原体験

こんにちは。しんです。

1ヶ月くらい前に、「原体験」という言葉を知りました。

げん‐たいけん【原体験】
その人の思想が固まる前の経験で、以後の思想形成に大きな影響を与えたもの。（デジタル大辞泉）

何か大きなことを成す人は、インパクトの強い原体験を持っていることが多いです。

皆さんは原体験、ありますか？

『やりたいこと』を見つけるときに、原体験は絶好の道しるべです。

むしろ原体験から道が始まると言ってもいいでしょう。

周りは就活をしていて、志望動機とかを語っている。
そこに原体験をエピソードとして混ぜられれば、その人の説得力は格段に増すと思います。

さて、ではそろそろ本題に入りましょう。

僕の『原体験』について。
（いつも自分の話でゴメンナサイ）

僕の原体験

僕にとって原体験と呼べるものはいくつかあります。

幼馴染がいじめにあったこととか、母親が特支教員になったこととか。

でも、僕の最初の思想形成において、決して欠かすことのできないものがあります。

それが、多汗症です。
（カバー画像的に山かと思いました？笑）

お医者さんにかかったわけではないので、実際に多汗症だと診断を受けたわけではありません。

でも、きっと多汗症でしょう。
だっておかしいもん。こんなに汗かくなんて。

いつも部活の後には全身びちょびちょで夏にはシューズの中に泡が出るほどです。

電車に乗る時はタオルが欠かせません。

そして最近はじめて1人で高速道路を運転した時は、エアリズムを貫通して脇に巨大なシミができました。

正直これを原体験と言っていいのかわかりませんが、僕の汗に対する周りの反応はだいたい記憶しているし、嫌な思いをした経験や逆に嬉しかった経験も強くおぼえています。

具体的なエピソードを知りたい人は個別に連絡ください。笑
就活にすら全く使えないエピソードばかりですけど。

多汗症による思想形成

ではこの『多汗症に対する周囲の反応』という原体験が、僕の思想をどのように形成したのか。

ひとつめは、「引っ込み思案」になったことです。

汗をかくことは恥ずかしいこと。
服にはシミができるし、臭いもあるかもしれない。

ほんとは全然恥ずかしくなんてないことかもしれないけれど、一旦思い込んでしまうとそのイメージはなかなか拭い去れない。

僕は汗をかいた状態で人と接したくなかったので、少し人と距離を取るような人間になりました。

ふたつめは、「寛容」になったこと。

性格が遺伝（もしくは家庭環境により伝搬）するとしたら、本来の僕の性格はプライドが高くて頑固なはずです。

実際そういう面は多々あるし、周りからそういうやつだと思われているかもしれません。

でも、「生まれつき変わらないもの」に対しては常に寛容でありたいと思っています。

「汗っかき」っていうのは、簡単には治せない。
汗をかかないように心がけることも難しい。
それこそ運動しない、外に出ない、日陰者になるしかありません。

それを意識的にも無意識的にも突っ込まれて嫌な思いをしたことはたくさんあるので、「変えられないもの」にとやかく言うのは良くないことだと身をもって知っています。

でもこんなことを言いつつ、汗のおかげで声をかけてもらえた！ヤッター！という真性かまってちゃんな自分がいるのも事実です。

なので、例えば鬱で働けない人がTwitterやってることに対して叩いたりするのは違うよなぁと考えられる人間になりました。
（ちょっと汗とは違うかもだけど）

やりたいこと

最初に「原体験は『やりたいこと』を見つけるための道しるべ」と書きました。

僕の『やりたいこと』は「困っている人を助けること」です。

もちろんもっと具体的にどんなことをしたいかのイメージはあります。

でも、多汗症という原体験からはじまった道はここまでで終点です。
「多汗症の治療法を確立したい」とは残念ながらなりませんでした。笑

原体験はひとつに限りません。

「幼馴染がいじめにあった」原体験から学校教育に関心を持ち、「母親が教員になった」原体験から教員の働き方を良くしたいと思った。

そこに嘘はなくて、全部本物です。

人生ってそうやって複雑に作られていくんだと思います。

さいごに

原体験っていうのは、いわばランダムイベントです。

「災害に遭った」とか「親が亡くなった」とか、底知れない不幸な原体験であることもあります。

前に『就活しないわけ』というnoteを書いたときに、「大学生活4年間でやりたいことを見つけられない人はクソ（意訳）」と書きました。

だけど原体験がランダムイベントである以上、大学卒業しても明確な原体験を得られないこともあるかもしれません。
原体験を得ることが必ずしも幸福であるとも限りません。

僕らは人生の中でいろんな経験をして、たくさんのものを培っていきます。
ひとつひとつの経験を受け止め、噛み砕いて、自分の未来に活かすことが大切なんだと思います。

ただ一つ、言えることがあるとすれば、
「逃げてるだけの人生には原体験は訪れない」。

『覚悟』とは暗闇の荒野に進むべき道を切り開くことなのです。
（参考:『ジョジョの奇妙な名言集』）