ウズメディアvol.252【ファイターズルール更新 環境考察】

こんにちはウズメです。
今回は本日更新されたファイターズルールの影響を考察します。
新弾を来週に控えており、まだ未公開のカードも残っているため環境考察や具体的な立ち位置の変化は来週詳しく解説しますが、現状判明している中で次期環境トップ候補である【ドラジュエルド】【リアノーン】の存在も考慮しながら各デッキの今後の立ち位置や構築を予想していきます。


■影響を受けたデッキについて

◯ガーンデーヴァ

《スティルグナ》が制限になりました。
除去をしながらデッキを掘り進めて高打点の連続攻撃をする攻守ともに隙のないデッキで現環境トップでしたが《スティルグナ》規制の影響が非常に大きく、今後は最低でも中堅レベルに落ちることが予想されます。

幸い、デッキのアクションの核となる《襲穫祭》《アルファカール》の規制は免れたので従来通り除去を絡めたドローからパーツを集めて連続攻撃に繋げる動きは可能ですが、相当パーフォーマンスが低下したと認識しています。
単純に3ターン目に使用可能な除去の母数が減ったため、このデッキの強みの押し付け部分である先3でVクリティカル2、後3から《襲穫祭》を連打して相手の盤面を焼いていく動きが難しくなったのもありますが、間接的に弱体化されたカードや不可能になった動きも目立つため詳しく掘り下げます。

前提として《襲穫祭》《アルファカール》この2枚は《スティルグナ》と合わせて使うことで真価を発揮していました。
1枚からバインドを2枚を生み出すカードが減ったので打点が低下する問題もありますが、それ以上に除去にcbが必須となった影響が大きく、今後は限られたcbから「除去 or 連続攻撃」を選択する必要があるため、動きが制限されてしまいます。

一応cbの問題は《ヒールトリガー》が噛み合ったり、ccができる《バウセン》を1枚採用することで最大値はある程度なら維持することができますが、それらは遅いデッキにのみ有効です。
少し踏み込んだ話をすると例えば後攻の試合を捲るのに3ターン目から《アルファカール》を積極的に使用してそのまま4ターンキルを狙うプランがあり、現環境の後攻はそれを狙っていくのが主流でしたが、その際は3ターン目から「除去 or 攻撃回数」どちらを選択する必要があるだけでなく、後3の打点を《アルファカール》から《スティルグナ》を探すことで補うということも難しくなりました。

また、次の環境からは【ドラジュエルド】【リアノーン】が登場しますが、これらは4ターンキルが可能なレンジで規制前の【ガーンデーヴァ】を超えるアクションを繰り出せます。
これらと対等に戦うためには《スティルグナ》によるcb以外での追加のアクションや、《ヒールトリガー》によるコスト回復と延命が必須で、なんなら規制前でもゲームレンジ的に不利がついているレベルなので正直なところ規制がなくても環境トップからワンランク劣っていた可能性が高いと認識しています。
とはいえ、一部のデッキとの対戦を除くと異常な勝率を誇ることは間違い無いので、《襲穫祭》《アルファカール》のデッキの根幹の動きは可能なまま他の動きを制限する今回の規制は「環境的に丁度いいな(いい加減これと戦うの飽きたし)」と言うのが率直な感想です。

今後はデッキ構築の段階からガバ受けから1ヒール前提でcbをまとめて消費する動きを意識した噛み合い前提のデッキになりそうですが、それでも先攻で順当に5ターン目までペルソナライドが重なるパターンは純粋なビートダウンデッキとして十分な打点が出ますし、除去への耐性がない対面や《スティルグナ》による上振れがなくても基礎スペックのみで勝てる格下のデッキに対しては依然として強力なため中堅デッキの代表格となりそうです。

サンプルリスト

《形代》を採用することで《スティルグナ》を擬似的に2枚採用。
《襲穫祭》の枚数の正解は回数をこなさないとわからないが、cbの関係で強く使えるのはゲーム中最大2回で《形代》を使用した方が強い状況の方が多そうなので3枚で良さそう。
お試しでcc最大値枠として《バウセン》も1枚入れているがそれをしても結局新規の上のデッキに勝てないなら素直に《カルガフラン》or《襲穫祭》の4枚目にした方が良さそう。

