2023年7月30日-初日

出産から里帰りしていた妻と0歳が自宅に戻ってくる日。気合をいれて前日に散髪し、土産に買ったドーナツの箱を引っ提げて昼過ぎに妻の実家まで電車に揺られて向かった。

軒先にいた義母に出迎えられてリビングに案内される。たまたま帰省していた妻の兄一家とは初対面。知らない顔が並ぶ中、妻の顔を見つける。きょとんとしていた。髪を切っただけで夫の顔を忘れるなんて。ようやく慣れてきた義実家のリビングで突然の所在なさに襲われた。時間差でようやく認識してもらい、気を取り直して子の姿を探すと、ちょうど死角になるところで義父に抱かれてこれまたきょとんとしていた。私は一体誰を迎えにきたのか。

血が繋がっている妻と子には忘れかけられたが、義兄の甥姪は明らかに初対面の男性にも物おじすることなく話しかけてくれた。可愛い。一番下の子は0歳とさほど歳が変わらず、言葉もままならないもの同士を向き合わせて様子を見守った。この子達の目にはどういう世界が見えているのか。少しだけお兄さんの義兄の子に圧倒される0歳を眺めながら考えた。

しばらく団欒したのち、義父の車で自宅まで送ってもらった。ようやく始まる共同生活。後部座席で眠る0歳を抱きながら、そわそわが止まらなかった。

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