元カノの親友に精子提供した話
元カノの親友に精子提供した話
あなたが勇気を出して
初めて電話をくれた
あの夜の私と何が違うんだろう
どれだけ離れていても
どんなに会えなくても
気持ちが変わらないから ここにいるのに
車内のBGMは五月雨に晒されテンポを乱していた。
多湿の時期とはうらはらに
俺は底冷えした手先を軽く握る。
いくらスピードを上げても付き纏う曇天の眼差しからは逃れらずにいる。
この状況は俺たちの温度感をそのまま表すものか。
隣に座る女が小さく息を吸い込み
俺に語り掛けた。
「私この曲好