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死にたい夜をどう乗り越えるか
去年泣いた数より、今年泣いた数の方が圧倒的に多い。
2年前に離婚をした。
最初はまた会えるかな、なんて少し軽く考えていた部分もあったのかもしれない。
けれど、連絡は次第に途絶え、関係も同時に薄れていく。
1人で部屋にいるとふと、
「自分はいまココでなにをしているんだろう?」と孤独感が襲う。
まるで違う人生を生きているみたい。地球ではなく、違う星で太陽の周りをぐるぐる回り出してしまった。そんな感覚。
最近は毎日のように涙出てしまう。どうしようもないのに。
いっそ死んだ方が?と毎回思う。
けれどそんな時、思いとどまらせるのは死んだ友達の存在だ。
そいつは小学生、中学校のときに体が細くて弱々しく、イジメられていた。
自分も見下していたし、殴ったり蹴ったりした記憶がある。
そんなやつが大学に入り、成人式で久しぶりに話しかけられた時には、
「こんなイケメンな友達いたっけ?」
と思うほど背が高くて清潔感のある、もうイジメようがない雰囲気をまとっていたのだ。
そして最後に会ったのは5年前、京都で学生をしていたそいつを呼んで、うちで飲んだ時だ。
この時の印象は強烈だった。
さらにイケメン、というかイイやつになり過ぎていた。しかも、夢に溢れていてかっこよかったのだ。
たしか、夕方6時くらいから飲みだして、仕事や大学の研究、小中学生の時の思い出、バイト、映画、そして夢について夜中4時近くまで語った。
体力オバケだと思った。いつまでも喋り続け、飲み続け、食べまくる。
昔のイメージと大違いだ。ヒョロいし食べない、スポーツも駄目。
そんなやつに負けたと思った。すごいと思った。
あの溢れ出るパワー、そしてオーラは、彼の夢が原動力だったのかもしれない。
また、昔いじめられた反骨心や劣等感が彼の奥底にはあったはずだ。だけど、そんなものは一切感じさせない、気持ちの良さがあった。
見直したよ。お前、カッコいいよ。
けどさ、死んだらダメだぜ。馬鹿野郎。
あの日、
「昔から笑顔がいいよね!笑った顔が好きなんだー。」
と言われたことをずっと覚えている。
クソったれ、なんでそんなこと思ってたんだよ。
お前の言葉が忘れられなくて、頑張って生きてんだよ!!!馬鹿野郎ー!!!!
お前の夢は凄すぎて俺には叶えられない。
けど、俺の夢はお前の分も追い続けたい。
また飲もうな。