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地図【健康なカラダ】アプローチの順番を間違えない

健康なカラダを手に入れたいと思った場合、そのアプローチの手順としては、根本から頂点へ向かう順番に、「①自律神経→②消化吸収→③栄養素→④ビタミン・ミネラル→⑤ハーブ・漢方→⑥薬」となります。

この順番を無視して、やたらと完全栄養食を食べたり、高タンパク食を採ったりしても、根本的な解決、つまり「長期的に健康で丈夫な心身を手に入れて、充実した生き方を手に入れること」を得られることは難しいでしょう。

一朝一夕に得られて、長期的に役立つものはなかなかありません。即席で手に入れたお手軽なモノは、長期的に自分の中に蓄積されていかないためです。忙しいからこそ、お手軽に手に入る時代だからこそ、自分に大切なモノを見極めて、自分の軸を確立していく、長期的にアプローチすることが求められていると、私は考えています。そのひとつひとつのプロセスを楽しみ、一歩一歩踏みしめて、自身の変化を感じながら、進んでいくことが大切なのではないかと、私は考えています。

いきなり、④や⑥に飛びついている人はいないでしょうか?

現代医療の問題点は、対症療法であることにあります。うつ病の患者には抗鬱薬を、不安障害の患者には抗不安薬を投与して症状を抑えようとします。診断書で休職させ、症状が緩和したら職場復帰させますが、根本的には何一つ変わっていないので、再発・休職を繰り返すことになり、次第に患者の社会性が崩壊するまでになることもあります。東洋医学では、原因ではなく、二次的に起こった症状に対して治療することを「標治」といいます。本来の原因にアプローチして、根本的な解決を図ろうとする治療を「本治」といいます。本治を目指すようなアプローチを心がけるといいでしょう。

分子栄養学も、根本へアプローチを標榜する、「本治」に立脚しています。より本格的に本治について学びたいのであれば、福田先生の免疫療法の本をしっかり読んでみるといいかもしれません。薬で治らなかった、薬でひどい症状になった患者さん達が、根本原因にアプローチすることで、一般的に治癒が難しいとされる病気(癌、潰瘍性大腸炎、パーキンソン病、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、高血圧、糖尿病、胃潰瘍、偏頭痛、不眠症など)が治癒していった事例が、豊富に紹介されています。


1. 自律神経とストレス

私たちは、日々多くのストレスと闘っています。心配事があると胃が痛むように、心を体は繋がっています。詳述はしませんが(参考書籍を後述)、ストレスをうまくマネジメントすることは、生きていく上で極めて大切なことです。精神疾患を抱えていない人は現代人ではいないのではないかと思えるくらい、人は大小何かしらかの心の悩み、ストレスを抱えているものです。

脳の正常な稼働に害をもたらすストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールが分泌されると、私たちはストレス(そもそもストレスという言葉の定義は、外からの刺激に対するカラダの反応を指す言葉だったが、今は外部からの刺激そのものを指すようになった)を感じます。

ストレスをうまくマネジメントできなくなると、①ニューロンの新生が行われなくなる、②樹状突起棘の成長が阻害される、③副腎機能が低下する、④認知力が低下する、⑤リーキーガット(腸もれ)を起こしやすい、⑥心血管の疾患リスクが高まる、⑦やたらと(すぐにエネルギーになる)糖や炭水化物を欲しがる→食事のバランスが崩れ、さらに体調悪化に繋がるという負のサイクルに入ってしまいます。

ストレスを完全に無くすことは不可能なので、うまくつきあっていく自分なりの方法を複数持つことが大切といえます。

参考図書:メンタル・タフネス(ジムレイヤー)ラグビー日本代表を変えた心の鍛え方(荒木香織)

自律神経について学び、免疫について学び、体内の血液の成分の基本的な機能についての知識を得ると、自分の身体への見方が変わります。次のステップに行けます。時間が無い方は、自律神経では、①交感神経優位 (顆粒球ーアドレナリン・ノルアドレナリン) ②副交感神経優位(リンパ球ーインスリン・アセルコリチン)だけでも知っておくといいかと思います。

2.消化・吸収・代謝

You are what you eat (人は、食べたものからできている)とよくいいますが、正確には、「人は、食べたものではなく、体内の細胞が吸収したものからできている」と言えるでしょう。吸収されなければ、身(実)にならず、排泄されます。

人間の消化吸収器官は、1本のちくわのようになっています。胃、肝臓、膵臓、小腸、大腸を通して、食べ物は消化吸収されていきます。その中で、細胞(核、ミトコンドリア、小胞体、細胞膜からなる)が重要な役割を果たしていきます。免疫力を高め、消化吸収力を上げていくが肝要です。

3.栄養素

ここまで来て、はじめて食物を通して、つまり栄養療法が効果を発揮する土台が整ったことになります。

本格的に体質改善をしたいのであれば、自己診療である血液検査解析を受けて、自身のカラダの状態(どんな栄養素が足りていないのか、消化吸収、自律神経にどんな問題があるのか)をしっかり把握することが一番です。人のカラダは、ひとりひとり全く違うため、医師の診断や本に書いてあることが、そのままあなたにピンポイントで当てはまることは、稀です。約3万円かかる安くはないものですが、長期的に健康を持続できる(サステナブルな)心と身体を手に入れたいのであれば、還元率の高い投資といえるでしょう。

自分のカラダは何を欲しているのか、自分にはどんな栄養素が不足しているのか、をしっかり測定データを元に把握し、対処しようという考え方です。

三大栄養素である、タンパク質・糖質・脂質のいずれかが足りないのか、それ以外のビタミン、ミネラルが足りていないのか。食事から摂れるものであれば、食事から摂取すればいいし、難しいのであれば、補因子となるものは、サプリメントから摂取すればいいでしょう。

早く結果を出したいのなら、血糖値を測定して、血糖値安定にアプローチするのがいいかもしれません。今後ご紹介していければと思います。

予防医療こそ、これからの時代に求められるアプローチといえるかもしれません。体調が深刻に悪化する前に対処する。これが大切なポイントと言えるでしょう。

食事・運動・睡眠、3つのバランスを整えて自律神経を整えることも言わずもがな大切なことです。

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