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脳内環境を最適に保つ食事

やれ、高タンパク質だ、メガビタミンだ、と意識し過ぎてしまうと、日々の食事がちょっと窮屈なものになってしまいがちです。人のカラダがすぐには変わらないように、食事との付き合いも長丁場なので、継続できるように楽しみながらアプローチしたいものです。①(徐々にでも)効果が見える、②それをすることが大きな苦痛でない、と長続きしませんので。

今日は、少しだけ、脳内環境の視点から食事をみる一節を、ある本から紹介したいと思います。

中国医学では、私たちの生きるためのエネルギーは腎臓にある「先天の精」と、食事から取り込む「後天の精」から成り立っていると言われています。また精は腎臓に保存されていることから、腎精(じんせい)とも呼ばれます。そして、この精のエネルギーが枯渇したときに死がやってくるとされているのです(腎精・人生の終わり)。こう考えてみると、私たちが生きていくうえで、食事がいかに重要か、体感できるのではないでしょうか。

ホルモンの中でも、食事に関係するものが複数あります。

食事を規則ただしく、よく味わいながらとることにより、オレキシン(摂食行動や生活リズムに関連するホルモン)が賦活され、間接的にニューロペプチドYを活性化させることが知られています。
また、一般的に言われていることですが、炎症化、糖化、酸化を抑える食事が、栄養を効率的にエネルギーに変換できる条件で、脳環境を最適に保ちます。そして、バランスのとれたタンパク質の摂取が身体のダメージを修復してくれ、ミネラルやビタミン類は身体の中で起きる化学反応をスムーズにしてくれる触媒となります。(中略)脳内の環境という点からは、「バランスよく」「規則正しく」「よく味わいながら」「楽しみながら」「会話と咀嚼のバランス」が大切です。

引用:「逆境の脳科学(川崎康彦)

 脳腸相関という言葉にあるように、良好な腸内環境は、最適な脳内環境の構築に欠かせません。16時間くらいの断食による飢餓体験は、脳内でニューロペプチドYの上昇をもたらすと言われているようです。つまり、恐れや不安が和らぐわけです。上記の著者は、週末にこれを実行しているようで、金曜は早めに夕食を食べ、土曜は朝食を抜くという形で、これを生活習慣の中に取り込んでいるようです。

 情報過多になりすぎず、ひとつずつ自分にやれる無理ない範囲で始めて、自分のカラダに合う方法を選んでいきたいですね。

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