閑話休題「まどかの外に神は無し!われらまどかの契約者‼」

あらすじ

アッラーの他に神は無し!ムハンマドは神の使徒!!」をスローガンにイラクで蜂起し、シリアにまで勢力を伸ばし挙句の果て国家建設を宣言した某組織。

 彼らは支配地域でイスラム法 シャーリア を独善的に解釈しそれに反する者に容赦ない残虐な罰を与えた。彼らが設立した宗教警察の取り締まりは厳しく絵の描かれた皿を市場で売っていたという者から、果ては占い師をしていたというだけで「怪しげな魔術で人々を惑わした」容疑で処刑されるものも出始めた。怪しげな魔術を使う者には〈魔法少女〉も含まれていた。ヒトるん魔法少女が彼らの手に落ち壮絶なリンチにさらされたという事実は〈円環の誓約〉により魔法少女を保護する役目を与えられていたインキュベーターたちを動かすには十分だった。〈魔法少女〉という怪しげな魔術を使う者たちが他にもいる、そしてインキュベーターたちは少女を惑わす悪魔とされた(当たってなくもないけど)。かくして、彼らの〈聖戦〉は新たなステージを迎え、結果としてそれは彼らが米軍を中心とする有志連合軍の介入を待つまでもなく破滅を迎えるきっかけとなった。

プロット

 1、あらすじ

 2、本編

 リアルタイム・ストラテジー・ゲームでは資材がある限り兵士が畑で採れるかのように量産することが可能だ。

アッラーの他に神は無し!ムハンマドは神の使徒!!

そんな勇ましい言葉が白地で書かれた彼らの黒い旗も穴だらけになりある所では焼け落ちていた。

 薄れゆく意識の中、首長は自分を取り囲み見下ろす男たちを見た。みな一様に白人以上に白い肌と老人のように白い髪と髭(イスラム圏なので)、そして不気味に光る無数の赤い瞳。自分の胸に一人が足を載せ踏みにじった。「ぐふっ!」

激しい痛み苦しさ。しかし狂信のなせる業か彼は死を恐れるでもなく苦しげながらも疑問を投げかけた。

「お前たちは何者だ!?何故死を恐れない?いったいどんな神を信仰している?」

彼らは答えた。

『僕らはインキュベーター。〈契約者〉だ』

言葉はアラビア語だった。アラブ人には見えないが恐ろしく流暢で子供のように高い声だった。そしてそれは、不思議と彼の鼓膜ではなく頭の中に直接響くようだった。

『僕たちはそもそも〈恐れ〉という感情は無い』

だからこそ、彼らの組織が好んで使う武器〈恐怖〉は通じなかったのだ。


 

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