見出し画像

明治の唱歌を合唱ソフトに唄って貰う357

明治二十三年(1890)明治唱歌 第五集
17 雪ふまん
高知市民図書館アーカイヴより

雪ふまん
大和田建樹 作歌 辻則承 作曲

かすむ夜(よ)の月(つき)もよし
いざたちいでゝ雪(ゆき)ふまん
木陰(こかげ)に匂(にほ)ふゆきふまん
なさけある春風(はるかぜ)は
遠音(とほね)に琴(こと)をつたへきて
まだ見(み)ぬ花(はな)をめぐるなり

おもしろの夜(よ)のさまや
はなれぬ影(かげ)を友(とも)として
ひとりや謡(うた)ひ更(ふ)かさまし
花(はな)か雪(ゆき)ゆきかはな
をちかた人(びと)もをしむらん
得(え)がたき夜半(よは)の一(ひと)ときを

二年(ふたとせ)もわすれつる
笛(ふえ)とりいでゝこゝろみん
拍子(ひやうし)を靴(くつ)にとらせつゝ
やまびこよ心(こゝろ)して
ともし火(び)うすむ遠里(とほざと)の
かなたの空(そら)にこの曲(きよく)を

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?