フェブラリーステークス

第40回 フェブラリーステークス [GⅠ]  

2月19日 東京11R GⅠ  ダート1600㍍ (左)16頭 予報:晴れ

  1. コース形態と展望

  2. 出走馬

  3. データ要素

  4. 展開予想

  5. 予想


    今年の中央競馬もこのG1から開幕です。ここを当ててなんとかいいスタートを切りたいですね。競馬もスタート大事ですからね。

1.コース形態と展望


 スタート地点は向こう正面2コーナー奥からで、芝からのスタートです。外枠の馬と内枠の馬で芝を走る距離が30mも変わってきます。そして最初のコーナーまでは約640mあり、最後の直線は501.6mと力のある馬が有利です。力のいるコースで行われるG1レースだけあって、大型馬が馬券内に来やすくなっているのもこのコースの特徴です。実際に1着2着の平均体重は500㎏を超えているのである程度は今回のレースでも求められると言ってもいいでしょう。

 今回はメンバーレベルが低いのと、斤量が58㎏に変更。この二つで波乱の展開になるか。

2.出走馬


アドマイヤルプス Admire Lupus (JPN)

全成績 15戦5勝【5-4-1-5】 セ6
脚質:◁◀◁◁  美浦:加藤征厩舎  美浦:内田博幸 騎手
父:ヘニーヒューズ  母:カールファターレ  母父:キングカメハメハ
馬名意味:冠名+おおかみ座

 東京ダート1600m【1-3-0-3】と成績が良くコース適正は申し分ないだろう。根岸Sではスタート」直後に接触してやる気が無くなったのか、惨敗してしまいました。おそらくスタートを普段通り出れれば先団を追走し、最後の直線までは足を溜めるのではないかと思います。ただ、追い出しが遅れると、有力馬に蓋をされて進路が無くなる可能性が大いにありますので、あまり期待しない方が良いかなと思います。

不安要素:重賞ではなかなか好走出来ておらず、G1の今回は力不足か…。


オーヴェルニュ Auvergne (JPN)

全成績 32戦8勝【8-4-1-19】 牡7
脚質:◁◀◁◁  栗東:西村厩舎  栗東:福永祐一 騎手
父:スマートファルコン  母:ギュイエンヌ  母父:タニノギムレット
馬名意味:フランスの地方名

 鞍上にはG1ラスト騎乗になる福永J。ここ最近は負け続きで東京競馬場もあまり成績が良くない。ただ今回よりも長い距離と58㎏の斤量も背負って好走しており、メンバーレベルが落ちる今回は雨が降れば可能性があるが…。

不安要素:中京では成績が良いものの、前走の東海Sでは負けており、復調の気配はない。


ケイアイターコイズ Keiai Turquoise (JPN)

全成績 29戦6勝【6-7-1-15】 牡7
脚質:◁◀◁◁  栗東:新谷厩舎  栗東:横山和 騎手
父:キンシャサノキセキ  母:ケイアイデイジー  母父:クロフネ
馬名意味:冠名+色名

 適性距離が1400mまでだと思います。1600mも経験がありますが大敗しており、距離が長いのと斤量も58㎏なので、スタミナが持たないかなと。

不安要素:距離。斤量。

ケンシンコウ Kenshinko (JPN)

全成績 20戦4勝【4-1-2-13】 牡6
脚質:◁◀◀◁  美浦:小西厩舎  栗東:バシュロ 騎手
父:パイロ  母:マトゥリアルカ  母父:クリプティックラスカル
馬名意味:人名より

 前走の根岸Sでは負けておりますケンシンコウ。例年であれば根岸S4着以下の馬は馬券内0ですので、データとしては切り要素しかありません。が、今回はこのケンシンコウにもチャンスがあると考えています。もともと1600~1800mをメインに使われており、前走は400m距離短縮で、なおかつ重賞競走。ひょっとしたら陣営は本番のG1で、ペースに戸惑ってしまわないようにあえてペースが速くなるレースを選択してきたのかもしれません。それでいて最後は上り2位を出しております。その経験はしっかりと活きてくるはず。58㎏も背負いなれており、馬郡を割って来る外国人Jも魅力。なんとも不気味な存在。

不安要素:近走はOPクラスでも好走出来ていないので、能力が足りるのかと言うシンプルな疑問。


ジャスパープリンス Jasper Prince (USA)

全成績 32戦6勝【6-2-3-21】 牡8
脚質:◁◀◁◁  栗東:森厩舎  栗東:田中 勝春 騎手
父:Violence  母:Ambitious Journey 母父:Bernardini
馬名意味:カナダの地名+王子

