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明治の唱歌を合唱ソフトに唄って貰う516

四 近代教科書アーカイブ 發兌 大日本圖書株式會社
(M26.8.15印刷M26.8.18発行)
巻之四下
4-b18


卒業式の歌
作曲 納所辯二郎
作歌 加部巖


日數(ひかず)をかさね年(とし)を積(つ)み學(まな)びの庭(には)に
ふみならし物(もの)のことわり人(ひと)のみち
導(みちび)きたまひし師(し)の恩(おん)を
いかで忘(わす)れんわが忘(わす)れめや

學(まなび)のにはに年(とし)をつみ朝(あさ)ゆふともに
まなび得(え)しものゝ理人(ことわりひと)のみち
ひとつに盡(つく)して國恩(こくおん)に
いかで報(むく)いんいでむくい[ひ]まし

卒業式の歌
此曲も、亦二個の調より成り、主調は、「ニ」の長調にして、附屬調は、其附屬和絃たる、「イ」の
長調なり。而して其轉調の部は、第四段に在るを知るべし。其教授法、前の例に準ず。

第一歌は、日を累ね、年月を積みて、學校の授業を受け、修身は、固よりのこと、其他、博物
致知の學、又は、美術工藝等、積年、懇切に教授せられし、其師恩をば、肝に銘して忘れて
はならぬ。どうして忘れうか、我は、決して忘るゝことではない」と誓言する意なり。
・「學びの庭」は、學校のこと。・「ふみならし」は、學習することにて、それを、「庭上を踏み
ならす」と云ふ詞にかけて、句を調べたるなり。
第二歌は、第一歌の句を繰り返して、さて、「ひとの道」と云ふより、「ひとつ」と云ふ詞を起
して、學問を應用する區域を擴め、國家の事業にも、公益を及ぼして、國恩の萬分一に
も、どうがなして報いたいものである。我は、誓て報いるやうに心掛くるなり」と云ふ
の意なり。

六 広島大学教科書ライブラリー 發兌 大日本圖書株式會社
(M.26.9.14印刷M26.9.17発行)
巻之六下
6-b16


日數(ひかず)をかさね年(とし)を積(つ)み學(まな)びの庭(には)に
ふみならし物(もの)のことわり人(ひと)のみち
導(みちび)きたまひし師(し)の恩(おん)を
いかで忘(わす)れんわが忘(わす)れめや

學(まなび)のにはに年(とし)をつみ朝(あさ)ゆふともに
まなび得(え)しものゝ理人(ことわりひと)のみち
ひとつに盡(つく)して國恩(こくおん)に
いかで報(むく)いんいでむくい[ひ]まし


[教授法、及び解釋 仝上]

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