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つやばっぱの教え

ここ最近、近しい人が旅立っていくことが重なりました。先週は祖母のつやこが88歳で他界しました。晩年は体力が少しずつ衰えていきましたが、大きな病気もすることなく安らかに眠りにつきました。

農家に嫁いだお嫁さんらしく、いつも元気でパワフル、人を笑わせることが好きで、下ネタ好き、人たらしな昔ながらの肝っ玉母ちゃん。そのくせ、礼儀や挨拶にはめっぽう厳しく、子どもの頃はよく怒られてゲンコツをされて「うるせー!鬼ばばあー!」と立ち向かっていた記憶があります。

朝早く起きて家のことをして、家族みんなで仕事をして、みんなでご飯を食べて、お風呂に入って寝て。そんなつやばっぱにも育てられてきた僕は、ちょっとは血を受け継げているのかなと思っています。

商売人としては抜群にサービス精神旺盛で、お節介で自分のことより相手のことをいつも考えるとても利他的な人でした。だから仲人の数が物凄い数を記録したという逸話は親戚中の語り草です。先日のお通夜や葬儀にもたくさんの方々が参列して頂けました。

僕には、生まれた頃から中学卒業まで、ずっと一緒に生活をしていたせいか、つやばっぱの教えが体に染みついています。(できてませんが‥)

一、朝ご飯は米を食べる
一、昼寝を欠かさずする
一、家に来たお客様には正座して挨拶する
一、帰りは外に出て見送る
一、眉間にシワを寄せない
一、仕事より家族全員の食卓優先
一、物は大切に直して何度も使う
一、ポカリは点滴と同じ
一、仕事中に卵を割ったらそのまま飲み込む
一、たまごは毎日食べる
一、男の子はめそめそしない
一、重い物を女の人に持たせない
一、何事もほとほどに頑張りすぎない
一、人間みな笑ってる顔が一番めんこい

つやばっぱから耳にタコができるほど
繰り返した会話が、

つや「りゅうき、仕事いつまでやってんだ?早ぐやめろ。」
おれ「終わるまでだよ。」
つや「いづ休んでんだ?」
おれ「てきとーに休んでるよ。」
つや「休まねえどダメだぞ。倒れだら終わりなんだからな。」
おれ「・・・そうだね。」
つや「聞いでんのか?早ぐやめろわ。」
おれ「わかったよ。もうすぐ終わるから。」
~5分経過後~
つや「いづやめんのや?」
おれ「・・・はい、終わります。苦笑」


いつもこれの繰り返し。
子どもの頃は仕事の代わりに野球の練習でした。つやばっぱの優しさと愛情にいつも根負けしてしまいました。僕の頑固な性格もつやばっぱ譲りなのかも知れません。

ありがとう、つやばっぱ。

天国で先立ったおじさんとおばさんと楽しく過ごしてね。こっちはこっちで教えを守って頑張るよ。

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