見出し画像

太古のロマン

国立科学博物館で開催中の「恐竜博2023」へ行ってきた。
恐竜博……
恐竜が好きなのかと聞かれると、どうなのだろうか?恐竜の特番があると見ようと思うくらいには好きかもしれない。
しかし、それは『古代エジプトの遺跡から新しい棺が!?』の特番を楽しみにするのと同じくらいの好きである。

とりあえず、「なんか新発見したの?面白そう」くらいのレベルで好きである。恐竜の名前?知らん。ティラノサウルスとトリケラトプス、プテラノドンくらいしか咄嗟には出てこない。

ちなみに恐竜展は初めてである。
カハク自体最近お世話になっている程度である。しかし、ちゃんと行けば楽しいのはわかる。
これは子供から大人まで楽しめる。すごいね、カハク。
子供の頃にもっと連れて行ってもらいたかったと今更思う。

今から行けばいいか。

というわけで、恐竜博である。

そういえば、トーハクではオンラインチケットだと記念チケットもらえることがあったのだが、カハクではどうだったのだろう?
QRコードでピッとやって入ってしまったからわからないな。

初恐竜博。
目玉が鎧竜ズールの実物化石ということで、装盾類の進化から。
トゲトゲしている恐竜が最初に並んでいた。

トゲトゲではないが、南半球にいた大型の恐竜、プエルタサウルスの胴椎が2つ。
化石はこの2つしか見つかっていないそうだが、それがデカい。
そこから推定するプエルタサウルスも当然デカくて、いきなり圧倒されてしまった。

ズールの化石。終わったら忘れる私ではあるが、そこにいるときは音声ガイドが頼りである。もちろん目録も頼りではあるが、それ以上の情報を聞けるので、音声ガイドは楽しい。
おかげで、ズールの化石、どこを見たらいいのかとかがわかって、じっくりと見ることができた。
全身復元骨格でのズールVSゴルゴサウルスの再現も迫力があって面白い。
ズールの尻尾は強靭。
ズールの種小名は「クルリヴァスタトル」
「脛の破壊者」という意味がある。弁慶が泣く。大号泣である。
そりゃ棍棒のついた尻尾をブンブン脛のあたりで振り回されたら、当たったら骨砕ける。

捕食者、被捕食者の攻守のやりとりが見えるようである。

北半球の恐竜の覇者といえば、ティラノサウルスだろう。
その頂点が2体も並んでいらば迫力は然もありなんである。

タイソンとスコッティ。
思わずスマホのカメラで四方八方から撮ってしまった。
大迫力であり、これは楽しい。

そういえば、「ナイトミュージアム」という映画があったが、昼間でも何か物言いたげで動き出しそうに見えるのに、夜誰もいなくなったら、動き出していてもおかしくはないなと思ってしまった。
結局認識していない世界は私の世界ではないので何が起ころうともそれはシュレディンガーの猫みたいなものである。

最後は南半球の獣脚類恐竜の進化。
メガラプトルの骨格標本とマイプの化石。
マイプはこれからさらに研究されていくのだろう。

そもそも、私が小さい時の恐竜は爬虫類や両生類に近い姿だった。
しかし、いつからか色がついたり毛が生えたりした。

ティラノサウルスは、尻尾を引きずってバランスを取る姿から、尻尾を上げ、背骨を横にまっすぐすることでバランスを取る姿に変わった。
確か、狩りをするのではなく、死肉を食べるのではないかということも言われていたことがある。

ティラノが最強と言われていたが、南半球でも化石が見つかり、北半球と峰美半球では進化が違うことがわかってきた。

地球への隕石衝突が絶滅の原因だと言われていたが、そこからさらに長く恐竜は生きながらえていることもわかってきている。

まだまだ序の口なのだ。
こういう太古の地球の営みというのは、小出しにされて、その時私たちが受け入れられる状態になってからしか発見されない。
私はそういうものだと思っている。

地球は面白い。

そして、答え合わせができない時代を「多分こうだったのだろう」と積み重ねて、その時代時代の解釈を見られるのも面白い。

またこれが何年も経つと少しずつ変わっていくのだろう。

もしかしたら、この地球は恐竜の時代、私たちが想像もできないような状態だったかもしれない。
結局のところ答え合わせはできないのだから、私たちは私たちが想像できうる範囲でしかその時代に想いを馳せることはできないのだ。

だから研究者は研究するのだろう。そして、私はそこで発見されたものを大いに楽しむのだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?