明治の唱歌を合唱ｿﾌﾄに唄って貰う345
明治二十三年（１８９０）明治唱歌 第五集
5 父の墓
高知市民図書館アーカイヴより
父の墓
大和田建樹 作歌 上真行 作曲
一
われを教(をし)ふる言(こと)の葉(は)も
きこえぬ野辺(のべ)に霜白(しもしろ)し
われをみちびく言(こと)の葉(は)も
ひゞかぬ松(まつ)に風(かぜ)たかし
同(おな)じ火影(ほかげ)にきのふまで
かたりし父(ちゝ)は今(いま)こゝに
二
ゆふ日(ひ)いろなくさえくれて
あられをふせぐ軒(のき)もなし
たゞ夜(よ)な乀にしたしむは
とほやまでらの鐘(かね)の声(こゑ)
あはれふたゝびわが父(ちゝ)の
眠(ねむり)をやぶるものならば
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