魔法戦士ラプチャー☆あすか(魔法少女特殊戦あすか×天体戦士サンレッド)

 異世界からの侵略者〈ディスアス〉の地球征服を精霊界からの援助を受けた人類とその代表たる魔法少女たちが撃退して3年。

 世界には新たな脅威が迫っていた。

 暗い部屋に一筋の光が差す。

 その光に照らされた一人の男、悪の組織フロシャイムのリーダーヴァンプは語り始める。

「先の大戦 "ディストニア戦争”より早3年。世界は未だに混乱の中にある、我らの目的は世界征服!新たなる秩序を我らの手で......!」

メダリオ「しかしその前に......」

ヴァンプの後ろに控えていた怪人、古代エジプトの王族を思わせる装飾にミイラのように水分が抜けたしわだらけの土色の身体ーカーメンマンが続く

「目障りな小娘が一人....」

「そう.....」

ヴァンプ将軍がうなずく。

彼の脳裏に浮かぶ一人の少女。

草木の一本もない荒野に佇む、腰まで伸ばした銀色の髪、豊かな双丘の谷間がのぞく大きく開いた胸元に袖やスカートの裾に純白のフリルが付いたゴシックロリータなドレス。そんな彼女の手には刃が青く輝く肉食恐竜”ラプトル”のかぎづめを思わせる婉曲した短剣カランビットが握られていた。

 腰を落とし、それを構える彼女こそ。

「魔法戦士ラプチャー〈あすか〉!!」

「お任せください!ヴァンプ将軍!!」

「おお!?お前は!!」

「数時間後にワタシの爪は、彼奴を八つ裂きにしているでしょう」

*****

「魔法少女特殊戦あすか」と「天体戦士サンレッド」のクロスオーバー。

 ディストニア戦争ではヒーローだけでなく、フロシャイムを始めとする〈悪の組織〉が人類側として参戦しており、ヒーローとは停戦し魔法少女たちと力を合わせて地冥界の侵略に立ち向かった。結果、侵略者の撃退には成功したものの魔法少女や〈悪の組織〉、ヒーローも大打撃を受け多くの組織が壊滅もしくは解散の憂い目をみた。フロシャイムもこの例外では無く九州の支部及び出張所がすべて壊滅し、各支部の人員の損耗も激しかったため急遽再編が行われた。

 ヴァンプ将軍をはじめとする川崎支部のメンバーも東京支部に移動。ヘンゲル将軍は東京支部の参謀長に収まった。

 悪の組織のすることといえば当然世界征服だが、ならばまずは自分たちの近所にいるヒーローを倒さなくてはならない。じゃなきゃ平和的な世界征服を目指す悪の組織フロシャイムはただの〈良い人たち〉の集団になってしまうのだ!仕方なく、周囲にヒーローが居ないか探してみるも3年前の戦いでヒーローの殆んどが死んでしまっているので(ヴァンプも葬式や告別式に言った)なかなか見つからない。しかし、それでもあきらめずに探したところついに見つかった。

 それこそ、3年前に共に戦い世界を救ったヒロイン魔法少女ラプチャー☆あすか こと鳥居院あすか だった。

 こうして事あるごとに彼女に対し対決を持ち掛けるも、大抵無視されるか戦ってもらえることもあるが変身してもらうことは殆んどなし。

 

 

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