【ヴァンガード】テンポ概念【無料記事】

ヴァンガードにおけるテンポとは

基本的にマナやコストの存在するカードゲームで用いられる用語です。
シャドバとかをやってる人なら聞いたことがあるかもしれません。

詳しくはこちらの記事を読んでみてください。


ヴァンガードは手札からコストなしで自由にユニットを出すことが可能なので、テンポ概念を考えてプレイしている人はほとんどいないと思います。
ヴァンガードでのテンポプレイは中級者以上のプレイヤーは無意識にできていることが多いですが、無意識だと限界があり、デッキ構築や練習の段階で気付けないことも多いので私は敢えて言語化しています。

特に現代のヴァンガードは先行が圧倒的有利で、4.5ターンで決着がついてしまうゲームです。
後手を返したり、少ないターン数でプレイングで差をつけるにはテンポを意識するのが重要だと私は思っています。


「有利だと思っていたのに気が付いたら逆転されていて理由がよくわからない」

誰しも一度はこのような体験をしたことがあると思います。
この記事を読めば何故そうなったか、どこで差が開いていたのかがわかるように頑張って言語化してみるので、最後までよろしくお願いします。


それでは、ここからテンポについて話していきます。

私はヴァンガードにおけるテンポを

「札に役割を与えること」

と定義しています。


これだと少し伝わりにくいので例を出します。

後攻側が加えることができるクイックシールドについて。

このカードは盤面に出すことができないので

①手札コストとして切る
②5kガードとして使う

この2つしか役割がありません。

これをテンポ視点で考えてみます。

①は簡単です。
現環境ではほとんどのデッキに入っているシシルス互換などで序盤に切ることができれば有効に使用できているので、クイックシールドをテンポプレイしたことになります。

②は少し難しいです。
序盤にこのカード一枚で止められる攻撃をされて、5kガードとして切れればテンポプレイができたことになります。
しかし、このカード一枚で止められる攻撃が序盤に発生しないとゲーム中盤以降まで使用する使うタイミングがなくなってしまいます。
平均4ターンで終わるゲームでこの遅れは致命的です。
最終的に何かで切れればいいのですが、そうなってしまうことをテンポロスと呼んでいます。

また、最終的にガード値5kが勝敗に影響しない状況(敗北時に手札のガード値が余っているなど)では実質的に完全な死に札となってしまいます。


クイックシールドの話をもう少し掘り下げます。
皆さんも先行2ターン目で相手の手札にクイックシールドがあるときに、クイックシールドを切られないようにする要求値を意図的に作ることがあると思います。

これをテンポ概念に当てはめると相手をテンポロスさせたことになります。

基本的なヴァンガードのテンポの説明はこれで終わりです。


クイックシールドは盤面に出せないのでわかりやすく誰でも無意識にやっていますが、これを意識的に行うことで、ぱっと見分からない部分で差をつけよう、というのがテンポプレイの本質です。

つまりは、自分の弱い札を強く使えるように、そして相手が札が弱くなるように考えてゲームプランを組み立てればいいわけです。


ヴァンガードの札の評価が変わるタイミング

テンポ概念を実際にプレイに反映するためにヴァンガードの札の評価が変化しやすい状況をまとめます。

・ダメトリ
・除去

主に二つです。

まずはダメトリ。
要求値が軽くなります。
質が低くて相手のキルターンを耐える上で意味のない余分なガード値を処理しやすくなります。
これにより、いつ使っても相手の攻撃を一回止められる評価値が一定な完全ガードや、質の高くいつでも切りやすいヒールトリガーのようなテンポロスをほとんどしない札を綺麗に抱えることができれば、ゲーム終盤までテンポを保った状態で試合を進行できます。


次に除去。
これはテンポロスさせるためのものです。
例えば相手が後列を埋めたいタイミングで後列の除去を行えれば、相手はG1をガードに切りにくくなります。
これにより相手のG1の役割が盤面に出すことで固定化され、ガードに切れる10kシールドが減るので、間接的にガード値の高いトリガーなどを過剰に要求しやすくなり、テンポの部分で差が開くことになります。


