死までの長い日

「会わせたい人に連絡を」と言われたのが二週間前。長くて1ヶ月という状況でそろそろかなと覚悟は出来ているつもり。そんなの死を迎えた瞬間までわからん。

父は日に日にできる事が少なくなっていて、既に何を話しているのか言葉が聞き取れなくなってきた。まともに話せない。呼吸は安定している様だけど血圧は低め。食事はなく、点滴での栄養のみ。

世間ではお盆休みも明けて、今日から仕事シーズンに入ってるみたい。外の車通りも人通りも日常に戻った。

僕も仕事は山積みだし、父の葬儀なんかがこれから始まると考えたら今のうちにやらねばならぬ事ばかり。仕事は特にこなしておきたい。なのに、全く手がつかない。

そもそも親の死に立ち会うと考えてからが長い。この長時間かけて体力が落ち、やせ細り、確実に死に向かう親の姿を見続けるのはかなり精神的にキツイ。苦痛。もういいんじゃないかと、思う時もある。

今何をしているかといえば、僕ら残される家族は父の死を待っている。ただそれだけでしかない。
誰もそれを望んでいるわけではない。出来るなら訪れない方が良い、でもこの状況は逃れることは出来ず、確実に死に近づいているのを見続けるしかないのだ。

精神的苦痛。そしてこれから訪れるドタバタに対する不安。なんの段取りも出来ていない。

困ったな。

頂いたお金は両親の病院へ通う交通費などに活用させて頂いております。感謝いたします。