88日目(絶望)

色んな仕事をしていく中で、日に日にラジオ(正確には音声コンテンツ)への思いが高まり過ぎて、考え事が増える。そんな中、ニッポン放送が実施した「あの夜であえたら」の成功に、当然のことながら胸が熱くなった。斜陽といわれ続け、それでもなお新しい取り組みを産み続けているスタッフには感動さえ覚える一方、きっとこれを毎年続けていくことは不可能だから(と、言い切るのも申し訳ないが)こその煌めきを感じざるを得ない。
強く発光する熱量と、巻き込む力と、何かを抑え込んで続けていく気持ちだけが、こうしたコンテンツを「やりがい」という言葉では抑えきれないほどのエモーションで誰かの胸に届くのだろうし、これだけ百花繚乱のコンテンツ天国にあって結局残るのは「持続可能な」仕組みなんかではなく、誰かの「突き抜けた」思いがないと不可能なんじゃないか。そう思うと、複雑を通り越して絶望さえ感じてしまう。
テーマソングとなったこの曲だって、何度耳にしても泣けてしまう。「飾らぬ自分でいい」と、ラジオパーソナリティに「言ってほしかった」言葉が、かつての、そして今の自分に突き刺さる。本当に「飾らぬ自分」でいいのか。「飾らぬ自分」でいられるのか、と。

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