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明治の唱歌を合唱ソフトに唄って貰う41

明治十六年(1883)小学唱歌集 第二編
第四十一 岸の桜

国立国会図書館アーカイヴより

 岸の桜
一,
 岸(きし)の桜(さくら)の。はなさくさかりは。
 水(みず)のそこにも。白雲(しらくも)かゝれり。
 すみだの川(かは)の。かはのせくだし。
 漕(こぐ)やをぶね。花(はな)にうかれて。
 雲(くも)にさをさし。霞(かすみ)にながして。
 こぐや雲(くも)ゐに。かすみの海(うみ)に。
二,
 秋(あき)のもなかの。さやけき月夜(つきよ)は。
 水(みづ)のそこにも。白玉(しらたま)しづめり。
 隅田(すみだ)の川(かは)の。かはの瀬(せ)のぼし。
 こぐや小舟(をぶね)。つきにうかれて。
 棹(さを)のしづくの。光(ひかり)もさながら。
 真玉(またま)しら玉(たま)。しら玉(たま)またま。

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