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半ストで不満は解消されるのか

腰が痛い。
運動不足のせいか、寝返りを打たずに同じ姿勢で寝続ける悪癖のせいか、はたまたこの半年で上昇してしまった体重のせいか、デスクワークのせいか…。
恐らくこの全部なんだろう。
ちょっと前に「痛いなぁ」と思って、自宅のマッサージチェアにかかったり、相方と行ったスーパー銭湯で受けたマッサージを受けた。
もしかしたらこれもよくなかったのだろうと思う。
腰を右にひねった時「ひっ」と思わず情けない声が出る。
でも、その時の腰の高さによって、同じようにひねってもたいして痛まないときもある。
なので油断をしては「ひっ」となっている。

朝起き上がるのも痛いし、床に座った時は立ち上がるのに苦労する。
さすがに昨日は痛み止めを飲んでシップを貼った。

そんな腰痛でも仕事は待ってくれないし、母のおやつの介助も待ってくれない。
昨日は雨だと思っていたら晴れ間があったので、洗濯物を外に出した。
お休みで出かけていた娘が帰ってきたので、
「雨が降ったら洗濯物を入れて」
と頼んで昼過ぎに母の病院に行った。

病院についたらたまたま母の入浴と重なり、面会が出来るまでの間結構待った。
待っている間に、窓から見える空が雨が降りそうな雰囲気になっていた。
「洗濯物入れて」
と娘にラインを入れた。

お風呂が終わったあとの母はさっぱりしたのかいつもよりも少し反応が良く、30分の制限時間いっぱいをおやつの介助に使いきったところで帰ろうとしたら発語が増えた。
増えたとは言っても会話にはならない。
言葉にもならない。
でも、何かを汲み取りたい。
そう思って一生懸命相槌を打っていたら、受付の人が
「もう時間過ぎてますよ」
と声をかけに来た。
時計を見たら15分すぎていた。

病院で出るおやつは、私だったらスプーンで三口四口くらいのほんとうに小さなムースやゼリー。
自宅からもう少し持ってきていい、と許可をもらっている。
前の施設では、母が好きだったプリンや牛乳ゼリーを自宅で作って持って行くのもOKだった。
何も言われていなかったので同じように作って持って行っていたら、先日看護師さんに注意された。
「食中毒の心配があるので…」と。
あ~、そりゃそうだ。そうだよね…。

時間が過ぎたことを知らせてくれた受付のスタッフさん、おやつは市販のものにしてください、と言ってくれた看護師さん、二人とも全く嫌な感じではなかった。
「お気持ちはわかるんですが…」という言葉がその笑顔の向こうに見える。
責めているのではない。
お願い風に言ってくれる。

なのに…なのに落ち込むんだよなぁ。
続いたからかなぁ。
多分、母の状態が思ったようではないからだ。
お盆の頃は
「入院してよかった!」
と思うくらい時、笑顔や声を聞くことができる日があった。
なのに、ここのところ、母は元気がない…反応が薄い…違う世界側への距離が縮まってしまったように思えてしまう。
反応が良かった日があっただけに、「あれあれ?」と思ってしまう。

でもって、そういう感情の共有ができない。
共有する相手がいない。
面会の日だってわかってても、娘夫婦も相方も自分から
「どうだった?」
とは聞いてこない。
私から言えば聞いてくれるけれど…。
わがままかもしれないけれど、似たような重さで関心を持ってほしい。
前の施設の時には、ケアマネさんがすごく話を聞いてくれた。
私以上に母に寄り添おうとしてくれていた。
そこにずいぶん救われていたんだよなぁ…と今更ながらに感謝の気持ちになる。

しょぼんとして病院を出たら、雨は降っていなかったけれど地面がぬれていた。
ラインを見たら既読がついていなかった。
急いで帰ると洗濯物がベランダではためいていた。
娘は自分の部屋で寝ていた。
痛い腰をさすりながらも慌てて洗濯物を入れていたら何だかばかばかしくなってきた。

アウトプットできない気持ちを抱ながら仕事でばたばたしていて(この前までバタバタしていない日も多かったけど(笑))、その合間に掃除洗濯して、また面会に行って…というルーティンが、「腰が痛い」というイレギュラーが加わることでひどくつらく感じる。。