 中京ではこちらも好走出来ているのですが、東京競馬場では【0-0-0-5】馬券内なし。前走は躓く不利もありましたが、それが無くても厳しい印象。

不安要素:1枠1番。


シャールズスパイト Shirl's Speight (USA)

全成績 14戦5勝【5-1-2-6】 牡6 
脚質:◁◁◀◁  外:アトフィー厩舎  外:モレイラ 騎手
父:Speightstown  母:Perfect Shirl  母父:Perfect Soul
馬名意味:ー

 さあフェブラリーS初の外国馬の参戦であります。BCマイルでは2着に好走しており、芝では良い競馬をしております。ダート適正も無いわけではありません。4走前のサルヴェイターマイルSではダート1600mで好走しており、距離不安、ダートが合わないといった感じはありません。ただ、芝適性の方が高い気がします。

不安要素:陣営が2番枠でかなり落ち込んでおり、かなり弱気なところ。


ショウナンナデシコ Shonan Nadeshiko (JPN)

全成績 26戦9勝【9-3-5-9】 牝6
脚質:◀◀◁◁  栗東:須貝 尚介厩舎  海外:横山武史 騎手
父:オルフェーヴル  母:ショウナンマオ  母父:ダイワメジャー
馬名意味:冠名+撫子

 おそらく逃げるであろうショウナンナデシコであります。今回は明確な逃げ馬がおりません。昨年逃げたテイエムサウスダンも出走していますが、当時は岩田康誠Jで今回はルメールJですので、ハナは取らないかと。同馬はスタートが非常に安定しており、出遅れて中団辺りから運ぶことはないと思います。道中はペースを落としたいタイプだと思いますので、ハナを切った場合にはペースはさほど早くはならないだろうと思います。じゃあペースも遅くて他に競ってくる馬が居ないなら「この馬が逃げ切るのでは?」となるかもしれませんが、東京の長い直線。おそらく坂に入る手前で飲み込まれるかなと。

不安要素:近走直線の短く坂のない地方で好走しているため、直線が長く、コースに高低差がある東京競馬場でスタミナが持つのか。


スピーディキックSpeedy Kick(JPN)

全成績 14戦9勝【9-3-1-1】 牝4
脚質:◁◀◀◁  栗東:藤原智厩舎  地方:御神本訓 騎手
父:タイセイレジェンド  母:デザートフラワー  母父:サイレントディール
馬名意味:敏速+蹴り

 地方からの参戦でありますスピーディキック。上りは凄まじい切れ味を発揮しますが、それは地方の平坦の競馬場での話。東京競馬場では最後の直線は坂があり、坂を克服できるかにあります。あとはG1のペースを追走することが出来れば可能性がありますが果たして…。

不安要素:地方の牝馬限定戦で勝っているが、JRA勢との力関係が未知数。未知数がゆえに勝っちゃうかも。


セキフウ Sekifu (JPN)

全成績 14戦3勝【3-2-3-6】 牡4
脚質:◁◁◀◁  栗東:武幸厩舎  栗東:Mデムーロ 騎手
父:ヘニーヒューズ  母:シヤボナ  母父:Kingmambo
馬名意味:戚風(中国語でシフォンケーキ)の日本語読み

 走る気があるかどうなのか?そこを見極めることが大事なセキフウ君。4歳でスピードもありますし、前々走のすばるSでは上がり最速です。やる気さえ出してくれれば上がり上位を記録し馬券内」に突っ込んで来ますので、今回はやる気を出して欲しい。

不安要素:気分やで軸にしずらい。


ソリストサンダー Soliste Thunder (JPN)

全成績 32戦6勝【6-6-4-16】 牡8
脚質:◁◀◀◁  栗東:高柳大厩舎  栗東:菅原明 騎手
父:トビーズコーナー  母:ラヴソースウィート  母父:スペシャルウィーク
馬名意味:独唱者(仏)+雷

 8歳という年齢で嫌うなら勿体ないです。人気もありませんし、馬券内に入れてみては?という前提で解説していきます。ソリストサンダーの良いところは、すでに東京競馬場の同距離重賞を勝っているところ。斤量も経験しているところ。この2点ではないでしょうか。今回の有力馬には距離不安と斤量不安があります。されがソリスト君にはありません。例年のフェブラリーSでは若い方が有利となっていますが今年は斤量規定がプラス1㎏アップしました。その結果従来のフェブラリーSとは違った要素が求められると信じています。昨年のフェブラリーSでは4着と健闘し、上りも3番目。今年はメンバーレベルも落ち、着内の可能性もあるのでは無いかと思います。

