自律神経免疫療法入門
自律神経免疫療法とは、自律神経のバランスを整え、免疫力を高めて病気を治癒に導く治療法。
全ての病気の原因は、①自律神経の乱れに伴う免疫力の低下、②それに伴う血流障害にある。
1. 自律神経とは
自律神経とは、あらゆる器官の働きを無意識に調整している神経。
種類として、①交感神経(アドレナリン、ノルアドレナリン)、②副交感神経(細胞の分泌や排泄を司る)(例アセチルコリン)がある。
交感神経:日中の活動中に優位になり、血管を収縮させ、脈拍を上げ、呼吸数を増やし気分にハリを持たせて、仕事や勉強に打ち込める体調を作る
過度に緊張させる要因は、心の悩みや働きすぎ、薬の常用などのストレス。
副交感神経:夜間の睡眠時や食事時に優位になり、血管を拡張して血流が良くなり、脈拍を抑え、呼吸数を減らし、消化を促進して穏やかな体調に整える。
過度に優位にするのは、緊張感のない生活習慣(運動不足、過食)。甘やかし。
働きは、内蔵の働きの調整、免疫の要となる白血球の数や働きを調整。白血球はその95%を顆粒球(細菌(大)を攻撃-アドレナリンレセプター)とリンパ球(ウィルス(小)を攻撃-アセチルコリンレセプター)で構成。ウィルスや細菌といった異種タンパクを排除する。残り5%がマクロファージ。
自律神経の理想値は、血液1mm3中に5000-8000個の白血球数。顆粒球が54-60%, リンパ球が35-41%が理想。
2.白血球について
顆粒球:約2日の寿命。細胞の中に蓄えた酵素、活性酸素等の顆粒を使い、異物を破壊して貪食処理。血液1mm3中に3600-4000個含まれる。青緑色の鼻水や傷口の海は、顆粒球の死骸。
リンパ球:
マクロファージ:アメーバの形をした細胞。①大型の異物、細胞が排泄した老廃物、寿命を終えた赤血球を飲み込んで処理 ②炎症起こっている部位にかけつけて異物処理する
マクロファージが進化したものが、顆粒球とリンパ球である。
3.病気になる流れ
病気の80%は、交感神経の緊張状態が継続した時に発症。
↓
心身に負担をかけまいと、カラダがアドレナリンを急激に放出。
↓
骨髄内に貯められてた予備の顆粒球が自壊
↓
炎症、不調を引き起こす。
4.がん細胞が成長する流れ
骨髄内に貯められてた予備の顆粒球が自壊
↓
修復を繰り返すため、増殖関連遺伝子のスイッチが入ったまま。
↓
細胞が増殖を無秩序に繰り返す
↓
発がん物質を刺激して、正常細胞ががん細胞になる。
5.自律神経免疫療法が注目されている理由
①さまざまな病気に威力を発揮する。
がん、関節リュウマチ、潰瘍性大腸炎、パーキンソン病、アトピー性皮膚炎、気管支ぜんそく、高血圧、糖尿病、胃潰瘍、腰痛、頻尿、不眠症、冷え性。
②治療効果を客観的に定期的に、判断する指標がある。定期的な血液検査により、免疫を司る白血球中の、顆粒球とリンパ球の比率(白血球の分画)を調べる。
③全人的な治療による、根治治療である。
自律神経という体全体にかかわるシステムを整えながら、治癒を促す。これは、カラダを臓器毎に分けて、局所療法、対処療法を行う現代医療とは対極に位置する。
ひとつひとつの症状は、身体全体のひずみの一端が現れているにすぎない。体内のさまざまな働きは、相互の密接なつなりの中で保たれており、心の影響も受けている。心配事があると胃が痛くなるのは、心と身体がつながっているから。
6.ホルモン
自律神経は内蔵や白血球をコントロールするとき、神経伝達物質を分泌して目標の細胞に指示を送る。交感神経が分泌を促すのはノルアドレナリンで、副腎からはアドレナリンが分泌される。両者は同じ仲間。
アドレナリンは心身を興奮させ、活動的にする働き。ストレスで交感神経が緊張すると、アドレナリンの影響で血管が収縮して血液が流れにくくなり、全身で血流障害が起こる。血液は全身の細胞に酸素と栄養を送り、老廃物や細胞の代謝物を回収している。血流が悪くなると、このサイクルが阻害される。
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