おむこさんが帰ってきた。
部屋でのんびりしていた娘は出迎えてご飯を作り始めた。
もう22時過ぎ。
仕事をしていたけれど、お茶を飲もうと台所に行った。
娘夫婦は二人分の食事の準備をしていた。
箸もお茶碗も二人分。
「ごはん、食べる?」
と訊かれたけれど
「いらない」
と答えて部屋に上がった。

お腹が空いていたわけではないけれど、やっと乾いた洗濯物(もちろん3人分の)をたたみながら何とも言えない気持ちになった。

腹が立つとか、さみしいとか、悲しいとかそういうのではなく、変な気落ち。

そのあと相方から電話がかかってきた。
いつものように少しお酒を飲んで、気分よく電話をかけてくる。
相方の都合の良い時間に、相方のペースで、相方の話したい話(たいていは仕事がどんなに大変だったかという話)をするために電話をしてくる。
私がその時に何をしていようとお構いなし。
「今、忙しい」
というと、いつもそのまま何も言わずに電話が切られる。
そしてそれが「効率がいい」…なんなら「かっこいい」くらいに思っているフシがある(笑)
でも、私はいきなり電話を切られるとすごく嫌な気分になる。
だから、たいていスピーカーにしたまま、用事をすませる。
話を聞いているときもあるけれど、全然聞いていないときもある。
でもいい。
別に私の意見は求められていない。
しゃべりたいからかけてくる。
私は相方のこういう自分勝手なところが嫌。
嫌だけれど、この時間は相方のメンタルの保持や気持ちの整理に必要なんだろう、と変に納得もしている。

しゃべるだけしゃべって
「明日は早いから」
と相方は電話を切った。

そのまま寝ようとしたけれど、全く眠れなかった。
なので最後まで観られていなかった「かもめ食堂」をアマプラで観た。
途中で眠くなるかな、と期待したけれど全然眠れなかった。
しかたない…だって好きな映画だから(笑)
食堂が満席になったのを確認して目をつぶった。

考えすぎるのは精神的に良くない。
考えすぎるてよい結果が生まれたためしはない。
考えて悩んで落ち込んで導き出した結果が、深く考えないで出した結果と同じだったりすることも多い。
なので深く考えるのはやめようと思っている。
特にこんなに腰が痛い時は…。

でも今回決めたことがある。

それは洗濯。
お婿君と同居するようになって洗濯物は何倍にも増えた。
しかも毎日。
洗濯は嫌いじゃないし、自分の下着をお婿君に干されるのは嫌なので洗濯係は買って出ている。
でも…それにしても量が多い。
洗濯して二階のベランダに持って行き、全部を干して時間が来たら取り込んで床に座って畳む。
天気が不安定な時は取り込んだり出したり…。
タオル類をしまうのは浴室と台所なので、山のようなタオルを持って階段を下りて、しゃがみこんで棚にしまう。
娘夫婦の洗濯物は畳んで部屋の前に置く。

この動作を、腰痛がある状態で考えると、想像しただけで痛くなる(笑)
なので、しばらく洗濯物は手を抜くことに決めた。
今日は洗濯物をたたまなかった。
娘夫婦のものは裏返しのまましわにならない程度にざっくり畳んで部屋の前に置いた。
今週は天気も良くないようなので、洗濯そのものも頑張らないことにした。
そもそもほとんどが彼女たちの洗濯物だし。

あ、ただお婿君の名誉のために付け加えると、お婿君はご飯を作るとときに必ず「今日ご飯食べる?」と訊いてくれる。
洗濯物も
「ありがとう」
と言ってくれる。

なので、ごめんね…お婿君。
ちょっと、私の気持ちと腰が回復して、ヤバいくらいに進んでいない仕事が落ち着くまでは「半スト」に突入する覚悟です。
まぁ、しょせんは「半」。
しょぼい覚悟ではあるけれど…それでもそう思ったら気が楽になった。

そう思いつつも、天気がよければきっとうずうずしてしまうんだろうなぁ。
自分で招いている自分の不満…。
さぁ、「半スト」ごときで解消が出来るのか否か…。



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