◯ウィリスタ

《エリヴィラ》《ヴァルシュブラン》が選抜制限になりました。
元々は【ガーンデーヴァ】に続く環境トップで手札消費を抑えて安定した盤面展開とドロー、中盤以降はデッキ圧縮を活かして《守護者》や《ヒールトリガー》へ高確率でアクセスして延命を狙うプランへシフトすることで6ターンキルのロングゲームも得意としている終始隙のないデッキでした。
これらの動きの中核を担っていたのは《エリヴィラ》で、それなしで戦うことは不可能に近いので実質《ヴァルシュブラン》が禁止になったという認識です。

このデッキの《ヴァルシュブラン》は序盤に捨てるとライドラインで要求される手札コストを浮かせられるので初手の有無で動きの自由度に大きく幅が生まれたり、中盤以降もペルソナライド時の手札コストのドロー、余ったcbを打点に変換してゲームを1ターン早める等、終始ゲームに絡み続けるカードで《エリヴィラ》に負けず劣らずの活躍をすることも少なくありませんでした。
任意のタイミングで手札を浮かせられなくなったのは仕方ないにしても、cbを打点に変換する動きが制限されたのは非常に重く、例えば従来であれば《エリヴィラ》でリソースさえ確保できていれば《オフィリア》が引けなくてもゲームを伸ばしつつ、任意のタイミングで《ヴァルシュブラン》を起動させて要求値を補えていました。
また、ライドコスト等も序盤からそれを見越して手札のスロットがなければ《オフィリア》が1枚しか引けていなくても優先的に捨てて後からcbを使うプランで追い付く、デッキ圧縮から1ヒールで打点を追加して勝つといったプランを狙うのも難しくなったため、単純に使える手札が数枚減った以上の弱体化を受けたという認識です。

環境的な立ち位置も掘り下げると【ドラジュエルド】【リアノーン】は《エリヴィラ》で手札を増やしたところでそれを貫通する打点で攻めてくることが多く、先攻であれば3.4ターン目に手札を蓄えてこちらの5ターン目まで耐えることも可能ですが(それでも耐えきれないこともある)、後攻は《エリヴィラ》がいくら並んでも1ターンで引ける枚数に限りがあり、かといって相手に5ターン目を渡さないように後攻4ターンキルを狙っても《ヴァルシュブラン》のパンプなしではどうしようもないです。

一応、来月にリリモナの新規が控えているのでそこで新たに強化される可能性もありますが、現状はある程度先攻前提だったり、《エリヴィラ》のドローだけで勝てる対面にのみ強力なデッキという立ち位置になりそうです。
それでも【ガーンデーヴァ】同様に中堅デッキとしては強力な部類だと思いますが。
新規に期待。

サンプルリスト

格上のデッキにはじゃんけんで勝てば戦えるように《ロマナ》を採用、格下のデッキに対しては従来通り《エリヴィラ》を並べるだけで勝てるため無理に《旧ウィリスタ》の採用はせず丸い構築のまま。
ソウルの使い道が減ったので序盤から《ユイカ》を絡めて攻撃回数を稼いで2ターン目《ロマナ》、3.4ターン目から《オフィリア》2面でパンプを狙う強気な立ち回りを心掛けたい。
デッキタイプが包丁寄りになってしまっただけでなくマリガンで最優先で探したいカードも消えてしまったので初手から《ユイカ》《ロマナ》《オフィリア》を探して素直なビートダウンとしての運用した方が良さそう。

◯エバ

《コンバイン・ラッシャー》が緩和されました。
半年程前は2種類の《オブスクデイト》のスペックを越えられるデッキが少なかったため環境トップでしたが、現状は打点がインフレしたため《オブスクデイト》が抜けて強い訳ではなく、ゲームレンジ的にも立ち位置が良いとは言えないため緩和されたところで根本の問題は解決せず立ち位置はさほど変わらないと認識しています。

