2023年紅白と移り変わり

 明けましておめでとうございます。新年になって久しぶりの更新です。
今回は2023年の紅白歌合戦。
※全て見たわけではありませんので悪しからず。

 ボーダレスというテーマは正直どうでもいいのですが、今年の紅白は今まで出場していた旧ジャニーズグループが一組も出場しないという形になり、(44年ぶりらしい)代わりにK-POPで埋め合わせるというような状態になりました。日本のバンドや歌手はいくらでもいるはずなんですが、これもある種の忖度かとも思いますが、日本の一部の様々な形態のアイドルグループは現状、ほとんどが聴くに耐えられないポピュラリティが低すぎるという点を考えれば有名なバンドや歌手を出そうにも拘束時間や時期・音楽的ポリシーの関係上出ない人が多く、メリットが既にない時代なのでK-POPのグループに頼るような事になるのも致し方ないか。
 まずトップを務めたのは新しい学校のリーダーズ。アイドルグループのようでアンチアイドル的な立ち位置で独自のパフォーマンスと地位を築いた感じがありますが、オトナブルー以外の代表曲がもっと知られないと飽きられるのでは? これはメディア側の問題でもあるでしょうが、キャラクターは面白いです。トップではなく中盤に出す形でも良かったかも。

一部カラオケ大会と化したコーナーもあったり、こんなことなら放送時間を一時間ほど短縮するのもありではないか? と思ったりしますね。あと、タレント・俳優としての大泉洋は面白いんで好きなんですが、歌手としての出場は微妙で、疑問に思いました。結局、事務所への忖度は相変わらずということ?
 
 地元京都出身の10-FEETの素晴らしい歌と演奏。チバユウスケさんへリスペクト&感謝のパフォーマンスは圧巻でした。白組はこれが一番良かったかも。
またAdoが地元のお東っさん(東本願寺)からパフォーマンスするというのは驚きましたが、正直、歌が無ければただの不審者みたいに見えてしまったかもしれません(笑)下らない冗談は置いといて、これからも顔を出さないスタイルで活動していくのはありだと思いますが、出さない上での演出はなかなか難しそうだなと。檻の中だけでは視覚的にはやっぱり飽きが必ず来てしまうような気がします。

 一番話題になったのは、YOASOBIの「アイドル」でしょう。個人的にこのグループの音楽はそこまで好みではないですが、アイドルグループを次々に借り出すような形で、エンターテイメントとしては面白いものになりました。旧ジャニーズ不在の中でこの曲をパフォーマンスするのは本当に皮肉なものです。このステージを見て、別に旧ジャニーズグループがいなくても大丈夫だと視聴者の多くは気づいてしまった。何故かというと、このグループ不在が嘘のように物足りなさを全くと言っていいほど感じさせずに盛り上がる事ができたというのは、日本のエンターテイメント界がもう引き返せないところまで次の時代の段階へ移行したということをあの場で証明してしまったからです。アイドルは終わりを愛でる芸能とも言われてますが、間違いなく変化が起きていると感じました。

 ただ肝心のYOASOBIの二人の存在感が薄らいでしまった感も。(勘違いしないでほしいのは既存の旧ジャニーズグループがダメという訳ではないのでそこはご勘弁を)結果的に確信犯的ともいえる演出をしたと言っていい。歌で勝ち負けはどうでもいいのですが、今回は紅組が勝つのも当然の結果と言えます。
 
 逆に民放でもっと面白いものが作れたら今の時代、紅白はあっという間に崩壊する可能性もありますが、テレビ業界の衰退に拍車がかかっているのでそれも低いでしょうね。

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