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自分の実力を最大限発揮する~流れをつくる~

人を指導する上で大事になるのは、相手が無意識に求めている事を見つけ出し、それに寄り添ったアドバイスをすること 

白鵬のメンタル 

私は、コーチングというものには大概懐疑的であった。表層をなぞるだけに過ぎず、深い地点に辿り着けない場合が多いと考えていたためだ。相手に本当に気づきを与えられるのか。つまり、(相手の)無意識の領域にあり、まだ言語化できていない・顕在化されていない"光る原石"を見つけて、言葉にして伝えられるか。相手が気づきを得て、行動を具体的に変えられるか。」

相手に真の意味での気づきを与えられるか。それができなければ、本当の意味でコーチングとは言えない。自らの体験が少なければ、コーチの吐き出す言葉には、力がない。

 その世界で頂点を目指すアスリートには、独特のオーラ・雰囲気がある。そんなアスリートを支えるトレーナーがいる。一流が一流に触れる。互いの考えが刺激し合い、それぞれ自分の持っている最高のモノを引き出し、より大きな何かが二人の間に生まれる。本書「白鵬のメンタル」は、2002年から11年に渡って伴走し続けた内藤堅志さん(トレーナー、労働衛生が専門)の著書。

うまくいっている人は、自分の中にある独自のリズムや間(ま)を大事にしていて、それを崩さないようにしている。

白鵬のメンタル

「アスリートとの対話から、相手に必要なものを探る」アプローチを勤務先所長から勧められた著者は、白鵬関と文字通り寝食を共にしながらその秘密を探っていく。(分析法はKJ法を採用)

コーチングそれ自体は、使い方によっては役に立つ。以前コトリーというコーチングサービスを使っていたが、実際に半生を振り返り、自分の価値観を浮き彫りにする上では役に立った。(カウンセラーとの相性も当然あるが、カウンセラーはあくまでヒントをくれる存在で、それ以上でも以下でもないので、そこから自分を掘り下げられるのは、他でもない自分のような気がする)

私たちはつい目先の結果を求め、我流でもいいから先へ進んでしまおうと考えがちです。基本を身につける作業を、まどろっこしく感じてしまう。しかし、そこに落とし穴があるわけです。

白鵬のメンタル

 多くの若い人は、◎◎さんのようになりたいという目標を持つ。彼らの(一見)華やかな世界に憧れる。が、実際の一流の人々が住んでいる世界はそれほど華やかなものではなく、基本を大事にした平凡な1個1個の積み重ねである場合が多い。あまりに平凡すぎて、ドラマのような要素はない。そして、その平凡を積み上げる作業は単調でもあり、99%の人は続けることができない。では、なぜ自分は続けられないのか。自分をdriveするものは何か?それを考え、仮定を立て試行錯誤を繰り返す。そこに自分の人生の妙味がある。

言語化すること。記録をつけること。それは自分を深堀するヒントになる。頻繁に読み返す必要はないが、年に2-4回は読み返していい。自分が何を考えていたか、自分の思考の癖が徐々に明らかになっていく。他人との違いも目に見えてくる。結構同じような問題で以前に悩んでいたりすることに気づけたりする。

・自分が大切にしている価値観
・力の源泉になっている言葉(ひいては、それが最大限の自分のポテンシャルを発揮させるものになる)
・自らを形づくっているものは何か

白鵬のメンタル

世の中には、無名でも素晴らしい仕事をしている人がたくさんいる。アマゾンの評価が低くても、素晴らしい本を書いている人も多くいる(そもそも同じ人であっても、その時点で自分に刺さる本は異なる)。世論・現世に評価されるかどうかということは、ただひとつの指標に過ぎない。資本主義に暮らしていて、金を稼ぐこと、有名な組織に属している事、といった一面的な価値観だけに染まると、急に人生がつまらなくなる。

ロジカルに、直ぐに結論が分かる方法は、AIに置き換えられる。
愚直な、ロジカルではないもの。「気の流れ・直感」そんなものこそ、今後の世界では、大事になる予感が自分の中にある。

他人が言語化したものの、表層をなぞるだけでは自分が得られるものは少ない。実践・体験を常に増やしていかないと、自分の成長はない。

結論:体験を増やす・学びを習慣に取り入れる・(自分の目指す)一流の人の思考に触れる・自分なりの良い流れを見つける・それを再現するプロセスを自分なりに確立する。

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