一応《コンバイン・ラッシャー》規制後に登場した《楽園堕としの好奇心 エバ》はcbを使わずに動けるため相性がいいですが、3ターン目の出力を問題は解決しませんし、4.5ターン目の動きが【エバ】より強いデッキはいくらでも存在します。

また、新規で登場する【ドラジュエルド】【リアノーン】は5ターン目まで倒せないと手札が10枚以上あっても耐えるのが困難なレベルの動きをしてくるため必然的にゲームを前に寄せるしかありませんが、その際にどうしても3ターン目の動きがネックになってしまいます。

中途半端に4ターンキルのレンジを意識したタイプのデッキに対しては《オブスクデイト》が刺さったり、ある程度は受けられるため微有利がつくので中堅デッキ同士の対決では強力であると予想されますが、それでも最大値の動きをされると受け切れないこともありますし、半年前と違いフェスコレで全国家に優秀な《超トリガー》が配られたためロングゲームをするリスクも以前より高まっています。

それでも《超トリガー》が強力な国家で《G3オブスクデイト》を絡めて無理やり4ノーを言わせる盤面を作ったりはできるため、先攻前提ならそこそこ強力なはずですが、後攻が絶望的といった感じです。

サンプルリスト

順当に《新エバ》を強く使う構築にしたらこん感じにするしかなさそう。
《G2オブスクデイト》が環境的にそこまで強くないので1枚減らして4枚目の《アセンブラ》にした方が最大値が上がって上のデッキに対して勝ちやすくなるはずなので試せる人いたらやってみてください。

◯クロノジェット

《スワラー》が緩和されました。
強力なG1が増えたことにより序盤から動きやすくなっただけでなく、先攻でも3ターン目に打点を補って点数を入れて初回超越で無理やり4ノーを言わせる等、狙える動きが大幅に増えました。
特別解説することはないですが、【ドラジュエルド】【リアノーン】がいる環境で超越デッキを握るならこれくらいカードパワーと序盤から動けないと使う気ならないよねって感じだったので、フルパワーでならギリギリ環境でも戦えそうです。

また、単純に除去を連打されると厳しいデッキでもあったので【ガーンデーヴァ】の規制は環境的に追い風で、今回ルール更新を受けたデッキの中では来期1番立ち位置がいいはずです。

サンプルリスト

【ドラジュエルド】【リアノーン】が序盤から全力攻めてくるだけでなく、スキップまでしてくる可能性も考慮してG1を可能な限り採用。
最も序盤から手札消費なしで襲いやすいリストにしているのでダメトリがないだけで対面関係なくイージーウィンが発生したり2超越目の《ネクステージ》でゲームが決まることも多いはず。
格下の中堅レベルのデッキに対しては蹂躙可能なくらいのカードパワーがある。

■今後の環境

ルール更新の影響を受けたデッキはどれも中堅レベルに落ち着きそうですが、それ以上に【ドラジュエルド】【リアノーン】の性能がやばすぎてそこに合わせた環境の変化の方が大きいと予想しています。
現状試していた感じは元々の上2つが消えてしまったため残されたデッキで三竦みに近いことになり【ドラジュエルド】←【バスティオン】←【リアノーン】←【ドラジュエルド】のようにメタが回るのかなと予想しています。

順当にカードパワーが一番高い【ドラジュエルド】、押し付けが一番強い【リアノーン】、噛み合った際の最大値が最も高く後攻のメリットがある【バスティオン】が環境トップになりそうかな〜と思っていますが、まだ未判明でやばいのがくるかもしれないのでなんとも言えないところ。
それ以外だと4ターンキルのゲームレンジを意識した【魔術師】なんかも一個前の新規が優秀でライドライン選抜ならそこそこ強そうだったり、そもそもトリオなら《TDライドライン》を採用して【ドラジュエルド】【リアノーン】2面のチームも全然あり得そうかなといった感じでしょうか。

現状はこれ以上考えても未判明やリペア試し次第となってしまうため、詳しくは来週いつも通り更新する新弾解説と環境考察を書くのでそちらを読んでくださいということで、それでは。

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