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「壁に耳あり障子に目あり」米ホームセキュリティで注目される音センサー

 新型コロナウイルスの影響は皆さんの日常生活にも大きな変化をもたらしていますが、在宅勤務を強いられる中、米国ではホームセキュリティの導入が伸びています。DIYタイプのホームセキュリティ サービスを提供している SimplySafe社はシステムの購入者に対し屋内モニターカメラを無償で提供するなど、宅内のモニタリング手段の選択肢が増えてきました。映像によるモニタリングに加え、ガラスの割れる音や火災報知器などの特定の音に反応する音のモニタリングも充実してきています。音のモニタリングに関してはホームセキュリティ事業者だけでなく、皆さんのご自宅にも一つはあるであろうスマートスピーカーも宅内の異常音のモニタリング機能が提供され始めています。
 スマートスピーカーでも Amazon は Alexaでホームセキュリティ サービスを提供しています。”Alexa Guard” というサービスは Amazon Echoや Echo Dot、Echo Show、Echo Studioなどで利用できるオプション サービスで、火災報知器の警告音やガラスが割れる音、犬が吠えている声などの特定の音を検知した場合にスマフォに通知してくれるものです。Alexa Guard はスマートホーム機能とも連携していますので、人の気配がしたらライトを点けるといった機能も提供しています。有料のオプションを契約すると、これらの特定の音を検出した場合にホーム セキュリティ サービスに通知する機能も提供されています。
 SimpliSafe社のサービスでは “Glassbreak Sensor” という音のモニタリング センサーがオプションとして用意されており、基本的に一つの部屋に一つのセンサーで様々な異常音の検出をしてくれます。異常音を検知した場合にはスマフォに通知されるのに加え、SimpliSafeのセンターにも通知されます。センサーの設置はホーム ステーションとペアリングを行うだけなので非常に簡単です。幸か不幸か自宅ではまだ窓ガラスが割れる等の事件が発生していないため Glassbreak Sensorの効果は確認できていませんが、カメラと異なりカバー範囲が広く安心感があります。
 ちなみに「壁に耳あり障子に目あり」に似た表現は世界中にあるようで、英語ではシンプルに “Walls have ears” という表現をよく耳にします。
 米国ではパンデミックの影響で様々な犯罪が増加しており、また在宅時間も長くなっていますので、自分の身を自分で守るホーム セキュリティは重要です。カメラ映像の AI解析に加えて最近では音の AI解析も進んできていますので、これらの技術が私たちの生活をより快適で安全なものにしてくれることに期待しています。

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