プロット

プロローグ Akira Izumi 2023 Koushu

巨大生物ヒュージと戦いが続く未来。

 そんな中、突如やって来た謎の異星人〈ペドラー〉は人類に対し交易を申し出た。彼らは石灰岩1tと引き換えに彼らのテクノロジーの産物を提供すると宣言。それは後に”EXO-Frame"と名付けられる人型作業機械だった。

 低コストでありながら圧倒的な稼働率ど実用性の高い馬力、堅牢性、信頼性を有するこの機体は瞬く間にあらゆる分野に進出し、対ヒュージ戦争の最前線にも投入され始めた。

ー日本列島甲州上空。

そこを飛行する3機のC130輸送機。その一つ。

 駅に着くとすぐに改札を通り、入り口に向かった。入り口には小銃を手にした歩哨が一人。この時点でここがあくまでも戦闘エリアであり、最前線であることを匂わせてくる。
 レディ・ファーストというほど気取ったものではないが、一刻でも早く着きたいだろうという梨璃の気持ちをくみ取り、明は彼女を先に行かせた。駅の入り口をくぐるとき、立って居た歩哨が背筋を伸ばしてまるで将軍でも通ったかのように敬礼した。もっとも、敬礼された相手は今までそこまで経緯を向けられたこともないので戸惑っていたが。
 そんな彼女を見て少し微笑ましい気分になりながら、泉野も彼女に続いて入り口をくぐる。歩哨の階級は防弾チョッキの襟を見たところ階級章は1等兵の物だった。軍曹である泉野よりは下なので当然敬礼は先に歩哨から送られた。しかし、彼に対する物は梨璃に行われたものよりも心なしか素っ気ない気がした。

 駅舎を後にしてかつての鎌倉市内を進む、迷彩服に重そうな背嚢を背負った兵士と、黒を基調としたパフスリーブの高級そうだが清楚な学生服を着て手に学生鞄を持った初々しい女学生。

明 らかに奇妙な組み合わせ。

やがて、梨璃と同じ格好をした少女たちが見えて来た。少女たちの声も聞こえる。


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