2022年1月公開の1st Anniversary Special Animationでそれらしき姿のウマ娘たちの姿は発表されていましたけどね。
ドゥラメンテはアニメ放送より1年以上前から実装&配役決まっていたそうですし、恐らく上記アニメ発表からアニメ3期発表の間には決定していたのではないかなと。
たぶん、きっと、今でも、水面下で…。
作品を評価する基準は各人で大きく異なりますのが、個人的にはアニメ2期が10話をピークに以後急激に下がったのに比べて、3期は最終回までどんどん上がり続けた事もあり
3期>2期>1期>RTTT>うまゆる>うまよん
という位置づけに落ち着きそうです。
当時の競馬・ウマ娘に対する思い出補正が強めなのは否めませんけどね。
アニメ1期は1期で、IF展開やディープな競馬ネタが豊富で個人的には楽しめましたけどね。
カリズマティックのエピソードや、当時のアニメ担当Pがグラブルのアイテム『ダマスカス』に反応して急にバックパサー・ドクターフェイガーと併せて語りだす…とかね。
(2期と比較したがりな人ほど1期と3期で比較しない、IF展開を許さないみたいなのも感じるっちゃ感じる)
また新たな劇場版アニメ展開にも期待して、ウマ娘というコンテンツを楽しんでいきたいなと思います。
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