97日目(下品)

2024年8月13日深夜の「爆笑問題カーボーイ」は本当に素晴らしかった。

実はこの放送の1週間前に収録されたものだった上に、
後半は人気企画のスペシャル版で笑いっぱなしだったんだが、
胸に刺さったのは前半のフリートークだ。
映画や文化史を語る太田さんの話しはいつも聴きごたえがあるのだが
この日は宮藤官九郎さんが多忙を極めているという会話から、
ディズニー+で放映された「季節のない街」に及び、
その物語のベースとなったクロサワ映画「どですかでん」に辿り着く。
中でも太田さんが一番すごいと思っているのが「僕のワイフ」という話の1シーン。
内容は大幅に割愛しますが、簡単に言えば
「当人同士の幸せを他人がどうこう言うのは品がない」という内容です。

オリンピックもそう。逢ったことのない有名人のトラブルもそう。
「誹謗中傷」という4文字では言い尽くしがたい人間の黒い部分が
悲しいかなSNS時代を支配しようとしていております。
我々の日常には歪んだ正義感で何かモノ申したい人があふれかえり過ぎているので、とても息苦しい。
でもその実、こんな時代から僕たちは何も変わってないのか…という方がきつかったなという印象です。

「こんなことはするな」という啓蒙は、きっと(無意識に)加虐的な人たちにしてみたら自分達と同じに見えるんだろう。
だからこそ、こういう過去の作品を例にして、
決して教訓ぶらず、何を学ぶかはお前次第なんだというメッセージを、
それこそ勝手に感じてしまった次第なんです。

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