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みなとみらい


息子と2人きりで週末を過ごすことになった。

前述した通り妻の実家はとても仲が良い。
今でこそそれぞれ独立して家庭を持っているが、両親2人と兄弟4人のオリジナル構成で旅行に行ってもらおうとなったのだ。

いい機会なのでゆっくり羽を伸ばしてもらおう。

前日とは打って変わっての快晴。
なかなか外出したがらない息子をあれやこれやと誘い出す。

そしてバス停につくと同時に、息子のトイレ行きたい宣言。
5分前にトイレ行こっか?と聞いたぞ、と思うが多分これについては全パパママが賛同してくれるだろう。

コンビニでトイレを済ませてバスを待つ頃にはヒートテックを着てきた事に後悔していた。こりゃ夏日ってやつだな。

バスと電車を乗り継ぎ横浜駅へ、そして息子はトミカを握りしめている。
そう今日のメインテーマはこの連接バスと展望台だ。

上京して横浜駅に降り着いた時には結構びっくりしたな。観覧車もオシャレなビルもないじゃないか。
僕みたいな地方の人がイメージするTHE横浜は「みなとみらい」なんだよね。

乗り込んだ時に満員だった連接バスは終点に着く頃にはガラガラだった。
時間は昼時。普通は中華街でランチといきたいところだが今日は4歳児と2人きり。
そうは問屋が卸さない。

完璧にサンマーメン腹だった僕の胃袋に入る事になったのはメロン味のかき氷だった。
まあ美味しいよ。美味しいんだけどさ。。。

奥さんも美味しいもの食べてるだろうし、僕らもちょっと贅沢しちゃおっか作戦は早くも失敗に終わりそうだ。

空腹に耐えかねて息子にドーナツ、そして僕は野菜マシマシのサンドイッチを買った。
息子は初めての甘栗をいたく気に入ったようで、僕に剥かせては何個も食べていた。それで満足していたので流石にドーナツは食べきれなかった。

これからは中華街へ行くたびに甘栗を買うのが定番になりそうだな。

ヘリコプ場(へりこぷじょう)
息子はヘリポートの事をそう呼んでいた。
その響きが何ともかわいいので訂正はせずにヘリコプ場の数を数える。結構あるんだよねヘリコプ場。

さて予定していたプランはここまでだ。
どうしようかと見下ろしながら頭を悩ますが、ここはみなとみらい。乗り物はまだまだあるじゃないか。
新しく出来たロープウェイ、そしてシーバス。
これを乗り継いで横浜駅に戻るというのも、なんだかサザンの歌詞っぽくて良いじゃないか。
浜っ子を気取った生粋の群馬県民の提案に息子も乗り気である。
あとはタイムスケジュールの問題。子連れはなかなか予定通りには進まないもんです。

走った。走りに走ったし何なら息子にせかされながらだ。
ロープウェイが楽しかった息子は「短すぎる!もっと乗りたい!」と大泣き。復路は大混雑だったので自販機のリンゴジュースで機嫌を取り何とか気持ちを前向きにした。

時にはトラップそして時にはオアシスとなる自販機。
子供が産まれてからはよく助けられています。

無事にシーバス乗り場に着いたので入口のおじさんと少しの立ち話。
「いい色に日焼けされてますね」なんて話すとマスクを取って見せてくれた。
この時期でこれだけ焼けるのだ。さぞかし夏は大変であろう。
今年は少しでも快適に仕事をしてもらえたらな、と思いながら僕の頭の中には斉藤和義の「ベリーベリーストロング」が流れていた。

夕飯には息子の大好きなスシローに行き、駅から家までは息子と手をつないで歩いた。
妻を迎えに行く前に大急ぎでシャワーを浴びてパジャマのまま車に乗り込む。

金曜の夜ぶりに妻に会った息子はなんだか少し恥ずかしそうに甘えていた。
寝る時は妻がいないと寝れないし、僕が仕事で遅くなってしう事も多く息子は圧倒的にママっ子だ。

どうなる事かと思ったんだけれど、蓋を開けてみれば僕自身が本当に楽しくて次は二人でどこに行こうかなんて考えています。

母と束の間はなれて成長したのは息子ではなく僕だった様です。

では、またどこかに行って書きます。


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