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明治の唱歌を合唱ソフトに唄って貰う498

三 近代教科書アーカイブ 發兌 大日本圖書株式會社
(M26.8.15印刷M26.8.18発行)
巻之三下
3-b24


美術國
作曲 マクノートン氏
作歌 阪正臣


皇國(みくに)のほまれ数多(あまた)ある
中(なか)にも画(ゑ)かきものきざむ
すぐれしたくみ妙(たへ)なるちから
よそには類(たぐ)ひなかるべし
勤(つと)めはげめいまより
のちもいやましに

すまへる國(くに)のうるはしき
すかたにあえておのづから
やさしきこゝろ優(いう)なる想(おも)ひ
つくれる物(もの)に見(み)ゆるなり
つとめ励(はげ)めいまより
後(のち)も彌(いや)ましに

美術國
此曲は、「慎言謙譲」の曲と同調のものなれば、問答も、其例に准ずべし。但し、此は、彼に比す
れば、大曲なれば、發相上に注意し、曲尾の延聲記號には、特に意を用ひて授くべし。
本曲中、音程の、稍〻難きものは、5.より3に至る長六度、6.より4に至る短六度と、結句
に在る八度と、減五度とに在り。特に結句は、一層注意して、練習するを要す。

此歌、第一は、我國の名譽となること、少からぬ其中にも、繪畫彫刻の技に、妙を得たる
は、世界無比と稱する所なれば、愈〻斯道の爲めに屬精すべし」となり。
其、第二は、我國は、自然に美質を備へたれば、人民の思想も、自ら優美になり、随て技術の
上にも、其美を顕すものなり。されば、將來、愈〻斯美を發揚せんヿ勉むべし」となり。

五 広島大学教科書ライブラリー 發兌 大日本圖書株式會社
(M.26.8.15印刷M26.8.18発行)M27.1.22訂
巻之五下
5-b24


皇國(みくに)のほまれ数多(あまた)ある
中(なか)にも画(ゑ)かきものきざむ
すぐれしたくみ妙(たへ)なるちから
よそには類(たぐ)ひなかるべし
勤(つと)めはげめいまより
のちもいやましに

すまへる國(くに)のうるはしき
すかたにあえておのづから
やさしきこゝろ優(いう)なる想(おも)ひ
つくれる物(もの)に見(み)ゆるなり
つとめ励(はげ)めいまより
後(のち)も彌(いや)ましに

美術國
此曲は、前曲と同調のものなれば、問答も、其例に准ずべし。但し、此は、彼に比すれば、大曲
なれば、發相上に注意し、曲尾の延聲記號には、特に意を用ひて授くべし。
(略)

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