不安要素:鞍上が初騎乗の菅原君です。G1の舞台で初コンビは少し割引かと。


テイエムサウスダン T M South Dan (JPN)

全成績 23戦9勝【9-3-2-9】 牡6
脚質:◁◀◁◁  美浦:蛯名正厩舎  栗東:ルメール 騎手
父:サウスヴィグラス  母:ムービングアウト  母父:Langfuhr 
馬名意味:冠名+父名の一部+父父母名より

 昨年の逃げを思い出して馬券内に入れるのは少し危険か。前走の根岸Sではレモンポップに2.4秒差離されての14着。レース序盤は好位を取ってレースを進めていましたが、直線は見せ場なく後退。鞍上のルメールは「早めにバテました」「少し重かったです。集中していませんでした。」と語っているが、果たしてそれだけだろうか?もしそうだとしても斤量増・距離延長といった具合に、今回も同じようなコメントを残しそうだが。この馬自身、少し馬場が湿って脚抜きの良い馬場の方が得意だと思います。今回は天気も晴れ予報で、得意な馬場にはならないか…。

不安要素:鞍上のやる気。そして馬が走る気をなくしている点。


ドライスタウト Dry Stout (JPN)

全成績 6戦4勝【4-1-0-1】 牡4
脚質:◁◀◁◁  栗東:牧浦厩舎  美浦:戸崎 圭太 騎手
父:シニスターミニスター  母:マストバイアイテム  母父:アフリート
馬名意味:黒ビールの種類の名前。本馬の毛色より

 レモン君よりこちらの方が1600m適性はあるのではないかと思います。前走のすばるSでは直線壁が出来、追い出しが遅れての2着。前が開いてからの追い込みはすごくよかったです。2歳の時には全日本2歳優駿を勝っており、距離も経験済み。鞍上の戸崎Jもレモン君ではなくこちらを選んでいるので。

不安要素:内枠に入ってしまいました。直線長い東京ですので焦らず追い出せればいいのですが、蓋をされてしまっては追い込み勢の強襲に飲み込まれる可能性あり。


ヘリオス Helios (JPN)

全成績 28戦7勝【7-6-3-12】 セ7
脚質:◁◀◁◁  栗東:西園正厩舎  栗東:武 豊 騎手
父:オルフェーヴル  母:アンジュシュエット  母父:フレンチデピュティ
馬名意味:ギリシャ神話の太陽の神

 んんーーー。G1でも好走しているので実績はあります。前走はさすがに負けすぎです。鞍上は名手の武豊Jですのでなにか秘策があるのかもしれません。

不安要素:前走大敗。


メイショウハリオ Meisho Hario (JPN)

全成績 19戦7勝【7-2-3-7】 牡6
脚質:◁◁◀◁  栗東:岡田厩舎  栗東:浜中俊 騎手 
父:パイロ  母:メイショウオウヒ  母父:マンハッタンカフェ
馬名意味:冠名+世界一速いハリオアマツバメより

 この馬が実績としても今回のメンバーなら1番手か。距離適性についてはマイルは短い印象。ですが今回はそこまでペースが上がらない予想で、なおかつ斤量が58㎏に変更したことにより、よりスタミナが問われる1戦になるかと。そのため中距離を普段走っているハリオ君にはプラスかと。

不安要素:追走できるか。


レッドルゼル Red le Zele (JPN)

全成績 23戦9勝 【9-7-2-5】 牡7
脚質:◁◁◀◁  栗東:安田隆行厩舎  栗東:川田将雅 騎手
父:ロードカナロア  母:フレンチノワール  母父:フレンチデピュティ
馬名意味:冠名+熱望(仏)

 距離長いんじゃないの?いやいや調教凄まじいですよ。普段しないCWでバチバチに好時計をマーク。ドバイが目標であったとしても、このG1に向けて仕上げて来てると思います。なんせレベルが高い馬はサウジに向かっていますから。最後の直線で追い込んできてどこまで伸びるかといった具合です。

不安要素:足元に不安があるそうで。


レモンポップ Lemon Pop (USA)

全成績 10戦7勝【7-3-0-0】 牡5
脚質:◁◀◁◁  美浦:田中博厩舎  栗東:坂井瑠星 騎手
父:Lemon Drop Kid  母:Unreachable  母父:Giant's Causeway
馬名意味:レモンスカッシュ

 未だに連対を外していませんレモン君。1400mでは無類の強さを発揮していますね。競馬場に関しても問題なし。このまま本命にしたいとこですが距離と斤量が重いのがなんとも怖い。2走前に今回と同じ舞台の武蔵野Sを2着に好走していますが、その時も最後失速して差されてます。ましてや今回はその時よりも2㎏も重い58㎏を背負っての出走です。間隔も詰まっていますし失速してもおかしくないです。能力的には1番強いでしょう。

