ハワイ　後編

MONSTER JAMというアメリカのモータースポーツをご存じだろうか？
バカでかいタイヤに、個性のかたまりみたいなボディのモンスタートラック。
そしてエンジンに至っては1500馬力の船舶用だ。

このおもちゃを買うというのが、僕のちょっとした目的だった。
そして息子に1日1個、何か買ってあげようと約束した。
移動は長いし時差もある。少しでもいい思い出にしてもらって、長めの旅行も良いもんだって感じて欲しかったんだな。

妻には「甘すぎじゃない？」って言われたけど、大人だってショッピングが楽しみのひとつでしょ？って言ったらすごく腑に落ちてた。

ただ誤算だったのは、選んだおもちゃがしっかり大きめだった事。
トミカサイズを想像していた僕の考えをあっさり裏切って、帰りの荷造りに苦労したんだな。

レンタカーを借りたのは2日間だった。
僕の影響で息子は大の車好きに育っている。
初めてのアメリカ、いつもと違うジュニアシート。目に映る光景もきっと新鮮だったろう。

レンタカーを返却するときは、早くも愛着があふれ出したらしく目に涙を浮かべていた。
さっと撮影して、抱き上げた。
そして「寂しいね」と同調する。
涙がこぼれ落ちた。
気分を変えるためにファーマーズマーケットでフルーツを買う。

子育てに限らず人とのコミュニケーションで大切なことを、息子から教わっている気がする。
いつだって手探り、未熟な自分をたびたび感じながら父親になっていくんだろう。

35ｍｍのレンズをつけたカメラを持って行った。それから今回はおじいちゃんの遺品の防水カメラも。
日付が入ってるのはそれで撮った写真。
ＲＡＷは撮れないし、だいぶ前のカメラだけど、これじゃないと撮れない写真は沢山あるからね。

何ならさっきも息子をお風呂に入れながら使っていた。
爆笑物のいい写真が残せる。

ツアーのパッケージで結構いいホテルの朝食ブッフェがついていた。

味も雰囲気も良くて、いつかは泊まってみたいなーなんて思っていると、ふと見た事のある人がいたんだ。
まことちゃんっていうハワイ番組をやっているタレントさん。

この時すごく意外だったのが、芸能人にほとんど興味を示さない妻が、自ら話しかけに行った事。
結婚前にはいつも家族で見ていた番組。そしてここはハワイ。
やっぱり嬉しかったんだろうな。気が付いた僕のお手柄という事にしておこう。
義理母もついて行って、最終的にはみんなで記念撮影までしていただいた。
テレビのイメージが変わらず、とっても明るく元気をもらった気分になりました。

帰りの飛行機は無理して寝る必要もない。
映画を3本くらい見ながら、余韻に浸り飛行機に揺られる。

それが子供が産まれる前のルーティーンだった。
ところが今回はアバター2を途中まで何とか見るに留まる。type-ｃの充電ケーブルをスーツケースに閉まってちゃった！というのが大きなミスだったな。
ただの板となってしまったアレクサはむなしく沈黙している。

息子に2時間とかの映画は飽きてしまうし、機内エンターテインメントのゲームにいたっては将棋＆囲碁。
4歳児には渋すぎた。

何はともあれ、頂いた飛行機のプラモに救われる。

大きなトラブルや怪我もなく、遅めの夏休みを堪能できた。
今回のハワイで息子は海がとても楽しかったらしく、唇が紫になるまで遊んでいたし、9月からスイミングにも通い始めた。

産後、育児に専念していてくれた妻も、また旅行いきたい！という思いからパートを始めた。
けっこう思い切った旅行だったが、我が家にとって変化を起こすきっかけになった。

行って良かったなとしみじみ思う。

よし、また行けるように仕事を頑張ります。
では。