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ワンポイント能見さんからの岩継投

2―2の同点で迎えた7回表、先発の青柳が2死2・3塁のピンチを招き打者山崎晃大朗を迎えた場面で矢野監督は投手を左の能見に代えました。結果的には投手直撃の打球を処理できなかった能見のエラーで勝ち越され、負傷した能見はそのまま交代し岩貞が出てくることになりました。

この継投意味わからんくね??昨日点は取られなかったもののボール球連発でフラフラしてた能見をこんなピンチの場面でなんで?しかも結局岩貞出してるし!ってなりますよね?自分も最初はなりましたが、理由を考えてみました。

まず、青柳が今年はこれまでよりは改善したとはいえ対左に弱いことが第一になるでしょう。実際に対右と対左の被打率を比較すると、今季も対左の方が1割ほど悪いです。今日も山崎には打たれていませんでしたが、続く青木や村上にはそれぞれ2安打を許すなど左打者に多く打たれていました。そこでベンチは打順が1番に返り山崎青木と来るところで左投手を出すことにします。

これが今日のベンチ入り投手。左腕は能見、岩貞、岩崎です。普通であればここ最近大車輪の活躍を見せる岩貞でいいですよね。そうでなくともせめて岩崎。よりにもよって対左の被打率が良くなくて昨日も乱調気味、しかも今季全体を通じても成績の良くない能見はありえないはず…。

しかし、実はベンチ入り投手の中で一昨日、昨日と連投が続いていたスアレスは名前はあるものの実はベンチ入りしていなかったのです。まだまだ連戦は続きますので、休養を与えていました。さて、残り7人で7回途中〜9回までの3イニング弱。いや、この時点で同点なので延長も考えないといけない、そうなると4イニング弱。これをどう繋いでいくか逆算すると…延長になるような展開で今日昇格したばかりの小川や安定感にはイマイチ欠ける望月は出しにくいですね。昨日打たれた馬場を今日も出すのも少し気が引けます。じゃあここから8回までを岩貞に投げさせて9回と10回にガンケル、岩崎を使おう!これでよし!となるように見えます。でもそうはならなかったのです。

7回裏の攻撃は阪神は6番のボーアからでした。1人ランナーが出ると投手に回ります。仮に2アウト2塁なんかで回ると、一打勝ち越しの場面で投手に代打を出さないなんてありえませんので、誰か代打を出すことになります。そうなると当然投手は代えることになりますね。もし岩貞を出すと、現在の7回2死2・3塁からアウト1つを取ってお役御免となるかもしれないのです。確かに今はこの大ピンチを凌ぐことが最優先であり、それで良いように思えるのですが、もし山崎で抑えると8回は青木山田村上です。これを受け持つのは岩貞以外だと誰に…となります。
それらを色々考えた結果、能見をワンポイントに送ってこの回を抑えてもらい、8回のクリーンナップに岩貞を当て、残り最大2イニングをガンケルと岩崎でという結論に至ったものと思われます。実際は最初に述べた通り能見のエラーで勝ち越されたあげく岩貞を出すはめになっているので大失敗なのですが、運良く直後に逆転できたためにそのまま岩貞からガンケルと岩崎の「岩3人継投」で逃げ切ることができました。
ちなみに、7回のピンチで岩貞を出す気がなかったということは岩貞がヒーローインタビューで「肩ができていなかった」と何度か発言していたことからも推察できます。おそらく8回に登板予定であったため、7回表時点ではまだ準備しきれていなかったのでしょう。そんな中で抑えた岩貞は見事ですし、しっかりご褒美として白星がつきました。

現在は非常に苦しい台所事情のブルペンですが、なんとかなんとか踏ん張っています。連戦続きの苦しい9月、明日から首位巨人と4連戦、なんとかチーム一丸で乗り切ってほしいところですね。
読んでくださった皆さん、ありがとうございました!

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