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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン

2023年10月公開、マーティン・スコセッシ監督

おじを頼ってオクラホマにやってきたアーネスト
石油の利権を持つオセージ族の娘
モリーと恋に落ち結婚しますが
モリーの周りのオセージ族の人が次々殺され
元レンジャーの捜査局の捜査官が捜査に乗り出し

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン

オセージ族の言葉で、4月、丘に咲き乱れた小さな花が
5月、生えてきた大きな草や花に
駆逐されることからそう言うそうですが
石油の利権に絡んで実際に起きた
殺人事件を元にした映画です
8月になくなったロビー・ロバートソンのファンで
音楽監督を務めた最後の仕事だったので見に行きました
石油が出る、富の象徴ですが
石油に絡んだ人たちを丁寧に描く映画です

二・ウ・コン・スカ、水の間の子供たち
オセージは自らをそう呼ぶそうですが
元はミズーリ川などの川と川の間の地域に住んでいて
後にオクラホマの居留地に移り住むことになるのですが
その土地から石油が出て、その生活は大きく変わり

オセージ族の暮らしや石油
それにかかわる白人との関係を丁寧に書く映画ですが
演奏するシーンはなかったような気がしますが
かつて誰かが弾いていたのか
モリーのうちにはピアノがあったり
運転手だったアーネストとお客だったモリー
そこから始まった二人ですが
モリーがアーネストにプレゼントした帽子は
服に似合わない立派な帽子で

アーネストはモリーが好きだったようですが
その暮らしだけを大切に守ることはせず
自ら率先したり、おじに脅されたり
そそのかされたりしながら
短絡的な悪をたくさん重ねていくことになるのですが
人の弱さや闇を丁寧に描いた犯罪映画です
スコセッシ監督の前作、アイリッシュマンを思い出しましたが
さらに淡々とした感じでしょうか

凛としたモリーをリリー・グラッドストーン
オセージの友人をうたう
おじを演じるのはロバート・デ・ニーロ
短絡的なアーネストを演じるのはディカプリオ
元は捜査官役で出演する予定だったそうですが
ご本人がアーネスト役を望まれたそうです

上映時間206分、長いと前評判がありますが
背景や人間関係、オセージに起こる事件を
丁寧に描いた結果でしょう
これ以上長くなりすぎるのを防いだのか
事件の解決部分が若干、駆け足の印象があって
個人的にはそちらをもう少し
詳細に撮ってほしかった気もしますが

緻密な映画が好きで長い時間が平気な方は
スクリーンで見られた方が迫力があっていいでしょうが
この長さなら家で配信などで見て
途中でお茶を入れなおしたり
見落とした部分を戻したりして
見るのもいいかもしれません

ちなみにロビーの曲ですが
ロバート・デ・ニーロの演技に負けない
映画によく合った曲でした
   

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