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木材の経年変化を捉えるには?

木材を外壁などに使用する場合に自然の摂理を受け入れながら最適解を検討されている方は意外に少ないのが非常に悲しさを感じています。

そもそも日本らしい街並みは何を基準にしているのでしょうか?地域の資産として愛され育まれ、子から子へ受け継がれるDNAはどこにあるのでしょうか?

私は経験していませんが戦後の経済成長は日本再興として語り継がれる良い歴史であるのと同時に大量生産消費という負の遺産を作り上げたとも認識しています。私も20年以上、身を置く建築業界においては未だに合理化⁈された新建材などを使用して建設された建物が20年から30年という短いサイクルで壊して廃棄するという全体最適とは言い難いスクラップ&ビルドが常識化されています。

グローバルな視点から考えても、ローカルな視点で考えても一部の資本力のある企業の一時的な利潤追求でしかない経済活動は排他すへきで地域社会には何も残りません。

さてさて、ここから本題です🤗

建築材料に木材が使用される割合については割愛、、重要なのですが話が脱線するので木材の経年変化を捉える為に検討すべき事を列記させて頂きます。

先ずは、一年後、二年後、十年先まで使用される木材が経年変化で色彩変化、形状変化がどのように進行するのか把握して言語化、ビジュアルにする必要があるのと、適切な維持管理を定期的なスケジュールに落とし込み長期スパンでの保守方法を明示しなければいけません。

外部使用時においての木材の経年変化は環境条件によって大きく異なり難解ですが私は経験、技術、人脈などを築いてきましたので何らかの答えか方法論は導き出せるようになってきました。

そもそも、外部木材の使用に関しては突き詰めると木材の樹種、製材方法、軒、水切りなど含めた納まり形状、保存技術など使用用途に合わせた複合した最適解を検討しなければいけません。最適解でなくても部分的な検討だけでは限界があるのと自然の摂理を理解しなければ導き出せない難解な問題でもあります。

「木材は朽ちて自然に帰る素材」
常識を踏まえて、自然の摂理を受け入れる考え方、価値観を享受する社会を育まれなければ持続可能な社会にも繋がらないと痛感しています。ここが重要なのかなぁ🤗

「木材はやっぱり面倒で使いにくい。」

「イニシャルコストも高いからね。」

ガルバリウム鋼板、窯業系サイディングばかりの味気ない街並みは地域社会の資産になりますか?

歴史ある街並みは日本でも海外でも変わらず
風情があって文化、歴史があるからこそ
価値ある資産となっているのではないでしょうか?

「耐久性は何年ですか?」という質問に意地悪く、「どう経年変化させたいですか?」と逆質問して沈黙させてしまった自戒の意味を込めての長文です😭

美しい地球環境を未来ある子供達に繋げていく為に持続可能であると同時に人生をワクワクさせて幸福度の高いドイツから学んだ快適な暮らし方を綴ります