不安要素:テン乗りで距離と斤量。



3.データ予想


枠別


1枠【1-0-0-18】
2枠【3-0-2-14】
3枠【1-2-1-16】
4枠【1-1-1-17】
5枠【0-2-4-14】
6枠【2-0-2-16】
7枠【2-2-0-16】
8枠【0-3-0-17】

1枠が壊滅的な成績。芝を長く走れる外枠が有利とまではいかず、フラットな感じ。


人気別


1人気【4-2-2-2】
2人気【3-2-0-5】
3人気【1-0-2-7】
4人気【1-0-1-8】
5人気【0-3-0-7】
6人気【0-0-1-9】
7人気~【1-3-4-90】

基本は4番人気から軸を決める感じ。


ローテーション別


・チャンピオンズC 【3-3-2-9】
・根岸S      【3-2-3-49】
・東海S      【3-1-1-17】
・東京大賞典    【0-2-1-12】
・すばるS     【0-0-0-3】

根岸Sと東海Sは勝ち馬でないと厳しいが今年はどうだろうか。


血統別

・サンデーサイレンス系 4勝
・ミスタープロスペクター系  4勝
・ノーザンダンサー系 2勝

年齢別

・4歳 【4-1-1-19】
・5歳 【4-4-4-24】
・6歳 【2-1-2-25】
・7歳~【0-4-3-60】

スピードがある若い馬の方が有利か。


高好走率データ


前走根岸S勝ち馬で、東京1600m勝ち馬 【3-0-0-0】

該当馬
レモンポップ


東京ダート1600m重賞勝ち 

該当馬
ソリストサンダー



低好走率データ


前走根岸Sもしくは東海Sで4着以下 【0-0-0-42】

該当馬
ジャスパープリンス・ケンシンコウ・オーヴェルニュ・アドマイヤルプス
テイエムサウスダン・セキフウ・ヘリオス



4.展開予想


 先行争いはそこまで激しくはならないと予想。先行勢は居るが逃げたい馬が居ない今回は逃げた事のある9番ショウナンナデシコがハナを主張する流れになるか。もしくはラチ沿いを通りたい福永J鞍上のオーヴェルニュが大胆にハナを取りに来るか。これが引退までの最後の福永Jですのでなにかはしてくるかなと。どちらがハナに立ってもペース自体は上がらないだろう。          隊列としては、ドライ・レモン・ヘリオス・テイエム・オーヴェが先団グループを形成して、有力馬2頭がお互いに見える位置で競馬をすることになるだろう。
 中団グループは穴馬が固まっているがそれは馬券購入者が決めた評価。この中団グループがなんとも怖いが、このグループは最後の直線に末脚をかける戦法ですので最後の直線までは流れに沿ってレースを運ぶ形になる。
 最後の直線が長い東京競馬場ですのでまくって行く馬はあまりおらず3コーナーで侵入した隊列のまま直線へ回って来る。まくるとしたヘリオスあたりか。
 直線の見どころは有力馬2頭だろう。この2頭が叩き合いにもなってしまった場合はこの2頭で決着すると思う。ただお互いに不安があるので不安が的中した場合は面白い直線勝負になるだろう。レモンポップは距離不安がいがめない。斤量も58㎏と重いため失速すると、後続の餌食に。ドライスタウトは内枠に入っていますので包まれるとすばるSのような再現が。斤量なれした馬が最後の直線で奇襲をかける可能性も大いにある。ゴール後はやっぱりこの2頭なのか?それとも大波乱になるのか?


5.予想


実況:外から併せ馬でソリストサンダーとレッドルゼル。
   内ではドライスタウトが粘っているがどうだ?

という実況が流れて欲しい。そして荒れてほしい。


◎2枠4番 ドライスタウト

正直なところ外枠が良かったのは確かですが、まだまだ伸びしろがあると思います。左回りでは【4-1-0-0】と好成績で、ラスト1ハロンも伸びてくることが可能。内に包まれて終わりという危険もあるが、空いたら突き抜けてもいいんじゃないか。

○8枠15番 レッドルゼル

距離が長いのは承知ではあるが、調教がいつもと違い1600mでも持つようにしてきている。土曜日の東京ダートは差しも決まっていて馬場も味方するとみた。

▲6枠12番 セキフウ

走る気があるか無いか。それだけ。

△ケンシンコウ
 メイショウハリオ
 ソリストサンダー

応援 スピーディキック





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?