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ハリ日記 9日目

週末はいかん。土日忙しくて全然書けずに2日ロスしてしまった。
しかし、書く事はちゃんとある。ネタ帳はちゃんと更新しているので今日3日分書いてボチボチ上げていこうと思う。
私が名古屋で構えているはり灸サロン月花には働く女性のためのはり灸サロンとして1人でこじんまりとやっている。というと、患者さんには笑われてしまうかもしれない。
それは私が野戦病院のごとく多くの患者さんにたじろぐことなく、ぐいぐい治していく感じの鍼灸師だからだと思う。
オシャレサロンでゆったりリラックス、と思ってきた人ががっかりするわけではない。
でも、こんな状態でリラックスの前にという方にも変わらず施術し、笑顔で帰っていくから。
それは老若男女問わずだから。
私のサロンにお越しになる一定数の患者さんは色んな病院を梯子してきた方でそういう方はやはりある種の緊張と不安を抱えている。その緊張や不安にいかに寄り添うか。それが大切な事だと思っている。

私が1番最初に作った名刺には「体の声を聞くはり治療を」というキャッチコピーを銘打っていた。
が、その名刺を見た男性サラリーマンには体の声を聞くってなんだよ!とよくいわれたものです。今思うと、そういう人が響かない商圏でよく患者さんを月に1人、2人と増やせたものだな・・・と改めて思う。
私もサラリーウーマン時代には頭の中で考えた通りに体は動くものだと思っていたし、そうできない人は怠け者だと思っていた節がある。
仕事が遅い人がなぜ遅いのか考えたこともなかった。
同様に自分が仕事が出来ないのが体の声を聞いていなかったことだと気がつくのには随分と時間がかかったように思う。
辛い渦中にいる時は自分の選択が正しいのかどうかなんて分からない。
自分のやりたいことややれることより、やれていない事が他の人からどう見られているのかが怖くて怖くてしかたなかった。
感情のコントロールが出来ず、イライラがおさまらなくて眠れない。日中は眠くて、眠くて仕方ないし、小さなミスは増える。誰かにミスを指摘されると頭が真っ白になった。結局病院に行ってもうつの一歩手前と言われ、診断書を書くから休みなさいと言われた時本当に目の前が真っ暗になった。

仕事を休職し、家にいても日中はどこにも出掛けれられず、仕事を休職している事も誰にも話せずにいた。誰にも相談できないと思っていた。みんな友人は離れていってしまうと思っていた。
その頃は友人達から度々「辛いのはあなただけじゃない」「もっと辛い人はいる」と言われ孤独感は増した。
私の周りには子供の時からもっと頑張れるはず、とか体が弱く周りの子と同じ事が出来ないという私に悪気なく「それを克服するためにあなたは何をしたの?」と聞く人ばかりだった。
あの時はそんな人ばかりだと思っていたけど、私の脳内の思考がそういう人ばかりを探していたからかもしれない。そして、私にそういう言葉しかかけられなかった人達もまたそういう社会によって苦しい思いをしてきた人なんだと思う。

あれから暗黒のような時間をなんとか過ごし、今はもう少し優しくて楽しい、笑顔あふれる世界の住民になった私だからこそできるセラピーがあると思っている。
きっと助けを求めている人にいつでも手を差し伸べられるように。
そして、笑ってお迎えしたい。

ようこそ、ここでゆっくり心も体も休めていってくださいね。


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