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【しゃぼん玉】

7月8月の太陽より、この時期の太陽のほうがジリジリ暑い気がしています。
それでも、朝晩は少しずつ涼しくなり、過ごしやすくなってまいりました。

いつから長袖を着ようか、半ズボンを止めて長ズボンを履こうか、サンダルを仕舞ってスニーカーやブーツを履こうか。
非常に悩ましいけど、洋服のヴァリエーションを楽しむにはモッテコイの季節だと思う。

いつも無地の似たような服しか着ないけれど。

こんばんは、しみやんです。

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秋の夜長に、皆さんは何をして過ごしていますか?

わたしは、懐かしい音楽を聴いたり、読みたかった本を読んだり、お風呂にゆっくりと浸かったり、サブスクで映画を見たり、カーペットに延々とコロコロをかけたり、蛍光灯の傘から垂れ下がる紐でシャドーボクシングをしたり、冷凍庫のアイスの整理をしたり。

特に内容が無いような夜を日々、過ごしています。


そんな秋の夜長に、しゃぼん玉をした一昨日(おとつい)の話。


うん十年ぶりに吹いたしゃぼん玉は、東京のノッペリとした夜空に、浮かんでは弾けて、浮かんでは弾けた。

手は、めちゃくちゃベトベトになった。

街灯に照らされたそれは、子供の頃にやったあのときよりも、キラキラ輝いて見えた。気がする。


そして、やっぱり手はめちゃくちゃベトベトになっていた。



夜中に何度も書き直した内容が無いようなラブレターも、

つい最近アマゾンで買ったばかりの運転用イヤホンも、

新潟まで買いに行ったお馴染みのいつものお菓子も、

こないだ貰ったばっかりの今月のお小遣いも、


(SPECIAL THANKS. 上から某ヲタクのリーダー、メガネ、柄シャツ、大巨人)

彼等の上記のソレも、

そして、わたしの今さっき開けたはずの3本目の缶ビールのニセモノも、


全て、儚く、消えていった。




人の記憶は有限で、しゃぼん玉のように消えていってしまうものなのだと思う。

実体のあるなにかならば、失くしても、親切な方が拾ってくれさえいれば、交番へ届けを出せば見つかる場合もあるだろう。

しかし、実体のない人の記憶は、一度消えていってしまったら、失くなってしまったら、それはもう戻ることは無い。

けれど、それでも、これまでの楽しかった思い出だけは、弾けて消えずに、心のなかのほんの片隅に、端っこのほうに、ぷかぷかずっと、浮かんでいてくれたらいいなと願いながら、

今日はおやすみなさい。


もっと君は君で ありますように


P.S.朝晩涼しいとは言え、まだ流石にジャンパーを着るには暑かった。
オシャレは我慢というけれど、まだまだ厚手のジャンパーは早すぎる。しゃぼん玉の弾けるスピードより早いくらい早すぎる。
しゃんと、着替えを持っていこう。

『しゃぼん玉』
〜ひりひりと傷口にしみて 眠れなかったよ
泣きっ面にしょんべん ひっかけられた夜
薄情な男だと 夜を 一枚ひんめくりゃ
ぐずぐずしてちゃいけねえと 照れずに 思えた
つまらぬこだわりは 身を縮めるだけだった
ほんの一瞬でも お前を愛せてよかった
枯れ果ててしまっても 温もりだけは残ったよ
妙に悲しくて いさぎよくて
本当に気持ちよかったよ

淋々と泣きながら はじけてとんだけど
もっと俺は俺で ありますように
いったい俺たちはノッペリとした 都会の空に
いくつのしゃぼん玉を 打ち上げるのだろう?

きしりきしりと横っ腹が 痛かった
馬鹿っ面ぶら下げて上等だと ひらきなおった
人生が少しだけ うるさくなってきたけど
逃げ場所のない覚悟が 夢に変わった
帰りたいけど帰れない もどりたいけどもどれない
そう考えたら俺も 涙が出てきたよ
くじけないで なげかないで うらまないで とばそうよ
あの時笑って作った しゃぼん玉のように

淋々と泣きながら はじけてとんだけど
もっと君は君で ありますように
いったい俺たちはノッペリとした 都会の空に
いくつのしゃぼん玉を 打ち上げるのだろう?〜
Sing by 長渕剛


(この投稿は全てフィクションです。)

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