癌患者の選択肢

癌患者、もしくはその家族のブログ見てると最期にとる動向は2つあるみたい。
1.最期までとことん戦う
2.自宅に戻り穏やかにその日を待つ

ウチの親父は前者。今までの治療もそうで、様々な医者からの提案に積極的に試していた。リスクのあるものでも可能性を試して楽しんでいる様だった。

ただ、「元気になっても特にやる事はない」って事に僕自身かモヤモヤした。初期の頃、薬が良い方向に効き退院した時。「どっか行こうか?旅行でも良いし、美味いもの食うだけでも良いし」と提案すると、別に行きたくないという。
飯は近所のスーパーの寿司やバーミヤンのラーメンが食べたいと。あとは自炊したものを食べたいという。

この提案は僕自身が親父との思い出として行きたかっただけなんだけど、今思えば無理矢理にでも連れ出して子どものワガママを聞いてもらえば良かったと思う。

その一方で「やり残した事、やりたい事があるから元気になりたいのではなかったの?」と疑問を持った。特にやりたい事がない人が癌と戦う意味もわからない。
でもどうだろう、自分も「今日は一日ボーッとするぞ」みたいな日は作る。この過ごし方は元気じゃないと実は出来ない。風邪で寝込む時とボーッとしてるのとでは意味が違う。
だから、元気になった上で「何もしない」って選択肢もあるものなのだろう。

そもそも人はなぜ生きているのか。意味がある事なのかさえ誰にも分からない。

父は治療を楽しんでいた様に思う。新しい薬や、リスクの高い治療なども「とことんやってみたい」と、なんかそんな感じ。治るとする事がなくなるみたいな、矛盾した生き甲斐っぽさもあるけれど。

付き合わされる周りはキツイよな。我儘にどこまで付き合うべきなのか、一度でも断ると後で後悔しそうだし。
そうやって周りは勝手に苦しむ。あまり心地よいものではない。

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