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【本紹介】超ファシリテーション力

【誰のどんな課題を解決する内容?】

 ①会議自体が目的化して議論が進まない。②何を決める会議なのかはっきりしていない。③有意義な意見が大して出ずに時間だけ過ぎる。④進行役がまるで機能していない。

そんな経験をした事のある人向けの本。いかにして、参加者が打ち合わせに参加して得るものがあったと思ってもらえるか、についてのヒントを提供しているのが、テレ朝アナウンサー平石直之さんの著書「超ファシリテーション力」です。

【そもそも、ファシリテーションとは】

ファシリテーションとは、グループ活動を円滑に促進すること。
①議題が本筋からそれすぎないように進行すること②議論が深まるように仕切ること、とも言えるでしょう。だらだらと要点を得ない話を聞かされるのは苦痛ですし、参加者全員の時間を大いに無駄にしている大変失礼な行為にあたると言えます。また、議論が一部の参加者だけ盛り上がるのも参加者全員の満足度は上がらないし、リスペクトを欠いた発言をする参加者のせいで、喧嘩するのも後味が悪いです。

うまいファシリテートは、議論を有意義にするだけでなく、参加者のコミュニケーションを深める事で一体感も醸成できる、組織を活性化させる事もできます。

【自分に求められている役割は?】

本書に興味をある方ならば、何か打ち合わせの進行役や司会役をやる機会があることでしょう。ひとつ立ち止まってみたいのは、その打ち合わせにおいて、自分の求められている役割は何なのかということ。

その打ち合わせのはどんなステージにあるの?目的は?まず落ち着いてそこを掘り下げたいものです。

打ち合わせが終わった時の理想は、どんな状態なのでしょうか。

何かを決定されていなければならないのか。参加者全員の考えを出させることが目的なのか。具体的なテーマについて賛否の意見理由を出させ参加者全員に共有させ、議論を深めさせる事が目的なのか。

その中で自分が今求められている役割は何なのか。その打ち合わせの本質を見極めて、自分をアジャストできれば、自分のファシリテーションの質は上がっていくでしょう。

テーマによって、自分の立ち位置や発言を柔軟に変えていければ、素晴らしいですね。

【平石流ファシリテーションとは】

「準備力」で"芯を外さない"進行のイメージを固め、「聞く力」で軌道修正しながら議論を深め、「場を作る力」で会議の成果を出し、チームを活性化させる。

ひとつずつみてみましょう。

①準備力

アジェンダに対する自分なりの意見、仮説を持っているべき。自分の仮説があれば、他の参加者の意見がより鮮明に見えます。自分の質問の切れ味、発言も具体性を増したものになります。参加者の本音をいかに引き出し、ほかの参加者との間で議論を深めていくかを、事前にシミュレートしておくといいです。ただし、自分なりの仮説を用意するが、いざ議論が始まったら、それに拘らない事です。

②聞く力

その人にとって「これだけは言いたい」というコアな主張をしっかりと話していただき、一方で、ファシリテーターとして「これだけは聞きたい」ことをきちんと聞くという、〝芯を外さない進行〟を頭のなかでイメージしていきます。

必要であれば、参加者の言葉を拾って補足し、軌道修正し、〝芯を外さない進行〟を心がけます。

③場を作る力

緊張や警戒をしながら話すのか、本音で話すのかでは、議論の深みや成果に大きな違いが出ます。特に初対面の人、初参加者向けのファシリテータの態度。あなたの発言は守りますよの姿勢を見せること。会議序盤は、否定的なコメントを避けましょう。

「なるほど」「わかります」「勉強になります」等のフォローを。
リアクション、表情等ノンバーバルなものも含めて。「おっしゃる通りですね」「重要なご指摘だと思います」は、発言者からすると、嬉しい声がけです。

【打ち合わせ最中の具体的な進行について】


打ち合わせの流れに応じて、自分の発言をうまく使い分けるべし。

・序盤に、難解なテーマであったり、参加者の事前知識にバランス感を欠いていと感じるなら、自分も質問者になって、参加者の共通の基盤をならすことに時間を使ってみる。
・口数の多い参加者が多いなら、自分は、進行役に徹する。
・初参加者や口数の少ない人多いなら、自らも積極的に意見を述べて、場を活性化させるように心がける。

・反復、要約、同調をうまく使う。

・議論が白熱しそうなら→『ここは重要な点なので、他の方の意見も聞いてみましょう。』等と、ワンクッション入れてみる。




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