SHIMA KENTARO
コソコソするから良くないのでは?
労働と対価。
子供の時は親が助けてくれて、 親になったら社会が助けてくれる、とか そういう世の中がいい世の中だと思います。
いつも、夜に知った。
どうせなら、知らない言語で
父と息子の会話。父は医師歴50年。 ホスピス緩和ケアの権威。 モルヒネを日本で使えるようにする論文を脱稿し、上機嫌な父親。 彼は、カナダや北欧に30代の時に留学していた経験がある。 息子「なんで、大麻じゃなくて、モルヒネなの?」 爆笑して嗤う父親。 父「モルヒネの方が効きが早いんだよ」 息子「効きが早いってことは、、、経験してみた結果だってこと?」 父「...さぁ、覚えてないね」 息子(一番、イリーガルやん、それ。だから警察とか、役人とか、制服着てる人を毛嫌いしてるの
ある大型劇場、脇のファミレス。稽古終わりに高名な演出家と若手の俳優。 俳優「僕の芝居どうでした?」 演出家「お前さぁ、なんだって、稽古場に乱入なんかするんだよ?」 俳優「前回のオーディション落ちたのが悔しくて、隠れて二ヶ月間、稽古してたんですよ」 演出家「…なるほどね。他の連中はまだ、最近ようやくセリフ入って立ち稽古始めたくらいなのに、 お前があれだけ完璧に芝居するもんだからショック受けてたよ。あの衣装は特注か?」 俳優「二ヶ月も稽古をしたので、それなりにくたびれたの
沖縄。海沿いの道を少女が歩いている。 銃声が聞こえる。 少女が驚いて、銃声の方を見ると黒いスーツに身を包んだ男が海に向かって拳銃を構えている。 少女「ねー」 男が拳銃をとっさに隠す 少女「それ本物?」 男「・・・そうだよ」 男がふっと笑って、拳銃を見せると少女が近づきマジマジと拳銃を観察する 少女「どっからきたの?」 男「東京」 少女「何しに?」 男「・・・ねーちゃん、可愛らしい顔してんじゃんねーか」 少女「あんた、ひとごろし・・でしょ?」 男「なんだよ急に」 少女「だっ
田舎の港町。アパート。出産を終え、ひ孫を見せに来た女性。 その女性の祖母が話している。 祖母「可愛らしいねー。あばばーヒイバアちゃんだよー!」 赤ん坊が嬉しそうに笑う。 祖母「笑うと、小さい時のあんたにそっくりだわ」 女性「こんな可愛かったの私?」 祖母「そうだよ、目元なんてそっくりよー!あんたが、小さい時の写真見せてあげる」 いそいそと奥へと消える祖母。 女性「私に似てるんだってっさ」 ニコニコ笑う赤ん坊。 祖母がアルバムを持ってくる。 祖母「ほらほら、似てるでし
夜のリビング。夫婦がいる。 夫「ただいまー、あー疲れた」 妻「・・・」 夫「なに?怒ってんの?」 妻「今日さ、保育園で自分の初恋の話したろ?」 夫「え。。。あ!した。だってさ。保育士さんに『息子さん、初恋したみたいなんですよ。ミドリちゃんに』って急に言われたからさ。返答に困るじゃない?だからさ、保育士さんに話を合わせるためにね、咄嗟に『あー僕も初恋は保育園だったんですよー』って言っただけだよ。本当にそれだけ」 妻「それ誰と話したの?」 夫「え?担任の先生」 妻
2000年、ベトナムの国道一号線近くの安宿のカウンター。 日本人の若いバックパッカーの男が宿泊代の値段交渉をしている。 男「アイ・ウォントゥー・ステイ・ディス・ホテル... バオニューティエン?(ベトナム語で『いくらですか?』)」 宿の主人「イエス。イエス。100,000ドン」 男「んー、アイハブノーマネー」 宿の主人「?」 男「だから、50000ドン、オーケー?」 筆談に切り替える。 100,000という文字に斜線を引き、上に50,000と書き込む男。
病室。ベットに横たわる末期癌の患者とベテランの医者。 医者「今回の手術は成功したんですが、、、同時に転移が何箇所か見つかってしまいました」 患者「はい」 医者「もちろん、手術をもう一度して転移したそれぞれの箇所を取り除くことはできます」 患者「えー、転移したのはどことどこでしょうか?」 医者「大腸と、胆嚢、あと、、膵臓ですね」 患者「そうですか、、、はぁ」 医者「ただ、どれもそれほど癌として大きいものではないです。術後の経過も含めてゆっくりどうしていくか決めても
下町のカフェ。若いカップルが話をしている。 男「その子はさ、ちょっと変わってる男の子なのよ。なにが変わってるって一番、わかり易く言っちゃうとさ、たぶん、軽い障害がある。うん。たぶんて言うのは、物言いを柔らかくするために咄嗟につけたんだけど、、、」 女「まぁわかるよ」 男「小学校のときに同じクラスになってさ。周りにイジられてるわけ、本人にしたら、『いじめだ』って感じもあったかもね。小学生って残酷だからさ。ただ、俺の目線だけの言えば、イジられてる範疇に見えたし、本人も活発な