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うちの猫

うちの猫はのら出身で、子猫の時に友人が拾ってきた。
実はこの友人が拾った猫はこの子で3匹目。

一匹目は里親を見つけた。
預かったりすることも多かったので、別れるときにはさみしくてぼろぼろに泣いた。
2匹目は友達が飼っている。
この子は拾ってきたときにすごくやせていて不幸そうな顔つきをしていた。

2匹目の子と3匹目の子、多分1カ月くらいしか違わない。
どちらを引き取る、という話になったときに不幸そうなこの子に決めた。

そんな子だったのに、今はすっかり野良時代を忘れ野生を忘れ、下部尿路疾患に配慮されたカリカリを食べ、時々はホタテ味のチュールに喜んで飛びついている。
恐らく自分を猫の姿をした人間だと思っている。

パソコンに向かって夢中になっていて、ふと気づくと傍らに箱座りしてゴロゴロ言ってたりする。
カリカリをお皿に入れるのを忘れたままゆっくり寝ている朝には、どこからかビニールやレジ袋を探してきてぴちんぴちんと食いちぎったり、前足でカシャカシャと音を立てて起こしてくる。
外出して帰ってくるとお出迎えをしてくれる。

出会って8年になるので、人間だったらもう48歳。
もうすぐ私を追い抜いてしまうのだろう。
ワチャワチャしすぎることは少なくなって、でも気づいたらきちんと近くにいてくれる。

健康で長生きしてほしい。
多分、家族全員の悲しかったり嬉しかったりを一番よく知ってる存在だから。




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