これらは当然のことですが、ゲーム中一貫してテンポという視点で考えてみると様々な場面で似たようなことに遭遇します。
ヴァンガードはドライブチェックや毎ターンのガードで札の移り変わりが激しいゲームなので、札一枚一枚の評価値はすぐに変動しますが、テンポを上手く掴むことで可能な限り運に左右されずに有利な状況を作り出すことが可能です。

例えばダメトリは運要素が強いですが、そこに極振りした手札管理や攻撃をすることで、ダメトリ一枚でゲームを後攻を返したり、先行でダメトリがきついデッキでも安定してダメトリを超えて勝つことが可能です。


応用

いつもより難しい内容になってしまいましたが、これはまだヴァンガードにおけるテンポ概念の初歩中の初歩です。

最後に私が意図的にテンポプレイで意識していることを書いてこの記事を締めたいと思います。

・G2出して殴る意味ある?
ヴァンガードは基本的に殴れば一方的に得をするゲームです。
特にインセプ持ちのG2はガード値を失わないので出し得な印象が強いと思います。
ですが、私はG2を敢えて出さないプレイングをすることが高頻度であります。

ゲームを広い目で見た時に目先の1アドでとりあえずG2を出して処理されてしまうと手札の他の札の役割が固定化されてしまい、結果的にテンポロスをする守り方を強いられてしまうことがあります。

勿論出した方が良いことも多いですが、現環境のヴァンガードはカードパワーが高いので、しっかりと自分のキルターンまで繋ぐことができれば細かい数値を無視して勝利できることも少なくないので、序盤の1アドよりも安定して自分の理想のテンポでゲームが進行できるようにすることが重要です。

逆に相手が少し無理をしてるなと感じた場合は目先のダメージよりも相手をテンポロスさせることに特化した殲滅プレイを組み込むことでゲーム中盤以降一気にテンポを取り返すことが可能です。


・ドロートリガー強くない?
カードを札単体の評価ではなくゲーム全体を通して他の札との組み合わせで評価するなら、当然組み合わせる選択肢が多い状況の方が強く使用できます。

バニラのドロートリガーは他のトリガーよりワンランク低い査定ですが、この思考と組み合わせることで他のトリガーよりも有効に使用可能です。

特にダメドローが発動して、更に有効札を引きこめて手札の評価値が爆上がりした時なんかはそれだけで不利な状況を返すことも可能です。

私がバニラのドロートリガーが多いデッキを好むのはゲーム全体を通して、そういう手札管理が得意だからです。


テンポの応用ですが、現環境にはむらくものタンガンニュードーというカードが存在します。
詳しくは私の過去記事を参照していただければわかると思いますが、ヤスイエとのコンボでエンド時にタンガンニュードーの効果で3ターン目終了時に3.4枚ドローすることが可能です。
これも手札の組み合わせを考えることが重要です。
特にむらくもは単体のカードパワーが低いデッキなので、少し損をしてでも無理やりシラユキを抱えたりガバ受けをすることでタンガンのドローと組み合わせて一時的に手札のバリューを上げることで一気にテンポを取り返すプレイが可能です。


私がむらくもを使うときはどれだけ損をしても手札の強い組み合わせを減ってしまうカードはガードに切らないようにしています。

この手のデッキを使用するなら意識するだけで勝率が全然違うので覚えておきましょう。


・テンポで差をつけるなら基本的にダメトリしかなくね?
その通りです。
なので、ダメトリを意図的に強く使うハンドキープが重要ですし、安定してダメトリを強く使えるデッキ選択が必要になります。
844構成のようなスタンダードなデッキだとダメトリを強く使えるかが運次第になってしまい、運要素を乗り越えた上に運要素に頼ることになるので、テンポ概念で考えると安定しません。
私はドローが多いデッキを安定して使用したり自分で構築することが得意ですが、逆に普通の844のフォースのようなデッキは不利な試合をそのまま落としてしまうことが多いので苦手です。
テンポプレイを意識して勝ちたいならそれに合わせたデッキ選択を、逆にテンポプレイが苦手ならテンポプレイができない(悪口ではないです)デッキを選択することが重要です。


最後に

質問募集してます。
#ウズメさんお題箱  というタグをツイッターで作成したのでそちらに投稿してもらえると拾いやすいので助かります。
勿論直接DMだったり、ブログのコメント欄に書いて頂いても大丈夫なので是非。

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