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#005 優等生では、時代の第一線を率いることは出来ない。

ごきげんよう、みなさん。
シンドウトシキです。

ボストン カレッジの研究者
カレン アーノルド氏は、1980~90年代に
イリノイ州の高校を首席で卒業した
81人のその後を追跡調査しました。

Karen Arnold/Boston College

彼らの95%以上(77人)が大学に進学し
学部の成績平均も非常に優秀で、
さらに60%(49人)が1994年までに
大学院の学位を取得。

高校で学業優秀だった者が、
大学でも成績良好なことは
容易に想像できますよね。

この90%(73人)が専門的キャリアを積み、40%(32人)が弁護士、医師、
エンジニアなど社会的評価の
高い専門職に就きました。

彼らは堅実で信頼され、
社会への順応性も高く
多くの者が総じて恵まれた
暮らしをしていたそうです。

Doctor


しかし、彼らの中に世界を
変革したり動かしたり、
あるいは世界中の人びとに
感銘を与えるまでになる者が
何人いたのでしょうか?

答えは"ゼロ"です。

アーノルド氏の見解は次の通りです。

「首席たちの多くは仕事で順調に
業績を重ねるが、彼らの圧倒的多数は
それぞれの職能分野を第一線で
率いるほうではない」

「優等生たちは、先見の明を
もっとシステムを変革するというより、
むしろシステム内におさまるタイプである」

この81人がたまたま第一線に
立たなかったわけではありません。

調査によれば、学校で優秀な成績を
おさめる資質そのものが、
一般社会でホームランヒッターに
なる資質とは"まったくの別物"
と、なるそうです。

学校で1番=社会で1番、ではない。

では、高校でのナンバーワンが
めったに実社会でのナンバーワンに
ならないのはなぜでしょう?

理由は2つあります。

①学校とは、言われたことを
きちんとする能力に報いる場所だから。

学力と知的能力の相関関係は
必ずしも高くなく、学校での成績は
むしろ自己規律や真面目さ、
従順さを示すのに最適な指標だから。
※アーノルド氏はインタビューで「学校は基本的に、規則に従いシステムに順応していこうとする者に報奨を与える」と語った。

②すべての科目で良い点を取る
ゼネラリストに報いる学校の
カリキュラムにある。

学生の情熱や専門的知識はあまり評価しない。
ところが、実社会ではその逆である。

高校で首席を務めた被験者たちに
ついてアーノルド氏はこう語っています。

「彼らは仕事でも私生活でも
万事そつなくこなすが、
1つの領域に全身全霊で
打ち込む方ではないので、
特定分野で抜きんでることは難しい」

皮肉なことにアーノルド氏は
「純粋に学ぶことが好きな学生は学校で苦労する」
という事実も見出しています。

情熱を注ぎたい対象があり、
その分野に精通することに
関心がある彼らにとって、
学校というシステムは息がつまるのです。

「ルールに従う生き方は、成功を生まない」
と、いうことを物語っていますね。

では、最高の1日を。
Have A Best Day.

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