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色々と見失っている。

実家の諸々を終えて帰ってくると、自分でも驚くほどの疲労感と倦怠感と嫌悪感と、そんな諸々の負の感情を抱えていることに気づく。イライラも絶頂だったりする。

なんでそんな感情になるのかと言えば、父の検査や診察など病院ですること無く過ごす数時間や、たまに見せる親の老いの現実と、実家までの移動が通勤時間帯などにぶつかるストレス。高速道路の追い越し車線を100km/h以下で走る輩は引きずり下ろしてぶん殴りたいと本気で思う。例えるならそれ程のストレスを抱えていたりもする。

では、どうしたら軽減するのか。ゼロにまで極端に減らすのは現実的で無いにしろ、少しでも負の感情は減らすことが出来れば望ましい。

自分の時間が自由でないというストレス。これが一番強いと思うのだけど、病院というシステムの中では相手、つまり病院側の都合に振り回される。重症患者が優先だったり、親身に対応することで診察時間が長くなってしまったりはお互い様。いちいち文句言う自称患者のジジイ達をぶっ飛ばしたくなる気持ちを殺し無の境地で父の診察の順番を待ち、検査室へ移動し、フロアを変えて担当科をめぐりながら半日を過ごす。感情的になっていたら数分持たない。

その間に「前はこうだった」と父の記憶を頼りにしつつも、レシートの様な紙に印字されたタスクを順番にこなしていく。だいたいフロアと窓口番号が分かれば、あとは淡々と付添人は心を殺して時間をやり過ごす簡単なお仕事。

それを終えて、処方箋を受けて薬局へ。ここでも待ち。自分の順番が呼ばれ気づいていてもケータイで電話しつづけて席を立とうとしないババアを横目で見ながら馬鹿なのかなと、ここでも心を殺す。

父は免許を返納したのでクルマを動かすのは僕だけ。姉が病院へ送り迎えする時は姉のクルマでの移動。僕が担当の時は僕のクルマで行いたいが、父はそれを拒む。なので1ヶ月に1度という可動もあるから、バッテリーは毎回死んでる。ジャンプアップしてエンジンをかけ、それで移動。正直これもストレス。慣れないクルマなこともある。それでも頑なにこのクルマの処分を拒む。父の最期のクルマとして、思い入れも大きいのだと思う。

僕が担当の時は移動時間もあるので、だいたい前日に泊まり込むことになる。その際に夜中の行動が制限される。古い家で音が伝わりやすい。しかも一度起きると眠りにつきにくくなると聞かされているから、父が起きないように動かなければならない。トイレに行ったり、階段を上り下りしたり。これもストレス。一旦家に入ったら、コンビニに出ることもためらう。

ストレスだらけだけど、どれもどうしようもない。

ついでに言えば、入院中の母もいる。胃ろうで口からの食事を一切止めてから、話すことが困難となり意識も朦朧としてる。ほぼ反応は無い。こんな母の存在を思い出すだけで、それはそれで「面倒だな」って思う自分に対して嫌な気持ちになる。このストレスは罪悪感も重なり最悪なのだ。

何が解決させるのだろうか。両親が死んだ時なのだろうか。特に死は望んでいない、むしろ元気ならそれで良いのだから。でも、出来ることがひとつひとつ減っていく父を見ている気持ちもストレスなのだ。どうしようもない。

来週は入院。父の新しいがん治療が始まる。

頂いたお金は両親の病院へ通う交通費などに活用させて頂いております。感謝いたします。