僕の日常に親がいなくなった話
父親の死後、淡々と業務的な手続きが進んでいく。急かされるままに葬儀や49日、年金の手続きやケータイの解約。さまざまに生きていた証みたいなものをひとつひとつ「死」というインクで塗りつぶしていく感覚。あまり心地よいものでもないけれど、特に忌み嫌う感じでもない。
自分の日常生活の中で「あ、父は死んだのだ」と思う瞬間は少なく、父を思い浮かべたとしても「死」が共存している感じもない。実家を離れて生活していく中で、いつのまにか父は「遠くに存在しているもの」として認識していて、それは亡く